金沢大学関連訴訟3件が行われました/研究室への学生配属/科学研究費審査委員表彰コメントに関して | 医療事故や医学部・大学等の事件の分析から、事故の無い医療と適正な研究教育の実現を!金沢大学准教授・小川和宏のブログ

医療事故や医学部・大学等の事件の分析から、事故の無い医療と適正な研究教育の実現を!金沢大学准教授・小川和宏のブログ

医療事故死は年間2万-4万人と推計されており(厚労省資料)交通事故死の約4-8倍です。医療問題やその他の事件が頻発している金沢大学の小川が、医療事故防止と事故調査の適正化や医学部・大学等の諸問題と改善を考えます。メール igakubuziken@yahoo.co.jp(なりすまし注意)

金沢大学関連訴訟3件が10月30日に行われました/
 研究室へ7名の学生配属、医療安全や創薬(判決例や特許も含む)/
  科学研究費審査委員表彰へ頂戴したコメントに関して
  (医学部大学等事件79)


<11月5日追記>
 今年9月4日や10月22日の記事へも、この連休中にコメントを頂戴していますので、併せてご覧下さい。
https://ameblo.jp/iryouziko/entry-12307665268.html#cbox
https://ameblo.jp/iryouziko/entry-12321878544.html#cbox
<11月5日追記ここまで>

<11月1日夜追記>

●コメント3(ハラスメント、処分と昇進)に関して
 捏造での嫌がらせで訴訟になり(私が原告)、金沢大学の事務系及び技術系職員の被告が、私に解決金を支払って和解した事件では、
訴訟中に、被告のIJ総務課長が事務部長に昇進して、部長になってから解決金を支払い(次はIJ被告尋問調書の部分)、
https://ameblo.jp/iryouziko/entry-12093766164.html
被告のYT技術職員は、和解後まもなく主任技術職員に昇進しました(次はYT被告尋問調書の部分)。
https://ameblo.jp/iryouziko/entry-12096728510.html

●コメント2(点数と成績逆転の3名の男女内訳とセクハラ)に関して
 点数と成績逆転の3名の男女内訳は公表を控えますが、この件で「セクハラがあった」とか「セクハラはなかった」という情報は、これまで私には入って来ていません。
 ただ、こういう一部の学生の点数と成績の逆転が容認される状況は、ハラスメントやその他の不具合が起きやすい環境だと言えるでしょう。
<11月1日夜追記ここまで>

 金沢は台風が過ぎて、急に寒くなってきました。
 皆さまの地域ではいかがでしょうか?

1、研究室への学生配属7名、医療安全などの実習2年目

 この週末、医療安全に関して学外の方々と情報や意見を交換する機会があり、11月中旬から金沢大学医学部・医学類で始まる、基礎医学研究室への学生配属での教育などもお話しし、ぜひ発展的に進めて欲しいという激励も頂戴しました。

<私が作成し学生に配布された研究室案内から一部を引用>

分子情報薬理学分野(薬理学)

(1)研究スタッフ
  准教授(分野主任) 小川和宏

<中略>

具体的には、医療事故事案の分析や創薬研究の起案を目指して、配属学生1人1人がテーマを決め、医学文献、特許文献、判決例等の調査などを行い、それらをまとめて発表する。
 こうした過程を通じて、次の(i)〜(iii)を習得することを目標とする。
(i)文献調査、分析、まとめ、発表までを経験し、自主的にこれらを行えるようになる。
(ii)薬理学など基礎医学が、診療をはじめ多岐にわたる領域に役立つことを理解する。
(iii)医師など医療者側のみならず患者側の実感も理解し、医療事故防止の視点を養う。

<中略>

(4)指導方針
 薬物治療領域の医療事故事案(本学や近隣の事案を除く)あるいは創薬研究等から、配属学生と指導教員の話し合いでテーマを選び(原則1人1テーマ)、医学文献、特許文献、判決例等の基本的な調査方法やまとめる方法などを指導し、後半に学生が発表を行う。

