こんにちは!
本日は、今月開催された日本生殖医学会にて発表した演題の内容をご報告いたします。
私は『胚培養後の培養液による非侵襲的なPGT~培養液中の遊離DNAよって高齢患者の異数性胚を識別できる~』という発表をしました。
現在行っているPGTは胚盤胞の一部の細胞を物理的に採取して検査を行うため、胚への侵襲が懸念されます。そこで我々は、胚から培養液中に放出される遊離DNAを用いた非侵襲的なPGT(niPGT)に着目し研究を行っています。

遊離DNAのイメージ図
niPGTに関する過去の当院の発表については下記のブログをご参照ください。
胚培養後の培養液による非侵襲的なPGT【2022年日本卵子学会】
胚培養後の培養液による非侵襲的なPGT【2022年日本受精着床学会】
胚培養後の培養液による非侵襲的なPGT【2022年アメリカ生殖医学会(ASRM)】
しかし、非侵襲的であっても検査精度が低かったら意味がないですよね!
そこで、今回の演題は現行のPGTとniPGTの精度の比較を行いました。
結果として、niPGTの検査精度は染色体数が正常でない胚において、現行のPGTと同等程度であることがわかりました。
当院だけでなく他施設からもniPGTに関する演題がいくつか発表されており、生殖分野で注目されている研究内容です。
まだまだ課題はありますが、遊離DNAを用いたniPGTは有用な技術ですので、今後も臨床への応用に向け、検査精度を向上させるために研究を行っていきたいと思います!!
培養研究部 FK
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