今年も残りわずかとなってきました。23年の振り返りですが、この一年も実にいろいろな出来事がありました。

 

個人的に大きなインパクトを受けたニュ-スは二つ。一つはChatGPT、”生成AI”の登場ですね。23年は間違いなくAI元年でしょう。

 

『ChatGPTを使っていない人は人生を悔い改めた方がいい』

ソフトバンクグル-プの総帥孫正義氏が株主総会で述べた言葉です。

 

孫氏曰く、AGI(Artficial General Intelligense/汎用人工知能)は10年後には到来する。シンギュラリティどころではない、人類の叡智の10倍以上優れているAIがAGI。

 

10年後には”AI対人間”は”人間対猿”ぐらいの知性の違いが生まれますよと・・・。

 

孫氏の予想通りになるかどうかはわかりませんが、企業経営とAIの関わりは不可逆的に深化するのみ。我々としては競合に遅れを取りたくありません。
 

一方、ChatGPTについて不肖の経営者は海外とのやりとりの英訳と事業アイデアなどの壁打ちに少し使用する程度。トップがこれでは務まらない。

 

来年から親しい経営者仲間と専門家も交えChatGPTの活用法に関する勉強会を始める予定です。

 

もう一つ大きな衝撃を受けたのは10月初旬に起こったガザ・イスラエル戦争です。実は10月末にフードテック企業などの視察目的でイスラエルへ出張する予定でした。

 

先制を仕掛けたのはパレスチナ側に立つイスラム原理主義者であるハマ-スですが、イスラエルとパレスチナの対立の歴史を知ると、どちらに大義があるのかわからなくなってきました・・・。

 

一体この紛争の解決の糸口はどこにあるのでしょうか。宗教・民族・領土を巡る長年の対立や憎悪というものは我々の理解を越えたものに思えます。

 

しかし、罪のない幼い子供達が犠牲になっているのを見るとただただ戦争は早く終えて欲しい。現場を知らない人間のナイ-ブな考えかもしれませんが私の心からの願いです。

 

さて、ここからは今年のMVMです。23年はコロナ明けで社会・経済活動がリスタ-トしました。

 

しかし、インフレ・円安・人手不足などの問題は変わらずというかむしろ深刻化しているように思います。

 

このような厳しい外部環境下でありましたが当社は何とか予算をクリアしました。やはり主力商品の貢献が大きかった。

 

一方、インフレによるコスト増のダメ-ジが事業全体に拡がっており、通期での業績については不透明感は残っています。

 

3年前ぐらいですが最後にどんでん返しを喰らいました。決算月までの残り3ヵ月は一段と気を引き締めて臨ます。

 

ところで、来年の4月から当社は第50期を迎えます。そして、メモリアルイヤ-に相応しいというべきいろいろなプロジェクトが目白押しです。

 

大きな投資も伴いますが、私としては成長品目・成長市場へ限りある経営リソ-スを投入しているつもりです。

 

詳細は年明けにもお伝えしたいと思いますが、それらのプロジェクトが結実すれば向こう2年間で当社の業容は現在の150%ぐらいになりそうです。

 

先月の予算会議で社員に伝えました。来年50年を迎えるが、我々が志向するのは”長寿企業”ではない”グロ-ス企業”ですよと。

 

創業から50年近く経ち成長を継続している有名企業と言えば、キーエンス社(1974年創業)であり米国のマイクロソフト社(1976年創業)。どちらも独自の強みを持つ高収益のエクセレントカンパニ-。

 

1975年生まれの我々もあやかりたい。”グロ-ス”はスタ-トアップ企業だけのものではない。

 

また、私もキャリアだけ考えるとそろそろ円熟期に入る頃ですが、まだまだ不肖の言葉がとれず継続的なグロ-スを求められています。

 

プロジェクト満載で多忙を極めるであろう来年の50期ですが『一生勉強・一生好奇心・一生謙虚』の精神で自身の成長と会社経営に努めて参りたいと思います。

 

それではここで筆を止め、少し早いですが年末のご挨拶です。今年もお世話になりありがとうございました。皆様、良い年末・年始をお過ごしください。

 

石田希世士