「投資信託入門」と題して、連載で、投資信託について解説しています。
ご自分の買った投資信託が、
成果を出しているのか不安な方は、
ぜひお読み下さい。
今回は、第6話です。
標準偏差、相関係数、分散効果など、
投資信託の成果を測定するために必要な
用語を、
一つずつ短くまとめてみました。
それでは、始まります。
1.リスクを数値化した標準偏差
標準偏差は
その資産のリスク(ブレ幅)を表す指標
として使われます。
投資信託の標準偏差を見ることで、
その投資信託がどの位リスクがあるのか、
定量的に知ることができます。
標準偏差が大きいほど、
リターンが予測しにくく、
リスクが高いと言えます。
標準偏差とは、リスクを数値化したものと言えます。
2.分散効果を示す相関係数
相関係数とは、
2つの資産の価格変動がどれだけ似ているかを示す数値で、
-1から1までの範囲にあります。
相関係数が高いほど、
ポートフォリオの標準偏差は小さくなり、
分散効果が表れます。
ポートフォリオを組むときの相性を数値化したものです。
次に、その分散効果を説明します。
3.分散効果
分散効果とは、
複数の資産を組み合わせることです。
これにより、ポートフォリオ全体のリスクを低減することが出来ます。
分散効果を最大化するには、
相関係数が低い資産を選ぶことが重要です
4.標準偏差のもう少し詳しい説明
統計学では、
平均値からの散らばり具合
を標準偏差といいます。
例えば、
NextFunds社の投資信託
世界債券インデックス投信
の数値をみてみましょう。
過去1年間では、
リターン 0.95
標準偏差 8.34
となっています。
これは、散らばりが
平均0.95%±8.34%
の範囲内に68%の確率で収まることを意味します。
分布はマイナス7.39%~+9.29%となります。
NextFunds社の世界債券に投資する場合は、
マイナス7.39%
となるリスクは想定しておかねばなりません。
ちなみに、統計学では
平均± 標準偏差 x 2 の範囲に
95%の確率で収まる
とされています。
NextFunds社の世界債券インデックスは、
マイナス15%となるリスク
は最悪値としてありうることになります。
5.シャープレシオの活用
次の式が、シャープレシオです。
(期待収益率 - 安全利子率)
÷ 標準偏差
=シャープレシオ
安全利子率とは、
絶対確実なリターンです。
通常はその国の国債からのリターンを
安全利子率とします。
短期ではコール翌日物のレートを使用します。
(日本は現在、マイナス金利政策のため、マイナスとなります。)
例えば、4/20のコール翌日物はします。
-0.047%~+0.001%で推移しました。
長期(1年以上)では、10年国債利回りを使用する。およそ0.50%です。
今日は話しを単純にするため、
安全利子率=ゼロとします。
6.事例(Nextfunds社の投資信託)
NextFundsの過去1年(1y)の場合、
期待収益率=0.95,
標準偏差=8.34なので、
0.95 ÷ 8.34 = 0.11
がシャープレシオとなります。
シャープレシオは、
数値が大きいほど優れています。
リスクに見合ったリターンという点から見ると、シャープレシオは1を超えるのが望ましいとされています。
ここにあげたNextFundsのシャープレシオは.0.11ですから、リターンに比べるとリスクが約10倍大きいということになります。
これまではあまり投資効率が良い資産とはいえませんでした。
但し、シャープレシオはあくまでも過去のデータで未来を約束するものではありません。
(ファイナンシャルプランナー、日本FP協会CFP認定者、介護職員向け実務者研修の修了)
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