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それもまた良し

関西のとあるベンチャーで働くSEのブログ。

日々のインプットから、アウトプットを定期的に行うことが目標です。主に組織論やドラッカーの話題が中心ですが、タイトルにもあるように「松下幸之助氏」のような互助の精神を持ち、社会人として成長出来る事が最大の目標です。

書面で交わした約束は、破ってしまえばそれでおしまいだが、口で交わした約束は、決して破ることは出来ない。
口約束とは、信頼で成り立つからでしょうね。

高度経済成長は、トラスト―信頼で成り立っていた、と見破ったのはアメリカではないでしょうか。
口の悪いアナリストは、日本の高度経済成長は成功した社会主義だと言いましたが、それは違う。

相互信頼主義だと思います。
信頼関係で成り立つ経済取引。

会社は、従業員をリストラしませんよ、という態度を行動で示すために、護送船団方式、終身雇用形態を採った。
従業員は、その信頼関係に基づいて、最高のパフォーマンスを発揮しようと躍起になった。

会社の規約に「当社は終身雇用です」なんて書いてありましたか?
信頼で成り立っていたんじゃないんですかね?



信頼を失った経営者に従業員は見向きもしない。
従業員に見向きもされない組織は、やがて崩壊する。

そんな気分です。


え?なんでこんなこと言うかって?

会社の雇用形態が、年俸制から月給制に変わったからですよ。
減給し易いように、でしょうね。

そんなに辞めて欲しいんでしょうか、たかだか40人そこらの会社で……。


来年いっぱいで辞める決意が固まりつつあります。
いや、つまり会社を経営する人間によって、組織なんて変わるよ、という意味です。

人がみんな良すぎるんだな。
うちのチームに新卒が配属されたのですが、彼には口が酸っぱくなるぐらい「自分のために仕事をしろ」と言っています。絶対に「組織のために」とか「会社のために」なんて思うな。そう言っています。

うちの会社はいわゆるITソリューション事業が主です。
んでもって、うちのチームは技術、つまりSE・PGで構成されています。

まだコードが書ける新卒なら良いのですが、書けないなら「何もしない方がマシ」だと思っています。
新卒は入社して、まず「何もしないことを覚える」ことが基本だと思っています。

それが出来たら、次は「先輩の邪魔はしない」。
そして次に「仕事をしてみる」。

しかし、仕事をするということは、結果が付き物です。
成功か失敗しかあり得ない。
そして、諦めない限りは成功のチャンスがありますが、学生時代と違い成功か失敗かを判断するのは上長であり、顧客になります。

だから「組織や会社のために」仕事をするということは、通じて顧客のために仕事をする訳です。
危なくて見てられません。

それだけで、先輩の邪魔をしていると僕は思います。



だから、自分のために仕事をしろ、と言います。
当然、仕事内容は社内で済む類のもの。

例えば社内業務のシステム化とか。
そこで、コーディングの作法や、データベースの構造、開発プロセスの仕組みを覚えれば良いと思います。



また、自分のために仕事をしろ、というのは、与えられた環境で最大限のパフォーマンスを発揮しろ、という意味でもあります。

僕自身、自分のために仕事をしなさいと後輩に言いますが、同時にこんな小さい関西の会社で満足するな、とも言っています。
上には上がありますから、もっと上の会社で働くためにはどうするべきか考えない、とも言っています。

そのために何をするべきか?
どんな仕事をして、どんなプロセスで、どんな成果を出すべきか?

それを突き詰めて考えると、自分のために仕事をするということは、ある意味で如何に天才的な人間でない限り、所属する組織で成果を出すことを考え、一緒に仕事をする仲間と共に最高のパフォーマンスを発揮することを考えることになり、結果的にチームプレイを行えます。


自分のために仕事をしろ、というのは、自己のエゴを発揮しろ、ということではなく、自分が持続的に成長するためにどうすれば良いかを考えろ、ということなのです。



そういう意味で、人間は仕事で成長するかもしれません。
しかし、成長の行き着く先を考えないと、それは単なる無駄な浪費でしかありません。

映画「ハゲタカ」に『何のために働くのか』という問い掛けがありましたが、まさにそのとおり。
仕事で成長するというなら、仕事そのものはツールでしかありません。成長するための。

つまり、各人のビジョンを描き、それに見合った仕事でないと成長は見込まれないのではないでしょうか。



新卒に「自分のために仕事をしろ」というのも、ここにつきます。
自分のために仕事をするということは、自分自分の成長ビジョンを描きなさい、ということです。

ただ、何となく働かれたら、こちらが迷惑するだけなんです。



しかし、仕事で成長するという言葉には、そういう思想的背景が見えないので、嫌いです。
誰しもが同じ仕事で成長出来ない理由を、この言葉は解決してくれない。

胡散臭いんですよね。
自民党が負けました。
と言いつつ、僕は河野太郎が思ったように勝ち過ぎたと思っています。

100議席は切ると思っていました。
町村・武部は落選すると思っていましたし、小池や石原伸も落選すると思っていました。


で、自民党はどうなるか。
今のままじゃ、恐らく3年後には解党すると思いますよ。

この散々たる状況において、今だに様子見で誰も総裁立候補に手を上げない。
山本一太あたりが「これからは今までの常識通りにはならない。今までの非常識が常識になる」ぐらい言うかと思えば全然言わない。



民主党は、幹事長に小沢を起用しますよ。
どんなことがあっても、平成22年度予算は民主党が組みます。

来年の参議院選挙で自民党が復調するかどうかが鍵です。
言うならば、来年の参議院で民主党よりも議席を多く獲得出来るか否かが勝負なんです。

それまでに何が出来るか、じゃない。
何をして信頼を回復しないといけないか、考えないといけない。


いっそのこと、管財人弁護士に総裁になってもらいますか?w
そこまでしないと自民党は変わらないよ。
人を育てるのって、難しいと思います。
しかし難しい理由としては、ビジョンの通りに育成出来ないから難しいのであって、だから人間は難しい、なんて言い方がされます。

しかし、ビジョンが明確であれば、「よし、頑張ろう!」と意欲に燃える人がいれば、「これは違うな」と組織を抜ける人もいる訳です。

例えば野村楽天は凄く明快で「相手を0点に抑えれば、負けることは無い。だから投手重視」と言っているから、如何に投手を育成するかがカギになりますし、ある種の投手重視・守り重視のビジョンがあるため、それに沿った戦略が練られるもんだと思う訳です。



エンジニアを育成するという点に関して言えば、どんなエンジニアであるべきか?に考えが行きがちですが、まずはその組織が欲する人材とは何か、そしてエンジニアとはどうあるべきか、この2点を踏まえた上で、自社のエンジニアをどう育成するのか?について考えなければいけないのかな、と思っています。

エンジニアとはイノベーションを担うものなのか。
エンジニアとは顧客の要望を具現化する存在なのか。
エンジニアとは御用聞きなのか。

まず、それが明確でないと、組織に必要とされる人材とエンジニアという人材のミスマッチが起こり得る可能性は十分にあるのではないでしょうか。



これは営業であっても、サポートであっても、ディレクターであっても、同じだと思うのです。

職はどうあるべきか、という点と、ではその職を雇う組織はどういう人材を欲しているか。
逆に言いかえれば、自分はどういう人間でありたいか、と、どういう職に就きたいか、は常に突き詰めて考えていかなければいけないな、と思います。