MVM 代表 石田希世士のブログ

MVM 代表 石田希世士のブログ

『農産物業界のEXCELLENT COMPANY』を目指す経営者のブログです。

先月(3月)が決算月でしたが、MVM単体で初めて売上100億円を越えました。

 

子会社を含めたMVMグル-プでは3年前に三桁を越えていましたが、単体では過去3年間90億円台でもたつき、ようやく大台に乗る事が出来ました。

 

今の心境を申し上げますと・・・『たかが100億、されど100億』でしょうか。

 

まず、青果物の流通業界では100億円プレイヤ-はゴロゴロいます。弊社が突出した存在では全くありません。

 

また、私自身が(売上より)利益重視の、”負けない経営”に舵取りしてきた経緯もあります。

 

以前にもお伝えしましたが、弊社は神戸の震災時(95年)前後が業績としては暗黒期で一時は倒産寸前の状態になりました。

 

恥ずかしながら不肖の私としては、『もう二度と味わいたくない』と思うぐらい人生で初めて辛酸を嘗めるような経験をしました。

 

ですので、代表になってから20年間連続で黒字経営を維持できた事の方が、売上100億達成より価値があるものだと考えています。 

 

”されど100億”の方は、IPOや100億円企業は多くの経営者が目標にしている事が一つ。

 

そして、これまでの長い道のりを振り返っての事でもあります。道中いろいろあったけどよくここまで来たなという想いです。

 

この20年の外部環境を考えても日本経済全体が停滞し、震災、リーマンショックそして今回のコロナパンデミックと実に様々な事がありました。

 

また、私が先代からバトンを受け取った時(2001年)は売上20億円で社員数は12~13名。子会社もありません。

 

当時は倒産の危機を何とか乗り越えたばかりで財務内容はとても厳しいものでした。

 

データを見ると就任から7年ほど売上20億円~30億円台を上下しています・・・30億円台がなかなか突破できなかった。

 

これは毎年残った利益をすべて借り入れ返済にあて常に資金がギリギリだった事が主因だったと思います。

 

やはり稼いだ利益を人・モノ(今ならM&Aも)へ再投資出来るサイクルが回るようになってから売上が右肩上がりになってきた気がします。

 

さて、これからのMVMですが勿論、更なる企業成長へ向け帆を進めて参ります。パンデミックで凍結した中期経営計画(以下中計)も立て直しました。

 

成長というものは出来るだけ高い目標値を設け、それを乗り越えていくところに生まれるのです。(日本電産 永守会長)

 

より高みを目指していると慢心しない。(ユニチャーム 高原社長)

 

尊敬する経営者達の言葉を受けて、中計は結構野心的ともいえる数値目標を抱げています。

 

たしか、これもユニチャームの高原会長の言葉だったと思いますが、”計画は1、実行は9である”

 

計画を立てるのはそう難しくない。しかし、計画を実行する事はハードルが高く大変なエネルギーが必要であるという事。

 

不肖の経営者も経年劣化を感じる年齢となってきましたが、まだまだ心身ともに健康でパッション(情熱)も衰えていません。

 

これからが経営者人生のクライマックス。10年後に”やはり、たかが100億だった”と振り返る事が出来るよう経営に取り組んで参ります。

 

 

 

ARKインベストメント社は世界中で最も注目を集めている投資会社でしょう。   

 

同社は50兆円(50Billionドル)以上の巨額な資金をETF(上場投資信託)として運用しており、直近の一年間で170%の運用益を叩き出出しています。

 

驚異的なリタ-ンを出している事から、同社には新たに毎月約1兆円ずつ資金が集まっているとの情報もあります。 

 

ARK社のETFに組入れている上場企業は、既存の業界ルールを破壊し、業界構造を劇的に変化させる破壊的なイノベ-タ(Destructive innovation company)達です。 

 

破壊的イノベータの象徴的な存在がEV業界の圧倒的ナンバ-1であるテスラ社。

 

同社の時価総額は世界最大の自動車メーカであるトヨタの4倍近い80兆円強。販売台数はトヨタの5%程度なので将来性のみで企業価値が吹き上がっていると言っていいでしょう。

 

ARK社が数ある投資会社の中で俄然脚光を浴びるようになったのはテスラ株が割安と看破した事。

 

2年前には倒産寸前と噂されたテスラ株はこの一年で8倍以上になりARK社は巨大なリタ-ンを得ました。

 

ARK社のキャシーCEOはアマゾンの潜在力にもいち早く気づいた眼力を持っているのですが、同社の強みは専門家集団によるリサーチ力と分析力。

 

・・・という事で、ARK社が最近にリリ-スしたBIG Idea2021という報告が実に興味深かったので気になったところをご紹介します。 

 

1)”EV(電気自動車)”は2025年には世界の販売台数の50%(4000万台)を占めるようになる。2020年のEVの販売台数は200~220万台ですの4年で20倍の成長予測。

 

理由はバッテリ-等の下落で2025年には内燃車よりEVの方が安くなる。価格だけではなく性能面(加速や乗り心地など)でもEVが優位になり環境にも優しい。

 

さらに、2025年には自動運転が北米市場の10%を占めるようになるとも。これはAI(人工知能)の学習コストが毎年37%ずつ下がるの対し、AIの処理能力は毎年10倍ずつ高まっていくからだそうです。

 

参考までにARKの報告では2030年にはAIの市場規模(グローバル)は3000兆円強となりインターネットの市場規模2000兆円強を上回るそうです。ソフトバンクの孫氏がAIの盟主を狙うのも分かります。

 

2)”デジタルウオレット(電子マネ-・暗号資産)”の北米市場は2025年に460兆円となる。巨大なマーケットですね。

 

