技能を伴わない知識も場合によっちゃアリだと思う | A Day In The Boy's Life

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とあるエンジニアのとある1日のつぶやき。

技能がないのに資格だけとる人って意味がないよね、って話を聞いたりしたことがありますけど、最近そういう知識だけっていうのも場合によっては有効だな、と感じることがあります。


技能と知識という軸で見たとき、確かに知識が5でも技能が1であれば、実践では使えないエンジニアになってしまいますが、 仕事をする上では広い分野で知識があって困ることはありません。

その知識だけしか持たない人を実践の場に出したときは、確かに戦力になるかどうかというのは疑問なときもありますけど、広い分野で話が通じる人というのは結構重宝されたりします。


例えば、私はプログラマーだからアプリケーションレイヤーしかわかりませんとか、ネットワークエンジニアなんでネットワーク以外のことを聞かれても困りますとか、みんなばらばらで個々の領域だけの話しかしないとまとまるものもまとまりませんし、そんな特定分野だけで完結すエンジニアの仕事というのはほとんどありません。

システムを作るにあたっては、業務レイヤーの上位層からアプリケーションやハードウェア、ネットワークなど沢山の専門領域を横断して作り上げていかなければなりません。


なので、上や横の領域に足を伸ばして話ができたほうが都合がいいわけです。

ネットワークといってもその上で動くアプリケーションの要件がわかってないと作り上げることはできませんし、プログラマーだってハードウェアの性能や構成をわかっていないとまともに動かないものが出来上がったりします。


エンジニアもいつまでも下流工程だけをこなすということが、会社の中では難しくなってきたりもするので、無理にでも上流工程へと押し上げられていくことがあります。

そういったときに、特定の分野だけの知識だけでは纏め上げることが難しくなりますし、ベテランのエンジニアと呼ばれる年代で、特定の分野だけしか知識を持たなかったら、使いどころが難しい人となってしまいます。

(よっぽどその分野に特化したスペシャリストであれば話は別かもしれませんけど)


ゼネラリストというのは脆くもあるので、個人的には特定の分野でスペシャリストを目指して、ただそれだけにとどまらず横展開していく人というのが強いのではないかと思ったりします。

全ての分野でスペシャリストを目指すというのは、まず無理ですから何か1つだけでもいいと思っています。

通信簿の5段階評価で、何か1つが5であれば、後は一般的な知識を持っている3を多く持っていると、色々な分野に割って入って話ができ、仕事をする上では重宝されると思います。


そういう位置に立つ人は、知識を身に付ける一つの目標として実戦経験はないものの資格だけとってみるとかそういうことをしてもよいのではないかなと。

ただ、少なくとも資格を取ったということが社会的な地位を得たということと勘違いして、それだけでふんぞり返って口出ししてたら現場のエンジニアからは不評でしょうけど。


まぁ、これは知識だけの話でもなくて、例えば資料をまとめるのがうまいとか、喋るのがうまいとか、そういったまったく他の分野の技能でもいいと思います。

口ばっかりで、というのもある種才能だったりもしますからね。

何れにせよ、自分が専門としている分野以外でも、一般的な話ができる程度の知識を身につけておくことで、特定の分野だけに頼らない仕事というものができるようになると思います。