<研究室案内からの一部引用ここまで>

 前分野主任(研究室長)で教授職を辞職した吉本谷博教授の時代は、英語の薬理学の教科書の輪読をやっていたのですが、私は、短期間であっても(1ヶ月少しで、理系の多くの他学部等の数分の1程度の期間)、学生1人1人が興味あることを自分で行うほうが望ましいと考えて、昨年よりこの方法を始めました。

 昨年は4名が配属になって概ね予定通り進み、今年は7名が希望して全員を受け入れ、来月(11月)に始まります。


2、金沢大学関連訴訟3件が10月30日(月)に行われました

 10月30日午後、私・小川が原告で、次の方々が被告の計3件の訴訟が、金沢地裁で行われました。

被告
  国立大学法人金沢大学
  多久和陽(医学部長・医学類長・医学系長)
  市村宏(教育委員長)
  安藤仁(細胞分子機能学)
  井関尚一(元医学部長・医学類長など)

 これらの裁判において、原告小川は、次を含む準備書面(主張予定内容を記した書面)を陳述して主張しました。
 
<今回の原告準備書面(弁護士作成)より一部を引用>
 多久和被告は、「科目責任者」(と主張する者)が独自に合否ラインの決定や成績判定などの権限を有すると主張する(多久和第7準備書面の第13頁中など)。

 平成28年夏の成績判定では、安藤被告は、得点率60%未満の学生のうち、3名だけを合格させたが、その合格者最低点よりも高得点だった11名を合格させなかった。すなわち、点数と成績を逆転させて合格にした(甲80、ブログ記事)。

 これについて、安藤被告とその学生がどういう関係なのか、平たく言えば「便宜を図る関係か」といった意味のコメントなどが寄せられている(甲80、ブログコメント欄)。
 また、多久和被告は、安藤被告の教授選考について、「研究内容・略歴・人柄等を確認した」(多久和第7準備書面の第11頁上など)と主張している。

●求釈明
 点数の低い特定の学生のみを、それより高い点数の学生と成績を逆転させることを、多久和被告は医学類長として認めているのか?また、こうした一部の学生について点数と成績を逆転させる人物が、教授に相応しい「人柄」だと確認して、教授採用決定に至ったという主張か?
<今回の原告準備書面より一部引用ここまで>

 点数と成績の逆転を指していて、
https://ameblo.jp/iryouziko/entry-12307665268.html
これが常態化しているのか(認めているのか)、こうした行為をする人物を人柄として高く評価する仕組みになっているのかです。


3、科学研究費審査委員表彰の前回記事へのコメントに関して

 頂戴した4番目のコメントに関してです。
https://ameblo.jp/iryouziko/entry-12323138987.html#cbox

 「有意義な意見を付し、公正・公平な審査に大きく貢献」は当然とのご指摘は、基本的にはその通りだと私も考えます。

 ただ、常勤教員約1100人を擁し、毎年かなりの人数が審査委員を務めている金沢大学で、一昨年までは年間の受賞者が0名から2名という状態が続いていました(2名は私が4年前に受賞した時のみ)。

 学内の定期試験では上記のような点数と成績の逆転が起き、しかも、それが常態化しているのかを医学部長などに尋ねても返答がなく、訴訟で尋ねることになっている状況が身近にあり、毎年5000名以上の審査委員が国内で選任されている事実を考えると、「公正・公平で有意義な意見を出せないような人が審査員になってるのでしょうか」という疑問(お尋ね)は、当たっているのかもしれません。

 私が担当し受賞したのは、食生活、食品、医薬品、化学、生化学、薬理学、病理学、医学や薬学全般、システム開発、地域連携、特許、産学連携などを含む、広い領域の研究テーマが応募されてくる審査でしたので、狭い領域のみの研究教育を長年行う研究者が多い国内では、広く対応するのは難しいという方も審査委員に含まれていた可能性が無いとは言えないでしょう。