無事、仕事を終え、留守のお得意様宅にメッセージを記した名刺を挟み、退散。
(荒川様 電力引き込み、完了しました)。
上得意の荒川さん(仮名)。
電力の契約アンペア数を格上げするため、下見、見積もり、工事、電力引き込み他、何度足を運んだことでしょうか。
(元々30アンペア5回路で、しかも2回路はまだヒューズ式のまま)。
他の用事で出向いた際、進言申し上げました。
まちのでんきや「荒川さん、ブレーカー落ちることないですか?」
荒川さん「よく落ちるんです。どうしたらいいでしょう。」
(工事の日、取り外した元の分電盤)
まちのでんきや「ふだん、家電はどんな感じでお使いですか?」
荒川さん「エアコンは1台なんですけど、特に朝、ご飯炊いて、暖房つけてたら…。特に冬がよく落ちますね。」
まちのでんきや「今現在、30アンペアなんですけど、今おっしゃられたエアコン、炊飯器、電気暖房は概ねそれぞれ10アンペア(以上)と考えるんです。そしたら、今の三つだけですでに30アンペアに達します。」
(工事当日は雨でした。が、後にも先にも予定が動かせず)。
荒川さん「そうなんですか。他にも冷蔵庫とか照明なんかもありますから、窮屈ですよね。」
まちのでんきや「それから、全体で30では厳しいこともなんですが、この中にヒューズ式もついてます。これがもし切れると、脚立に上って、面倒なヒューズの交換作業が要るんです。今まで落ちたことないですか?」
荒川さん「今まではなかったですけど…。(亡くなられた)旦那はもしかしたら換えたことがあるかも。」
(外作業が終わり、屋内での作業、この頃から晴れてきました(笑))。
まちのでんきや「さらにいうと、漏電ブレーカーがついていないので危険です。」
改修を提案した数カ月後、荒川さんから電話が。
荒川さん「でんきやさん、前、ブレーカーを直した方がいいってお話してくれましたよね。やっぱりお願いしようかしら。」
(ということで、6月某日、工事の運びに)
工事自体はいつも通り、可もなく不可もなく。
それより問題は、荒川さん宅の立地でした。
そこは袋小路になっており、しかも荒川さんのお向かいがあおいが丘保育園(仮名)という環境。
ブログ担当も子供たち二人お世話になった保育園で、周辺の交通事情は熟知していました。
(工事は雨に降られたこと以外はスムースに)。
(家電とインフラ、安全安心をセットで届けるのがまちのでんきやです)。
工事の前から、心配は、工事車両が行き来することでした。
保育園は、送り迎えの時間帯、周辺がクルマで大混雑します。
特に袋小路の道路事情では、周辺の住民さんに気を遣います。
工事が終わっても、今度は電力の引き込み工事で、やはり一定時間、道路を封鎖し、作業車を使って大掛かりな工事が必要です。
荒川さん「唯一気がかりはそれなんです。作業の時間帯って、あらかじめ日時はわからないんですよね。」
まちのでんきや「これだけは毎度そうなんですけど、あらかじめ希望が通らず、留守中でも任せるのが慣習なんです。」
とはいえ、日時がわからなくとも、保育園の送り迎えで混み合う朝10時までと午後4時以降だけは避けてもらうよう、希望は出していました。
(電力の引き込み作業当日)
日時を〇日から△日の間、3日間と予想し、最初の二日間は荒川さん、わざわざそのためだけに(立ち合うために)会社を休まれました。
万一にも保育園や園児に迷惑がかかってはいけないと思い。
ブログ担当も、こまめに足を運び、今か今かと。
最初の二日間、何往復もしましたが、空振り(汗)。
(幸い、作業車が隅に寄せ、クルマの行き来はできるようでした)。
たまたま山かけして出向いた三日目の午前、タイミングよく作業車に遭遇しました(荒川さんは仕事で留守)。
ブログ担当がそこにいたからといって、どうなるものでもないのですが、それでもその時間帯、少ないながら人や車の往来はあって、園児も散歩へ出かけ、行き来を。
その間、園長先生に会い、挨拶を。
まちのでんきや「園長先生、この前からご迷惑をおかけしております。どうもスミマセン。」
園長先生「いえいえ、何回もきてもらって、ご苦労さんですね。」
園長先生はいつもニコニコお話され、こちらの方が慰められる気持ちになりますが、それでもやはり知らん顔というわけにはいきません。
しばらく作業を眺めながら、談笑を。
園長先生「私らも、近所の方々には気を遣ってるんです。」
折しも保育園が建設予定と知ると、住民の反対運動が起こるようなご時世です。
幸いにも、あおいが丘保育園のご近所さんは、ご理解をいただいているようです。
今回は、荒川さんの方が保育園や周囲のご近所に気を遣われ。
まちのでんきや、商売柄、本体の仕事の前後に、周辺に気を遣い、挨拶に出向き、時に菓子折りを持参することは日常です。
集合住宅全体の電気を切らなくてはならない場合は、あらかじめ予告の文章を作成し、配布し。
仕事本体より気を遣う作業で神経を消耗します。
(無事作業を見届け、名刺に一筆書いてドアに挟みました)。
午後、荒川さんから電話で「でんきやさん、スミマセン、留守してまして。この度はなにかとありがとうございました。」
まちのでんきや「いえいえ、こちらこそご迷惑をおかけして、お休みまでとっていただいてスミマセンでした。」
その日の午後、さらに顔を出しに訪問すると、ちょうど荒川さんが保育園に出向かれ、お菓子を渡しながら、挨拶しているところでした。
園長先生「そんな気を遣われなくてもよろしいのに。こちらの方こそ、日頃ご迷惑を…。」
(作業車に作業者、そしてガードマンも)。
あちこちでこういう風景は目にしますが、すべては電化的文化的生活の舞台裏で。
この場を借りて、お礼申し上げます。
荒川さん、ご近所さん、あおいが丘保育園の関係者さん、ご協力いただき、ありがとうございました。
まちのでんきやはトータル家電ライフをサポートします。
まちのでんきやアゲイン!
『まちのでんきやエレジー』! (『まちのでんきや』テーマ曲・YouTubeにて)