社内とネット上とで随分と変わってくる「優秀なエンジニア」の定義 | A Day In The Boy's Life

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とあるエンジニアのとある1日のつぶやき。

優秀なエンジニアというと、どういった人を思い浮かべるでしょうか?

優秀って言葉が随分とあいまいなため、その定義も幅広くなりますが、会社内とその外とでは随分とその意味も異なってきます。



社内で優秀なエンジニア


社内で優秀なエンジニアって言うと、突き詰めてしまえば会社にどれだけの利益を与えることができるかというところに、重きが置かれているのではないでしょうか。

言ってしまえばエンジニアとしての能力というより、実績重視になるわけです。


技術に長けている人でも、コミュニケーション能力が低ければ社内での扱いもぞんざいなものになっている人もいますし、逆に技術力が無くてもマネジメント能力がある人は重宝されると言うケースも目立ちます。

この辺りは会社の文化や業種などによって、優秀なエンジニアの扱いと言うものも随分と変わってくるように思えます。

別にエンジニアとして技術がないことがいけないというわけではありません。

自分も技術一本のエンジニアになるのは無理だと踏んで、あれこれ付随するスキルを身につけようと四苦八苦してたりもしますので。


ただ、技術に長けている人を優秀なエンジニアと捉えるとすれば、そうでない能力をもってして評価をもらう人というのに、少し違和感を持つ人もいるかもしれません。

社内では実績重視となるため、結果が全てです。

いくら人やモノや金をつぎ込もうとも納期どおりに終らせ、仕事を終らせてしまえば優秀と捉えられる場合さえあります。

というよりも、予算や要員ごと上手くコントロールしてしまい、少しずる賢く範疇に収めてしまうと言うこともできてしまったりします。


もっと他の人なら低コストで終らせることができるのだとしても、うまく結果だけを残せたりもするわけです。

ソースが10万行に及ぼうが、リソースが有り余るようなハイスペックなサーバーを導入しパフォーマンスをごまかそうが、結果それが問題なく動けばOKということになります。


自分の経験則からですが、システムの組み方と言うのはある程度、機材やソフトウェアによってごまかしが利きます

高価なロードバランサやハイエンドサーバーを導入することでパフォーマンスをあげたり、これまた高価なストレージを導入して可用性をあげたり、そしてまた高価なパッケージソフトウェアを導入することで多機能なシステムを短時間で作り上げたり、と。


もちろんこれは、そのシステムを作り上げる上で必要不可欠なものであったりもしますが、じゃぶじゃぶに金を使える状況ではある程度その機能と能力に頼って作り上げてしまうことができるわけです。


それでも確かに結果を残せば優秀なエンジニアとしてのレッテルを貼ってくれるわけだったりします。



ネットでの優秀なエンジニア


一方で社外では、その会社での実績と言うものはあまり意味を持ちません。

転職するのであれば、そこでの実績と言うものをある程度見られるでしょうが、そこでの実績が新しい会社でそのまま通用すると見てる人は少ないでしょう。


ネットの世界で優秀なエンジニアというと、実績と言うよりも方法論に重きを置かれているような気がします。

ブログなんかで紹介した技術ネタに、他の人から突込みが入ったりしているのをよく見ます。

自分にとってそれがベストだと思った方法がネットでは簡単に覆ったりすることがよくあったりするわけです。


このシステムのソースはこんな風に書いたんだぜと公開しても、もっと簡単に書けるよとか、ここに問題があるよとかの突込みが入ったりします。

そういう気づきを得ることがネットの良さだったりもしますし、もっと優秀なエンジニアが世の中にはいっぱいいるもんだなと改めて知らしめさせられたりします。


ただ、こういったことはあまり社内では重宝されないところがあるのも事実だったりします。

それは確かに役立つものなのに、動けばいいんだよとか、そんなこと気にしてる時間なんてないと一蹴される場合さえあります。

そこで腐ってしまうかどうかはその人次第ですが、技術に磨きをかけることは決して悪いことではないはずです。


ネットでエンジニアとしての活動をしたり、他のエンジニアの人のブログなどを見てると、自分の対外的な価値と言うものが少しわかってきたりします

自分はこの分野では意外とできる方なのかもと思うこともありますし、この分野は知ったつもりだったなと考えを改める結果になったりもします。

何よりも技術って領域の奥深さと、エンジニアと言う仕事の幅広さを実感することができます。


こういう活動をしているかどうかで、エンジニアの価値観の持ち方と言うのは随分と変わってくるもんじゃないかなと思います。



先に書いたように、優秀と言う言葉の定義はあいまいまなもの。

ですが、いろんな軸から自分の尺度を図ってみると言うことは、価値観を分析できてよいことだと感じます。

社内での価値だけが自分と決め付けず、対外的な市場価値はどうなのだろう計るための活動も必要なのではないでしょうか