創業50周年の最大のプロジェクトをこのブログでもご案内します。

 

ただいま北海道の旭川市で冷凍南瓜の工場を建設中です。7月11日に上棟式を終え翌日には今津旭川市長にご同席を頂き業界と地元のメディアの皆さんに向け記者会見も行いました。

 

当社の子会社である北海道AGRIFROZEN社が運営する新工場は年間製造量が最大5,000トン、冷凍南瓜の年間消費量の4分の1に当たる国内最大級の規模です。工場の完成は11月末を予定しています。

 

当社グループにとり過去最大の投資額となるまさしく社運をかけたプロジェクト。しかし、今回の投資も我々の判断基準とする三つの要素(成長性・独自の強み・シナジー)を満たしています。

 

まず冷凍野菜は成長市場・商品であり年率5%ぐらい成長を続けています。健康志向の高まりと簡便性・廃棄ロスの低減などの商品価値が市場から評価されており、今後も継続的な成長が見込まれています。

 

一方、冷凍野菜、冷凍南瓜の約80%が輸入品であり昨今のインフレや円安で輸入価格が大きく上昇している状況があります。ここで国内製造に大きな追い風が吹いていると我々は判断したわけです。

 

”独自の強み”と”シナジー”については、何より当社は生鮮南瓜ビジネスのリーディングカンパニーの一社です。

 

原料の調達・販路、物流など生鮮ビジネスで蓄積した経営リソースがふんだんに活用できる強みがあります。

 

とりわけ北海道の産地開発&育成には20年近い歳月をかけ注力してきました。今や契約栽培だけでなく、北海道農業テラスという農業生産法人を傘下におき自社農園の拡大にも取組んでいます。

 

そして、今回の工場は単に(事業)条件や環境に優位性があるだけではありません。

 

”安全性””競争力”が新工場のキ-コンセプト。早々に国際基準の食品安全システム(FSSC22000)を導入する予定で、人的リソ-ス(工場経営と品管の適材)も確保しました。

 

そして、生産性を高めるために最新鋭のテクノロジーも導入する予定です。言わずもがな”安全性”と”競争力”については稼働後も磨き続けていきます。

 

上記の通り、謂わば定石通りの戦略として進めていますが、なによりこの事業は四方良し(顧客・生産者・売り手・地域社会)のビジネスモデルである事に大きな意味があると考えています。

 

生産者の方にとり生食用に適していないサイズやセカンドグレ-ド品まで原料として利用できる。これは作り手の手取りを増やすだけでなくフードロスを減らすなどSDG’Sの観点からも意義深い取組みです。

 

また、このビジネスの成長発展が地域経済の活性化ひいては地方創生の一助になりうると考えております。

 

まずは日本一の冷凍南瓜工場を目指し、近い将来は”北海道ブランド”としてアジア市場へ攻勢かけてゆく・・・プロジェクト成功に尽力して参ります。

 

 

先月はニュージランドとイギリス・オランダに二度の海外出張がありました。

 

一年半前のポストコロナに入ったあたりから、香港・シンガポール・米国・ドイツ・オランダ・イギリス・ニュージーランドと海外出張を再開していくつか感じた事があります。

 

一つはポストコロナ禍において世界的にインフレが起こり、人手不足はユニバーサルプロブレム(万国共通の問題)化している事。

 

インフレと人手不足は長期トレンドとして考えられており、農業大国である米国・オランダ・ニュージーランドなどではテクノロジー(AI・ロボットなど)による省力化に一層アクセルがかかっているように感じます。

 

たとえ人件費より同等あるいは多少のコストアップになっても自動収穫機・ロボット梱包機などのテクノロジーの導入へ踏み切る。欧州の企業を視察した際は、そんな不退転の覚悟を感じました。

 

農業は典型的な労働集約型のビジネスモデルとして歴史を歩んできましたが、大きな転換期に差し掛かっているのもしれません・・・。

 

二つ目は日本の農業界に大きなチャンスが来ている事。

 

以前にも述べましたが、いまや日本が世界の生産・貯蔵拠点としてオフショア化している感があり外資から大型の投資が増えています。TSMCなどの半導体メーカーが象徴的な例ですね。テック企業のデータ-センタ-もそうでしょう。

 

なぜ日本に投資が集中するのか?為替の影響も大きいですが、相対的に人件費や物価が安く治安がいい。街はきれいで勤勉な国民性もあります。そして台湾有事の際に難を逃れる地政学的なアドバンテージもある。

 

日本の農業界にも国産回帰の追い風が吹いています。問題はこの国も深刻な人手不足にある事ですが、その点をテクノロジーの代替によりうまくカバーできた企業こそが競争優位に立てるのでしょう。

 

三点目は日本の食ビジネスが自身の想像以上にアジア市場に進出している事。

 

スーパ-などの小売店や日本食レストラン・ラーメン店だけではない。CVS・外食産業・菓子業界などの大手企業なども出店攻勢をかけ着実に販路を拡げています。

 

インバウンドの旅行者に日本食は絶賛されていますが、私もファーストフードや菓子なども含め日本食のクオリティーは高く国際競争力があると考えます。

 

