【2024年8月5日午前7時記す。】

8/5月曜午後のさらなる暴落については、 

コチラで解説しました。


  8/2金曜に株価暴落


今回の株価暴落について、書きます。


8/2金曜に、日経平均指数は、2,216円

下がりました。終値は、35,909円


1日で5.8%の下落は、1987年の

ブラックマンデーに継ぐ大暴落となりました。



(8/2金曜までの日経平均チャート)








この春、新NISAで投資を始めた人は

びっくりしたのではないでしょうか?


毎月少しずつ分散投資している人は、

何も恐れる必要はありません。


そのままで大丈夫と思います。


複数の国や金融商品を、毎月コツコツ

投資することを分散投資と言います。


分散投資をしていれば、リスクは

分散されます。


問題は、「皆んなが買っているから」
という理由で、特定の金融商品に、まとめて
おカネを注ぎ込んだ人です。

例えば、人気の投資信託「オルカン」

(emaxis Slim全世界株式)や個別株式。


何か一つに注ぎ込めば、今回のような暴落

の影響をモロに受けます。


まとめて投資した初心者の方は、

ご自身の投資スタイルを考え直す

良い機会です。


これに懲りて投資を止めてしまうことがないようにお願いいたします。

今回の件は、投資初心者にとっては、自分の投資スタイルを考える良い機会だと思います。考える機会を与えてくれた暴落には、感謝すべきではないでしょうか?


この記事が、皆さまの勉強のきっかけになれば幸いです。



  政策金利の利上げ



今回の暴落の少し前に起きた出来事を

振り返ってみましょう。


2日前の7/31水曜に、日銀が利上げを発表

しました。


政策金利を、これまでの0.10%から
0.25%に上げるというものです。

3月のマイナス金利解除に続く措置。


長期化する物価上昇(インフレ)に対応

するものです。


金利上昇は、物価同様、株価も冷ます

効果があります。


利上げは、日銀の定期理事会

(政策決定会合)で行なわれました。



利上げの対象となったのは、政策金利と呼ばれ、短期金利(返済期限が1年未満の借金の金利)の上限値です。

例えば、住宅ローン変動金利は、
短期金利を参考に、半年ごとに見直されます。

日銀は、国内企業の賃金上昇を受けて
利上げをしました。

マイナス金利で収益性が低下した銀行の救済の意図もあったでしょう。

急激な円安の是正に期待する日本政府への配慮もあったかもしれません。

ただ、株式市場が、ここまで極端に反応するとは考えていなかったのではないでしょうか?



  新NISAはじまる


2024年1月スタートした新NISA制度。
譲渡益の非課税制度です。
旧NISAと比べて、非課税の範囲が広がりました。

非課税となるのは、

成長投資枠240万円、つみたて投資枠120万円

までですから、年間360万円です。


成長投資枠は個別株も投資可能です。


3月には日経平均は4万円台を付けました。

新NISAで投資デビューした方は、

ホクホクした気持ちだったと思います。


「自分は、投資の才能があるのかも」

と密かに感じていた方もいらっしゃるの

ではないでしょうか?


新NISAの制度について詳しく知りたい

方は、コチラをお読み下さい。


  これで貴方も、投資家の仲間入り


今回の暴落で損した投資初心者の皆さま。

おめでとうございます。
これで投資家の仲間入りです。

定期預金と投資の違いが、肌身で分かったのではないでしょうか?

ブラックマンデーだろうが、ブラックフライデーだろうが、関係ありません。



暴落でも何も変える必要はない。

株式と債券に分けて、複数の国に分散して

運用を続けましょう。


そうすれば、このような暴落でも、

値下がりリスク(価格変動)を小さくする

事ができます。


分散投資については、コチラをお読み下さい。



  オルカン一択は、もう止めよう


全世界の株式に分けて投資することで

人気の投資信託、「オルカン」。


正式名称は、emaxis slim全世界株式だそうです。全世界と名乗っていますが、半分以上を、米国株に突っ込んでいます。

これに、一括投資した人は、一度、投資手法を見直してみてましょう。

このブログでは、コチラ

見直し方の相談をお受けしております。


一般に、株よりは投資信託のほうが、少額から投資てきるので、分散投資がやりやすくなっています。

投資信託の相談は、コチラ

でお受けしています。


また、オルカンについて詳しく知りたい方は、

コチラをお読み下さい。



  今後の株価トレンド


これからの日本の株価は、

複雑で不安定な展開が予想されます。


日米の株価の急落で、米国は利下げを早めるかもしれません。米国の政策金利(FFレート)は、5.25〜5.50%という高水準です。

米国のインフレや人手不足は一服感があります。

この高金利が見直されれば、再び株価は、上昇します。

反面、株価低迷の要素もあります。

2024年1-3月期の日本の実質四半期GDP(物価上昇分を差し引いたホントの成長率)は、マイナス0.7%でした。


日本経済(GDP)を支えるのは、6割を占める個人消費です。個人消費が弱いままでは、

成長はありません。


政府の「指導」もあり、春闘などで賃金は上昇しましたが、これが消費に向かうのはこれから。数年に渡るインフレで、節約志向も高まっています。

地に足がついた経済の実力、稼ぐ力を国民が身につけなければ、長期的な株価の上昇は難しいと思います。

投機的な動きで上下にブレるかもしれませんが、日経平均3万3千円程度が、日本株の実力ではないかと、思います。

2023年末時点、日本が四半期でマイナス成長する前の株価です。

今後の経済の見通しを知りたい方は、
投資デビュー講座
の第2部にご参加ください。


新NISAを始めた投資初心者は、
目先の動きにとらわれず、長期的な視野で分散投資を続けてください。

よろしくお願いいたします。


(ファイナンシャルプランナー、日本FP協会CFP認定者、介護職員向け実務者研修を修了)


最後に一言、付け加えます。


※ここに書かれているのは、筆者の知見に基づく一般論です。例にあげている実際の金融商品の原稿作成時点のデータです。実際の投資で同様のリターンが得られることを一切保証しません。投資は、ご自身の判断に基づいて行って下さい。また、このブログでは特定の金融商品を推奨、勧誘することは一切ございません。