ずいぶん久しぶりの投稿になってしまいました。
気持ちが滅入りがちなご時世ですが、楽しいことを探して生きていきましょう。
さて、弁護士ドットコムタイムスという冊子があるのですが、その特集記事で、今日のブログタイトルの記事がありました。
これは、一般の方ではなく、弁護士にアンケートを取ったということなので、結構レアな調査かと思います。
ドラマでいえば、堺雅人さん主演の「リーガルハイ」や木村拓哉さん主演の「HERO」などが、
マンガでいえば、「家裁の人」、「弁護士のくず」などが、
映画でいえば、「それでもボクはやっていない」や「12人の怒れる男」などが上位にランクインしていました。
こうしてみてみると、法曹を扱う物語が結構あるなあという印象です。
こういう法曹を扱うドラマ等では、法律的におかしい展開というのが結構な頻度であるものです。
それについてもアンケートがとられており、アンケートに答えた弁護士は、そういった点について、
「気になるが作品は楽しめる」と72%が答えているようです。
作品はあくまで作品ということでしょうか。
さらに、面白いアンケート調査がありました。
法律家から見ても内容が評価できる作品という部門があるのです。
これは、要は、法的観点からも整合性がある程度取れていると考えられる作品といえます。
そこで上位になっているのは、
「それでもボクはやっていない」
「家裁の人」
「ビギナー」
「リーガルハイ」
「イチケイのカラス」
などです。
結局、法律家から見ても内容が評価できる作品と上記の各分野上位作品の大半が被っているところを見ると、
「気になるけど作品は楽しめる」と答えておきながら、法的観点からの整合性が評価に大きく影響を与えていると言えるのではないでしょうか。
私の印象では、「家裁の人」などは、マイナーな漫画だと思うのですが、それがかなりの上位に来ているのは驚きですね。
私も、この漫画を学生時代に読んで改めて法律家になりたいと思ったものでした。
かなりの良作品なのですが、感覚が法律家寄りで一般の方受けしないのかもしれません。
「ビギナー」というのは、司法修習生のドラマなのですが、ちょうど司法試験合格後、司法修習生になる前に、レンタルビデオかなにかで借りて、司法修習を予習した記憶があります。
「HERO」という作品は、検察官のドラマなのですが、これを学生時代に見た時には、本気で検察官になろうかとも思ったものでした。
「リーガルハイ」もかなり好きなドラマでした。今回の記事では、リーガルハイの主人公の古美門(こみかど)先生の名言が特集されていました。
ひとつご紹介します。
「正義は特撮ヒーローものと「少年ジャンプ」の中にしかないものと思え。自らの依頼者の利益のためだけに全力を尽くして闘う。我々弁護士にできるのはそれだけであり、それ以上のことをするべきではない。わかったか、朝ドラ!」
これ、いいですね。
法律家にとっても正義というのはとても大切ですが、法律というのは、過去の人類の痛みによって築き上げられた英知です。その刹那、その視点からは正義に見えないことでも、長期的にまたは視点を変えると正義にかなっているということも多いと思うのです。
特撮ヒーローものや少年ジャンプはどちらかというと、主人公視点で、そのシーンのその瞬間の正義を描きますからね。
最後に、私泉田が好きな法曹界を描いたドラマ・漫画・映画作品をランキング形式でご紹介します。
1位 リーガルハイ
この作品は、私が、弁護士になってから見た作品です。私は、わりと法律的齟齬がある作品は気になって仕方ないタイプなのですが、この作品は、そういった点が少なく、かなり楽しめました。この作品から堺雅人さんのファンになり、他に御出演されている作品も見るようになりました。
2位 家裁の人
私が大学生の時に読んだ作品で、娯楽性は低いかもしれませんが、内容はかなり現実の法曹界に近かった印象です。
3位 HERO
検察官が主人公のドラマです。主人公の検察官のフットワークが異常に軽く、みずから捜査を行ったり、法廷で真実を暴いたりという内容でした。結構、現実離れしていたと思いますが、見た当時大学生だったので、そこまで気にしませんでした。今見たら、印象が変わるかも?
4位 12人の怒れる男
アメリカの映画です。アメリカの裁判員裁判をモチーフにしています。有罪、無罪を決める評議の当初は、有罪一辺倒だったのに、一人がある疑問を呈することで、最後には無罪の判決が下されるという内容です。物語全体を通じて、せまい密室での評議を描いているので、閉塞感があるのですが、推定無罪や証拠評価という法的思考が反映されており、内容もドラマチックで面白いです。
5位以下は思いつかないですね。なにか忘れているような気もしますが、思い出したらまた今度書きますね。
「イチケイのカラス」という作品は読んだことがないですが、ドラマ化もされたということで、時間があったら読んでみたいですね。