日本の食ビジネスが海外で成長発展していけば、我々にもそのエコシステムに入るチャンスが出て来ます。

 

最後にビジネスとは関係ない余談ですが、”隣の芝生は青く見える”という事。日本だけではない、どこの国もそれぞれに問題や苦しみを抱えています。

 

最近、株式市場やインバウンドの活況などで日本社会に対する明るい話題が増えてきましたが、まだまだ日本の現況や将来に対するネガティブな見方が多いように思います。

 

私はずいぶん前から日本社会に蔓延するネガティブ思考に嫌気が差していました。いろいろ問題があるのは承知しているが、あまりに自信喪失がすぎるのではないかと。

 

経済が好調の米国は分断と格差で混乱は続いています。かつて全世界の憧れの街であったサンフランシスコのスラム化はその象徴かもしれません。ダウンタウンの治安は相当に酷い。

 

しかし、国難を救う新しいヒーロ-は未だ出ず。前回より更に老いた者同士の再戦劇(大統領選)に醒めている国民が多い気がします。

 

ドイツやイギリスも人口減少と高インフレに悩んでいる。移民との格差問題も大きい。南国の楽園に見えるニュ-ジランドも景気はぱっとせず外需頼みで中国経済の失速など外部環境の変化に常にナーバスになっています。

 

不肖、私の分析や見方が正しいかどうかわかりませんが、確信をもって言えるのはどこもいろいろあるという事。日本だけがおかしいわけではなく、我々は自国にもっと自信を持っていいと思います。

 

・・・とかなりとめどないダラダラの文章になりましたが、海外に出るとやはり視野が拡がりいろいろな気づきや発見があります。また物事を客観視できる力を養えるのではないでしょうか。

 

そして我々農業ビジネスに関わる人間にとり先行する様々な取組みを学ぶ貴重な機会であります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

言い訳がましいですが、年初からバタバタ続きで更新が遅くなりました。

 

昨年末にご案内した通り、今年は創業50年というタイミングでプロジェクトが満載です。

その第一弾がMVMグル-プが新たに迎えたポランオーガニックフーズデリバリ社(東京、青梅)となります。

 

ポラン社は日本のオーガニック食品業界の黎明期に誕生した歴史と伝統ある企業。同じ年(1980年)に現オイシックスとなった『大地の会』があります。

 

前代表からは『ポランの第一章は自分たちが書き上げた。第二章はMVMに託す』という言葉を頂きました。そして、第二章のイメ-ジも前代表の言葉である、”オーガニックの社会化”です。

 

この言葉は単にオーガニック商品の売上拡大や市場の発展を意味するわけではありません。

 

オーガニックの認知が上がる事で社会全体に持続可能な未来に対する意識を高め、人々の行動に変化をもたらす。より環境に配慮し健康への意識が高い行動を促していく・・・。

 

また、オ-ガニックが拡がれば、地域社会の持続可能性についても関心を高める事にもなるでしょう。それが地域復興・活性化の一助になりえます。

 

ですので、オーガニック市場の拡大に努めることはまさしくSDG’S活動そのものであり社会貢献でもあるわけです。

 

あと、”オーガニックの社会化”として実現したい事は、持続可能な収益を上げる企業を作る事・・・誤解を恐れずに申し上げると”儲かる企業作り”です。

 

これは私の偏見かもしれませんが、オーガニックはこれまで(どちらかと言うと)収益よりも社会貢献を優先する”ソーシャルビジネス”として扱われてきた気がするのです。

 

適正な利潤を上げ、社員の物心両面の充実を図り、企業の持続性を保つための投資を行う。

 

そうでなければサスティナブルな企業にはなれません。この点はしっかり意識して経営に取組みたいと考えます。

 

ところで、農水省の資料などでは日本のオーガニック食品の市場規模は現時点で1,850億円で継続的に成長しています。

 

また、日本のオーガニック市場は年率4%~5%の成長で2030年には3,300億円まで伸びる予想。欧米では12%~14%との予想もあり先進国では成長分野であることは間違いなさそうです。

 

”成長性・相乗効果(シナジ-)・独自の強み”

 

M&Aだけでなく当社が事業投資を検討する際に重要視している三つのポイントです。ポラン社との相乗効果についてはMVMの販売網や仕入れソースの活用などいろいろ考えられます。

 

当社の主要取引先であるスーパーマーケットではオーガニック食品の売場が大きく拡がりニーズが高まっていると実感しています。

 

また、ポラン社の”独自の強み”は有機農産物の生産ネットワ-クでしょう。長い年月をかけて全国にある多数の有機生産者との取引を拡げてきました。そしてロイヤルカスタマーの存在も大きいと思います。

 

ポラン社の潜在成長力は大きい。しかし、それは前代表らが我々の想像を越えるようなご苦労を経て事業のベースを作り上げて来られたからです。そこに時代の追い風が吹き始めている。

 

最後に第二章のもう一つの大切なテーマをお伝えします。それはMVMの企業理念でもある社員の皆さんの幸福度のアップです。

 

社員の皆さんに『MVMグル-プに入って良かった、人生がより豊かに、より楽しくなった』と思って頂けるようこれからの経営に努めて参ります。