- 20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義/ティナ・シーリグ
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これを読んでうらやましいと思ったことが2つあって、1つ目はアイデアの創出の仕方を大学の授業として学ぶことが出来るんだという点。
私は、情報系の大学を出ましたけど大学で学んだことは情報処理の基礎と高校の時から少しグレードを上げたぐらいの一般教養ぐらいです。
過去に幾度と無く個性を磨けとは言われてきましたが、アイデアの出し方なんてものを学ぶ機会はありませんし、自分自身のアイデアを披露することも比べることもありませんでした。
むしろそういうことは幼稚園ぐらいまでの方が授業の中でも家庭の中でも学ぶことが多かったかもしれません。
そして、狭い頭の中だけで自分は他人よりアイデア力はあるんだろうとか勘違いして、就職活動の面接でも必死に独自性をアピールしたりしていました。他人も同じようなことを言っていることさえも知らずに。
他人と比べるのは単にテストの点数ぐらいで、それが社会に出て意味が出ることはないってことはありませんし、むしろその基礎となる知識をどう活用するかという点はグレーゾーンとして自分で考えましょうみたいな教育が一般化されてるんじゃないかなと思ったりします。
別に学校での勉強そのものを否定しているわけじゃなくて、そういったものは必要で社会人になってからもっと勉強しておけばよかったなんて思う人は多々いるでしょうし、ただその勉強そのものが社会に出てなんに役立つかがわかってなかったなと思うわけです。
他人の頭の中を覗いてみる機会があれば、自分の頭の中にあるものがなんの役に立つかって事を理解する手助けになるのがわかったりもするんですけど、そういった機会があまり多くなかったなと。
2つ目は、人との接し方や付き合い方や生き方そのものの話で、こういったことって頭で理解していても体験しないとなかなか体現できないんですよね。
この本に書かれている一部のことは、過去に親や先生とかにも言われたことがあったりするんですけど、やはりそれも一度自分で失敗をしてみないとなかなか「やっぱりそうだったんだ」と思えないわけで。
そういう意味でも20歳のときに知っておきたかったことと、どうしても過去形になってしまったりするんでしょうけど、そこにもっと早く気づいておきたかったなと。
社会に出ての人付き合いは、学生の頃だった気の合う友達のみの環境とは大きく異なりますから、そういった人たちと1つの仕事を遂行していくためにはまるで違う感性が必要になってきたりするわけです。
当然、好き・嫌いだけで職場の人間関係を決めることは出来ませんし、社会に出ての経験をつめば積むほど社会って狭いんだなと感じたりもします。
若いうちはそういったことに関心を示さなかったりし、未来にどれほどの影響を与えるかなんて気にかけもしないことが多いんですけど、それは後々しっぺ返しを食らうこともまた多いわけです。
なので、文字通り20歳のときに出会いたかった本だったなと思ったりしたわけです。
目次
第1章 スタンフォードの学生売ります 自分の殻を破ろう 第2章 常識破りのサーカス みんなの悩みをチャンスに変えろ 第3章 ビキニを着るか、さもなくば死か ルールは破られるためにある 第4章 財布を取り出してください 機が熟すことなどない 第5章 シリコンバレーの強さの秘密 早く、何度も失敗せよ 第6章 絶対いやだ!工学なんて女がするもんだ 無用なキャリア・アドバイス 第7章 レモネードがヘリコプターに化ける 幸運は自分で呼び込むもの 第8章 矢の周りに的を描く 自己流から抜け出そう 第9章 これ、試験に出ますか? 及第点ではなく最高を目指せ 第10章 実験的な作品 新しい目で世界を見つめてみよう
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