投資経験者向けに、連載で
投資信託の実践編
をお届けしています。
 

 

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実際に株や投資信託に投資したことがある初心者向けの内容です.

 

今回は、実践編その6

投資の計画、実行、確認の後、次の投資行動につなげる一連の流れをPDCAサイクルと言います。今回はPDCAサイクルの3番目であるC (確認)に使う指標について学びます。
 
これを学ぶことで、自分の投資の成績を客観的に見つめる事ができます。

 

 

  パフォーマンス評価の指標

 

投資信託の入門編で、

期待収益率、標準偏差、シャープレシオ

などの考え方を学びました。

 

改めて確認したい方は、

コチラ↓をお読み下さい。

 

 

いずれも、一つ一つの投資信託の

パフォーマンス評価

をするための基準です。
 

今日は、シャープレシオ以外の評価基準を紹介します。

 

 

  シャープレシオ(復習)

 

復習として、シャープレシオの式(簡略版)

を紹介します。

 


シャープレシオ
= 期待収益率/標準偏差


期待収益率は、過去のある期間の収益率。
標準偏差は、予想される価格変動の幅。
安全利子率が、ゼロ金利下で、ゼロと仮定した場合。


他に2つの基準(ツール)を紹介します。
 

 

  ベータ(β)

 

ベータ(β)は、

市場に対する価格の反応の度合いを表します。

市場全体、ある商品の価格を100とします。

β =1.0
ならば、

市場全体が100から10上昇して110になった場合、その商品も10上昇し、同様に110となります。

β = - 0.95

ならば、

 


市場全体が100から10上昇したとき、その商品は5下落し、95になります。

 

市場平均のリターンを目指す

パッシブ運用の方向けの指標と言えます。
 

 

  アルファ(α)

 

アルファ(α)は、

リターンがどの位、市場全体を上回ったかを示す指標です。



ある投資信託のリターンが8%

市場全体のリターンが5%

その投資信託のβ=1.2とします。


 

また、単純化のため、

安全利子率を0%とします。

(安全利子率は、国債の利息相当です。国債のように確実な投資対象から得られるリターンです。)

 


この場合、その投資信託のαは、

α = (8% - 0%) - 1.2×(5% -0%)
=2%


となります。
 

その投資信託は、ベンチマーク(市場平均)に比べると、

2%高いリターンを稼いでいる、ということがわかります。


アクティブ投資で、市場より儲けたい人は、自分のポートフォリオのαに注目して、パフォーマンス評価すると、良いでしょう。



  本日のまとめ


 

βもαも、証券会社の商品データに出て来ます。

 

自分のポートフォリオの評価や、他の商品を探すときは、この2つを参考にされると、良いと思います。

 

βは、価格の反応度合いを表します。市場と同程度のリターンを目指すパッシブ運用向けの指標です。


αは、市場全体に比べて自分のファンドの利益率がどれくらいを表します。市場よりも良い収益を目指すアクティブ運用向けの指標です。


これらにより、PDCAサイクルの要であるC(確認)が、客観的なものになります。


 図にすると、次のようにまとまります。


β  : 市場に対する価格の反応度合い

            パッシブ運用向け


α  :市場と比べた自分のファンドの収益

   アクティブ運用向け



PDCA  : Plan(計画)

              Do(実行)

               Check(確認)

              Action(次の対応)


※βもαも、PDCAサイクルのC(確認)に用いるパフォーマンス評価の指標。






(ファイナンシャルプランナー、日本FP協会CFP認定者、介護職員向け実務者研修を修了)



【関連記事】
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投資信託のリバランスのやり方【投資信託実践篇その5】  

 

 


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は、コチラ↓をお読み下さい。

金融機関のオススメ商品の話しを聞くべきか?【投資信託実践篇その7】

 

 


☆実践編を読む上で前提となる知識は、投資信託入門編をお読み下さい。

入門編は、その1からその9まであります。
ポートフォリオ、期待収益率、シャープレシオなどについて説明してあります。

最初の入門編その1は
コチラ↓です。

投資信託入門その1 

 


 

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最後に、
※ここに書かれているのは、筆者の知見に基づく一般論です。例にあげている実際の金融商品の原稿作成時点のデータです。実際の投資で同様のリターンが得られることを一切保証しません。投資は、ご自身の判断に基づいて行って下さい。また、このブログでは特定の金融商品を推奨、勧誘することは一切ございません。