ASDさんには楽しいことでもストレスケアが必要だと知っておく | ASD【自閉症スペクトラム】女係長 鹿島じゅんの日常生活はサバイバル!

ASD【自閉症スペクトラム】女係長 鹿島じゅんの日常生活はサバイバル!

25年以上1つの会社に健常者として勤務し、係長として人の上に立つようになった私が、
どのようにASD(自閉症スペクトラム)の特性と折り合いをつけて生活しているか、
その方法をお伝えしていきたいと思います。

ブログにお越しいただきありがとうございます^^

 

ASD(自閉症スペクトラム)当事者

女係長 鹿島じゅんです。

 

私の発達障害に関する診断結果

コチラです。

 

専門家でも見分けるのは難しいと言われる、

発達障害と愛着障害。

 

自分は本当は発達障害ではなく、

愛着障害なのではないかと思い振り返った、

私の愛着障害に関する生育歴

コチラです。

 

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先日のゴールデンウィークに、

他県に住んでいる娘が、

孫を連れて帰省してきました。


普通は孫を連れて帰省してきたら、

実家(母親である私の家)に泊まるのが、

一般的な感覚だろうと思うのですが、

ASDの私が、

家に自分以外の人間を入れるのを、

好まないことを知っている娘は、

私の家から車で30分くらいの距離にある、

私の母が住んでいる家に、

宿泊する予定を立てていました。


けれどゴールデンウィークの数日前になり、

娘が住んでいる地域でも、

コロナウィルス感染者がかなり増えてきたため、

もし症状は出ていなくても、

自分がコロナウィルス保持者だった場合、

80歳を超える、

曽祖母(私の母)の家に泊まって、

曽祖母に、

コロナウィルスを感染させたらどうしようと、

娘から相談を受けました。



私はこの相談を受けて、

相当悩みました。


コロナウィルスの蔓延のために自粛して、

長いこと娘の子供に会っていない私や私の母に、

成長した子供を会わせてあげたいと考えて、

娘が今回のゴールデンウィークの帰省を、

計画してくれたことは分かっています。


1人で暮らしている私の母が、

ひ孫である私の娘の子供に会いたいがために、


「コロナウィルスを移したらなんて、

心配せずに帰っておいで」


と娘に言っていることも知っています。


そしておばあちゃんからそう言われても、

おばあちゃんにコロナウィルスを感染させて、

万が一のことがあったらいけないと悩む、

娘の気持ちもよく分かります。


だから、この問題の一番簡単な解決方法は、

母の家から車で30分の距離にある、

慢性疾患も持たず、

元気なアラフィフである私の家に、


「泊まればいいよ」と、

娘と孫に言ってあげること


なのですが、

私はなかなかこの言葉が言えずにいました。


娘や孫に会いたくないとか、

泊まって欲しくない、

とかいう訳では全く無いのです。


今回の娘の帰省は、

2泊3日で予定されていたため、


3日間、

1人になる時間が全く無くなることが、

私にとって恐怖に等しい行為


だっために、

どうしても娘に「泊まっていいよ」と、

言ってあげることが出来ないでいたのでした。


(私にとって1人になれないことは、

辛いことではなく恐ろしいことなのです)


ASDの私には、

例え自分の娘であっても、

長くずっと一緒にいると、

苦痛を感じてしまうという特性があります。


誰かとずっと一緒にいることが、

苦痛で息苦しくて堪らない


のです。


これは、

嫌だと感じるという、

感情論レベルの話ではなく、

実際に長期間誰かと一緒にいると、


体中に蕁麻疹が出たり、

瞼が痙攣したりするといった


心身症レベルの話になります。

(その時の話はコチラコチラに書いています)



それでも最終的に、

娘と孫を自分の家に泊める決心をしたのは、



自分自身も、

娘や孫に会って一緒に遊びたい


と思っていたからでした。


私がこの世界の中で、

1番気を遣わずに、

楽しく過ごせる相手が娘だったし、

私は自分が子供の頃に、

父親から疎まれて遊んでもらえなかった分、

孫と一緒に、

たくさん子供の遊びをすることが、

夢だったのです。


だから、娘と孫が帰省してきたら、

時間を無駄にしないように、

楽しく遊ぶ計画をいっぱい立てました。


孫がイチゴが好きだと聞いたため、

孫を連れてイチゴ狩りに行き♡


(採りたてのイチゴはとっても美味しかったです♡)


公園に連れていき。


(孫と一緒に滑り台を滑りました♡)


3日目の朝、

娘と孫が帰るまで全身全霊で遊びました。


本当に、

とっても、とっても楽しかったのだけど。


心身の疲労はピークに達し、

娘と孫が帰ったその日は1日中眠り続け。


限界を迎えながら行った車の運転で、

うっかり車を花壇のブロックで擦ってしまい。


(まだ買って1か月の新車でした、、、)


日常生活のルーティンを崩した、

心身への影響から復活するのに、

2週間という時間を費やしました。


ゴールデンウィーク明けの先週の土日は、

何をすることも出来ず、

心身の調子を取り戻すために、

ほぼ寝たきりで過ごしていました。


ASDさんには、

たとえ楽しい出来事だったとしても、

日常と違う過ごし方は、

それだけでストレスが大きくかかり、

疲労は激しくなります。


そのことが分かっていた私は、

先週の土日は自分を休ませる日だと決め、

習慣であるブログを書くこともせず、

ただひたすら死んだように眠りました。


私は1人暮らしだから、

このように誰に気兼ねすることもなく、

自分を休ませることが出来ますが、

家族と暮らしているASDさんは、

自分の気持ちを言葉にすることも

上手く無いため、

もしかしたら家族の人達から、

誤解を受けている人もいるかもしれないので、

改めて、

この場で伝えさせていただきますね。



ASDさんには、

楽しいことだったとしても、

その後に、

自分の心と体を休ませる、

1人の時間が必要な人がいます。


そして。



定型発達者のあなたからは、

楽しんでいないように見えていたとしても、

ASDさん本人はとても楽しんでいた、

ということがあります。


だから。


ASDさん本人が、

自分の口から


「嫌だった。楽しくなかった」


と言わない限りは、

楽しい出来事の後に、

1人引きこもってしまうASDさんが、

楽しんで無かった、

などと決めつけないで欲しいのです。


本当は楽しかったのに誤解を受けて、

その後から遊びに連れていってもらえないのは、

とっても悲しいことだと、

私は経験して知っているから。




自分も行きたかったのに、


「どうせお前は行かないでしょ」


と親から決めつけられて、

父親と兄だけで遊びに行ったこと、

何回あったかな。

(私が幼かった頃は母も家に残ったけど、

母は家事で忙しかったため、

私は家に1人で放っておかれました)


行かないと決めつけられてしまったら、


「私も行きたい」


その1言を言うことが出来ませんでした。


この決めつけは、
私の幼かった心をとても傷つけてしまったから。

ASDの子供を持つお父さんやお母さんには、
そんなASDの子供もいたことを、
知っておいてもらえたら、と思います。

そしてASDさんご本人は、

「楽しかったんだから、
疲れて1人になりたいなんて思っちゃダメだ」

なんて、
自分の特性を無視して、
自分に無理をさせたりしないで下さいね。
 
ASDさんご本人も、その家族の方も、



決して楽しくなかったから、

1人時間が必要になるのではないことを、

知っておいてくださいね。