2020年ではデジタルウオレットの使用額が一人当たり250ドル~1900ドルと推定されていますが、4年後に一人あたり20,000ドルとなる。 

 

現在、銀行で行われている融資や送金などの業務全般がスマホのデジタルウオレット上で実行できる可能性が大きい。

 

この分野で先行する中国のウイチャットではスマホのデジタルウオレットのモニタ-下に、SNSは勿論、Eコマ-スやライブコマースのディスプレイもあるとの事。

 

これからのデジタルウオレットは決済を中心とする銀行業務に加え、使用者の購入履歴をAIが分析し、(使用者が好む)商品やサービスをEコマースなどで推薦する・・・所謂、マーケティング機能が強化されるとARK社は予想しています。

 

3)”ドローン”の市場規模(北米)は2030年には約7兆円と見積もっている。ドローンは主に近距離輸送に使用されますが、10マイル(約16KM)ぐらいまでの配達コストが劇的に安くなる。

 

10マイルの距離を車で運ぶと7ドルかかるところがドローンだとなんと25セントになると予測されています。ECや宅配デリバリ-ビジネスは格段に競争力が高まりますね・・・。また、”空飛ぶタクシ-”として人の近距離輸送もドロ-ンビジネスとなりそうです。

 

4)”ハイパ-ソニックフライト(超音速旅客機)”の使用でニュ-ヨ-クから東京まで2時間で飛行時間で移動できる。

 

”TIME IS MONEY”、ARK社によると$15,000の高額な旅費を使って移動する人は270万人(年間$100,000の推定使用額)。ハイバ-ソニックフライトの市場規模は約28兆円を見込んでいる。

 

上記以外にもロボティクス・ゲノム解析・航空宇宙事業など様々な分野における未来予想が書かれています。

 

勿論、このレポ-トはARK社のポジショント-ク的な内容でもあるでしょう。あくまでも一つの予想であります。

 

しかし、キャシ-CEOが公言する通りデジタル革命により向こう5~10年は数百年に一度あるかないかぐらいの大きな変化、パラダイムのシフトがあるのかもしれません。

 

コロナによるニューノーマルはその序章に過ぎないのではないかという気もします・・・。

 

また、このコロナ相場ともいうべき株高が突如終焉を迎えことになるとしたら、ARK社がトリガーになるのではないか・・・わずかですが、そういう予感もあります。

 

 

 

 

 

 

欧州最高峰の知性と呼ばれるジャックアタリ氏(仏哲学者)の著書”命の経済”を読了。コロナ後の世界観を考える多くの示唆に富んだ内容でした。  

 

アタリ氏は断言します。仮に治療薬やワクチンの開発によりコロナが終息しようとも、我々がパンデミック以前の世界に戻ることは考えられない。 

 

アフタ-コロナは新しい世界観あるいは価値観の下で我々は生きていかなくてはならない。

 

そして、新しい世界観において重要なことは、国民の命・健康は国の負担(コスト)ではなく財産であると理解する事

 

今回のコロナパンデミックが終息しても、昨今の温暖化等の環境変化で近未来に次の感染症が生じるリスクは高まっています。

 

同じ轍を踏んではいけない。

 

重ねますが、これからは国民の命や健康を守る事を最重視する経済や社会のシステムへ構築すべきとアタリ氏は進言しています。

 

そして、そのような未来を予想しています。

 

タイトルである”命の経済”は国民の命・健康を守るために必要且つ強化すべき経済活動の部門を命名したもの。

 

具体的にはヘルスケア(医療・病気予防・健康)・食糧・教育・IT・文化&娯楽などです。 

 

これまではどの国においても長い間”命の経済”が軽んじられたきた。その象徴的な分野がヘルスケアでしょう。

 

医療業界では以前からパンデミックが予見されていたのにも関わらず、どの国も十分な準備が出来ておらず大きな混乱が生じてしまった。

 

パンデミック初期に世界中でマスクを奪い合いあった事は記憶に新しく、現在においても病床や人材は足りていません。 

 

日本においても医療インフラの脆弱性と欠陥に気づかされた一年だったと思います。

 

アタリ氏は我々食品業界についても言及されています。今回の感染症は食用を禁じられた動物との関係が疑われています。

 

近年、人が新たに罹るようになった病気の75%が動物を食べたり、動物と接触したことに原因があるそうです。

 

そして、なにより現代社会は肉食が過ぎる。 

 

それゆえ、工業化された集約畜産、狭い環境での動物の飼育そして不衛生な肉処理場というウイルスの温床というべき場所が世界のいたるところではびこっているというわけです。

 

アタリ氏が提案する食の在り方は、少肉多菜・少糖多果・地産地消です。

 

健康増進のため肉や砂糖は控え野菜や果物を多く摂る事。産地と消費地が近ければ安価で鮮度の良い商品が流通し環境にも優しい。

 

”命の経済”の大きな柱である食品業界、その中でも我々の生業である青果業(果物・野菜)如何に重要な立ち位置にあるか分かります。

 

アタリ氏が予想する通り、食の分野が成長産業となればこれまで以上に様々な資金や優秀な人材の流入が期待できそうです。

 

そして、”食と健康”をテ-マとした研究は産学連携のもと益々活発になっていくものを予想します。この分野でのスタ-トアップも次々と出現してくるでしょう。 

 

既にシリコンバレーでは健康と環境保全をミッションとした様々なフードテック企業が続出していますね。 

 

植物性人口肉のメ-カであるビヨンドミ-ト社やインポシッブルフ-ド社などはまさしく”少肉多菜”とサスティナビリティを実現する企業です。

 

”命の経済”を支える我々の使命と責任は大きい。しかし我々の将来は明るく大きな可能性を秘めている・・・”命の経済”の読後感です。