前回アメリカでの様子をお伝えしたブログに引き続き
今回は学会で発表した内容をお届けします!!


↓↓↓↓学会の詳細はこちら↓↓↓↓

 
今回当院からは私を含め2名の胚培養士がポスター発表を行いました!
今回のASRMからポスターの発表形式が変わり口頭発表をする部屋で3分発表し、2分質疑がありました。
当日までどんな感じでの発表になるか分からなかったのでドキドキでした!
私達はポスターの前で立って発表するものだと思っていたので部屋での発表であると知ってより緊張度が増しました、、、

さて、ここからは
本題の今回学会発表を行った演題について紹介を行いたいと思います!!

Non-invasive PGT for Aneuploidy detection using cell-free DNA
- Effect of Patient Age and Blastocyst Morphology on Concordance with Blastocyst Analysis -
という発表を行いました。
訳しますと「cell-free DNAを用いた異数性検出のための非侵襲的なPGT  
- 胚盤胞解析との一致における患者年齢と胚盤胞形態の影響 -」となります。

内容としましては、これまでの研究の中で胚盤胞そのものの情報と培養液中のcell-free DNAの情報は解析した全てが一致するわけではないことが分かっています。その根本的な理由はまだ明らかになっていないことから、今回私たちは、患者年齢と胚盤胞の形態的な評価が解析に影響を与えているのではないかと考え検討を行いました。

その結果は、、、、
患者年齢と胚盤胞の形態評価が培養液中のcell-free DNAと胚盤胞の解析に影響を与えているといえる結果は得られませんでした。しかし、以前の研究の結果から異数性と判定された胚盤胞と培養液中のcell-free DNAの解析の一致率が高いことが示されていることから、異数性胚での胚盤胞形態評価別による解析結果の一致率を見てみると、、、
胚盤胞形態評価が3BB未満の胚で3BB以上の胚より一致率が高くなることが分かりました。今回のこの結果から、非侵襲的なPGTは良好胚を選ぶためのツールではなく、異数性胚を除外するためのスクリーニングツールとして有効である可能性が分かりました!

当院では2021年から非侵襲的なPGTについて学会での発信を行っています。
過去の内容も知りたい!という方は下記のブログをご参照ください。
胚培養後の培養液による非侵襲的なPGT【2022年日本卵子学会】
胚培養後の培養液による非侵襲的なPGT【2022年日本受精着床学会】
胚培養後の培養液による非侵襲的なPGT【2022年アメリカ生殖医学会(ASRM)】
胚培養後の培養液による非侵襲的なPGT【第67回日本生殖医学会学術講演会・総会】
胚培養後の培養液による非侵襲的なPGT【2023年日本卵子学会】 
培養液中の遊離DNAによる異数性胚の識別 【2023年欧州生殖医学会(ESHRE)】 | 浅田レディースクリニック(東京/品川・愛知) (ameblo.jp)

もう一つの演題はこちら!
Five-year follow-up of babies born derived from mono-pronuclear zygotes
訳しますと「1PN胚から生まれた児の5年間のフォローアップ」となります。

内容としましては、当院では過去に1PN胚が正常に受精していて、一部で胚盤胞まで発育することを報告しています。その後、1PN胚が妊娠、出産に繋がり18カ月までの予後調査でも成長に影響がないことも報告しています。そこで、今回の発表では5年間の成長に影響がないかどうかを調べています。

結果は、、、
1PN胚は2PN胚と比較して、出生体重や5年後までの平均身長、平均体重に差は見られませんでした。今回の結果から1PN胚の臨床での有用性は再確認され、また、移植可能な胚の数を増やすことができる為、患者さんにとって有益であることが分かりました。

過去の発表についてはこちらをご参照ください
1PN胚から産まれた児の身体発育は正常か?【2023年欧州生殖医学会(ESHRE)】

今年も残すところ1ヶ月ほどとなりました。
来年も新しい情報を皆様にお届けしていきますので報告ブログを楽しみにしていてください!!

胚培養士 S・T


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