少し前に書かれた本ですが、内容としては普遍的に捉えられるべき事項が書かれていてとても興味深く読めました。
その内容は、まえがきの中に簡潔に述べられています。
結局われわれは、自分の脳に入ることしか理解できない。つまり学問が最終的に突き当たる壁は、自分の脳だ。
私たちは、自分の世界を持って生きています。
親、友達、住んでいる地域、家、自分の勤める会社、好きな食べ物、TV番組などなど。
それらの世界に浸り生きていく中で、私たちは知らず知らずに自分の中に壁を作ってしまっています。
それは、自分の世界がある故の壁です。
それを超えることはなかなかできません。
なぜなら、その世界が全てだと錯覚してしまうからです。ことわざにある、井の中の蛙の状態です。
そして、その中が全てだと勘違いして物事を判断しようとしています。
それが正しいという確証もないのに。
自分の世界の中で得た情報がそうだったから、自分の世界に住む住民がそういっていたから。
それが正しいと判断する材料は、所詮そのようなものからだという事が分かります。
より簡単に表現してしまえば、多角的に物事を考えるようになりなさいということになると思います。
でも、多角的って何だ?となります。
さまざまな角度から物事を考えるということは難しいことです。
では、まず自分の方向や考えの領域をはっきりさせれば、それ以外となります。
その自分の領域の周りに作られているのがまさしく壁です。
その壁を越えた領域にあるものを考えればよいとなります。
もちろんそれがわかったところで簡単にできることではないのですが。
その壁を超えるにはどうしたら良いか、その壁を超えることの意味はどんなことがあるのか。
それらが描かれていて、読んでいて引き込まれる内容です。
この本は、以前に読んだ「99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方
」と内容が似ています。
こちらは、科学に特化して書かれていますが、「バカの壁」の方はそれをもっと普遍的に落とし込んだ内容で書かれています。
この本の中でも、その科学に関することが出てきていて、2つの本がリンクする部分もあり、併せて読むとより面白いと思います。
人はみな、この「バカの壁」を持ち合わせているものだと思うと、その対策や自分の考えを違う軸から捉える事に役立つかもしれません。