F1マシンのノーズの比較
我が家にある年代の違うノーズを比較しました。
右は後ろ半分がありませんが、1995年のマクラーレンMP4-10
左は2013年のフォースインディアVJM06
この2つのノーズには実に18年の差があり、共にハイノーズですが形状が大きく違います。
MP4-10は、マクラーレン初のハイノーズマシンであり、失敗作と言われています。
MP4-10は、先細りした形状であり、ハイノーズの黎明期において試行錯誤の結果なのでしょう。
一方、VJM06は平たく、下面により多くの空気を流すことを目的としたものであることが良くわかります。
レギュレーションで高さ制限がありますが、このような形状は他のチームでも見られます。
この形状は、十数年にわたるハイノーズの研究開発による最適解の一つなのでしょう。
これは左がザウバーC24であり、2005年のマシンです。
当時のチャンピオンチームであるフェラーリとの共通点が多いマシンです。
ノーズの形状もフフェラーリとよく似ており、当時の主流のノーズ形状とも言えるでしょう。
VJM06とC24を比較すると、相当ノーズの高さが違います。
2005年当時はハイノーズと言えども、2013年に比べて非常に低いノーズです。
2014年からはレギュレーションにより低いノーズとなりましたが、2005年当時も相当低いノーズでした。
この8年間でもノーズの形状は大きく変わっています。
これは、F1における空気力学の進歩、理解度の向上に伴うものであり、またマシン全体としての技術思想も変わっているのだろうなと思いますね。
Force india VJM06 Nose cone
Foce India VJM06のノーズコーンです。
2013年のマシンですね。
下の写真のようにウイングステイの前方下部が別パーツとなっており、このような形状はシーズン前2月のバルセロナテストや7月のヤングドライバーテストで使用されており、本戦では使用されていないようなので、シーズン初期のテスト用のノーズかと思います。
ウイングステイの前方下部が別パーツとなっている理由は、この下にフロントウィングが接合されるため、その接合部分の構造を交換できるようにしたのではないかと思います。
もっさり感のあるノーズです。
ノーズ先端に破損がありますが、補修したようにも見えます。
下側です。下側には塗装はありません。中央部分が膨らんでいます。
ウィングステイの内部です。おそらく、内部に見える部材はウィングを接合(ネジ止め)するための構造物だと思います。
コックピット側です。ノーズ上部が別パーツが取り付けられています。
これは化粧パネルだと思います。
2013年のレギュレーションでは2012年と同様にノーズの高さに制限が設けられていました。
このレギュレーションの影響で、2012年には所謂、段差ノーズと呼ばれる非常に醜いノーズが主流となりました。
2013年もレギュレーションは同じだったのですが、この段差を解消するために化粧パネルを設けることが認められており、上記写真の上部がその化粧パネルだと思います。








































