あなたやあなたのお子さんも、言葉が聞き取り辛くなっていませんか? | ASD【自閉症スペクトラム】女係長 鹿島じゅんの日常生活はサバイバル!

ASD【自閉症スペクトラム】女係長 鹿島じゅんの日常生活はサバイバル!

25年以上1つの会社に健常者として勤務し、係長として人の上に立つようになった私が、
どのようにASD(自閉症スペクトラム)の特性と折り合いをつけて生活しているか、
その方法をお伝えしていきたいと思います。

ブログにお越しいただきありがとうございます^^

 

ASD(自閉症スペクトラム)当事者

女係長 鹿島じゅんです。

 

私の発達障害に関する診断結果

コチラです。

 

専門家でも見分けるのは難しいと言われる、

発達障害と愛着障害。

 

自分は本当は発達障害ではなく、

愛着障害なのではないかと思い振り返った、

私の愛着障害に関する生育歴

コチラです。

 

*******************

 

私は自分の発達障害を疑った時に、
田中ビネー知能検査と、
成人用ウェクスラー知能検査(WAIS-III)を、
受けたのですが、
その検査のどちらでも、
聴覚による情報処理が優れていると言われて、
でも私にその自覚はなく、
むしろ言葉を上手く聞き取れないことがあったため、

「検査ってあてにならないなぁ」

と思っていました。

でも、自分の人生を困難にしている、
愛着障害への学びから、
小児神経科医である友田明美先生のことを知り、

マルトリートメント(不適切な養育)

が、
子供の脳をいかに傷つけるかを知りました。

そして、

身体的な暴力よりも、
言葉による暴力の方が、
子供の脳に与える影響は、
6倍も大きい

ということも知りました。

(言葉による暴力は、
子供の目の前で行われる激しい夫婦喧嘩等、
子供に対するものでないものも含まれます)

詳しく知りたい方は、
友田明美先生の書かれている記事、

を読んでみてください。

ここに書かれている内容を、
もっと詳しく知りたい方は、
同じく友田明美先生が執筆された、
こちらの本をお読みください。


私もこの本を買って、
読ませていただいたのですが、
書かれている子供たちの事例が他人事とは思えず、
涙を流しながら読了しました。

そして、この本を読み終えた時、
私は自分が知能検査を受けた時には、

聴覚による情報処理が優れている

と言われながら、
実生活では、

人の言葉が聞き取れないことがある

という矛盾した結果に、
納得してしまいました。

(ちなみに職場で受ける健康診断でも聴覚に異常はありません)


なぜなら、この本には、

暴言によるマルトリートメントを、
受けた経験のある人間の聴覚野は、
容積が受けていない人達の14.1%も増加している

と書かれていたからです。

私は最初、この文章を読んだ時に、

「虐待で脳が傷ついて萎縮するのなら、
暴言を受けた子供の聴覚野(脳の聴覚を司る箇所)も、
萎縮するのではないの?」

と思ったのですが、
その後の説明を読んで納得しました。

脳内で必要な情報を伝達するには、
シナプスという情報伝達構造が必要で、
これは乳児期に爆発的に増え、
その後、
4〜12歳の時期に、
神経伝達を効率化するために、
余分なシナプスは消滅していくそうです。
(本の中では剪定になぞらえて
"刈り込み"と表現されています)

けれど、この大切な時期に、
言葉の暴力を繰り返し受けると、
シナプスは"刈り込み"されず、
雑木林のように増えたままに残ってしまう。

そのため、
多大なシナプスによる情報伝達過多が起こり、
余計な負担が脳にかかり、
心因性難聴となってしまう人がいることが、
この本に詳しく書かれていました。

例えるなら、
暴言のマルトリートメントを受けていない人の、
聴覚野のシナプスがこんな感じだとしたら↓



私の聴覚野のシナプスはこんな感じ、
でしょうか?↓

(ワッサワサ)


そして、この本には、

子供がもっとも頼りとしている身近な存在から、
過度なストレスを受け続けることになると、
その苦しみを回避しようとするかのように
「脳が変形していく」

とも書かれていました。

これらの言葉や本の内容から、
私は自分の聴覚に対する検査結果と、
自分の実生活での認識の相違について、
このように結論づけました。

私は子供の頃に両親から暴言を受けたため、
自分の身を守るために聴覚神経のシナプスを、
たくさん保持して成長したけれど、
自分の心を守るために、
自分が聞きたくない情報は、
無意識に遮断していたから、
人の言葉が聞き取れないことがある

のだと。

自分の身を守るために、
聴覚情報が必要だったとしても、
自分に対する悪意ある言葉を、
全部意識に拾っていては、
自分の心が壊れてしまうから。

(助けてくれる人がいない私が、絶対に陥ってはいけないもの)


物心ついた時にすでに父親から、
 
「女の子ならいらない」
 
と言われ、
更に母親の体が悪いのはお前のせいだと、
責められ続けた、
幼少期を過ごしてきた私には、
自分を守ってくれる人は、
自分しかいませんでした。
(自分のせいで体が悪くなった母親に頼れるほど、
デリカシーの無い子供ではありませんでした)
 
どんなに酷い言葉をぶつけられても、
脳が無意識に、
意味を理解するのを拒否すれば、
私の心は守られたのです。
 
 
 (意識はチカラの無い子供が自由に出来る、最後の砦)

そういえば。

今現在、
安心・安全な自分だけの居場所を、
持てている私は、
子供の頃に頻繁に起きていた、

人の言葉が耳の奥でガサガサ言って、
何を言っているのか分からない

という現象が、
起こらなくなっていました。

きっと今の私には、
無意識に、
意味を理解することを拒否する言葉が、
向けられていないのだと思います^^

このブログを読んでくれている、
あなたや、
あなたのお子さんはいかがでしょうか?

ちゃんと人の言葉を、
聞き取ることが出来ていますか?

もし、
聴覚検査で異常が無いのに、
過去の私のように、
言葉が聞き取れないことがあるのだとしたら、
その時は、
心因性難聴を疑ってみてください。

そしてね、
もし、今のあなたや子供が、
過去の私のような状態だったとしても、
適切な対応をしていくことで、
その状態は改善されるから、
安心してくださいね。

私たちの子供の頃とは違い、
今の社会には、
マルトリートメントに対する情報と知識、
そして
マルトリートメントを受けた子供だけでなく、
その親御さんに対するフォローまで行っている、
友田明美先生のような、
専門家もいらっしゃいます。

だからもし、
あなたがマルトリートメントを受ける側でなく、
行っている側だったとしても、
不安になったりしないで下さいね。

きっと、
マルトリートメントを行っているあなたも、
子供の頃には、
マルトリートメントの被害者だったと思うから。


あなたが手を伸ばせば、
助けようとしてくれる人達は、
必ず存在しています。

虐待の連鎖と言うけれど、
同じ虐待を繰り返す人は3分の1、
虐待をしない人も3分の1、
残り3分の1は状況により、
どっちに転ぶか分からない人、だそうです。

あなたはどの自分になりたいですか?

勇気を出して。

なりたい自分を目指していきましょう^^