★慢性腎臓病の療法食の有用性の根拠になっている論文1★
猫の自然発症慢性腎臓病に対する食事療法の臨床的評価Clinical evaluation of dietary modification for treatment of spontaneous chronic kidney disease in cats - PubMedObjective-To determine whether a renal diet modified in protein, phosphorus, sodium, and lipid content was superior to an adult maintenance diet in minimizing uremic episodes and m…pubmed.ncbi.nlm.nih.govRoss S. J., Osborne C. A., Kirk C. A., et al.: Clinical evaluation of dietary modification for treatment of spontaneous chronic kidney disease in cats, J Am Vet Med Assoc, 229: 6, 949-957, 2006.2006年に発表された研究論文です。著者の所属は、ミネソタ大学獣医学部この論文は、▶ 猫の慢性腎臓病(CKD)のステージ2または3における食事療法の効果を評価した。▶ 目的は、通常の総合栄養食と比べて、尿毒症になる確率や死亡率を低くするか確認した。先入観が結果に影響しにくい、ランダム化比較試験という方法で研究されています。この研究では、療法食を与えられた猫の寿命が、通常食を与えられた猫よりも長生きしたという結果は示されていません。ただし、腎臓病に関連する死亡は療法食を与えられた猫群で減少しました。このことは、腎臓病用の療法食が特に腎臓の健康をサポートし、腎臓病による合併症を抑制する効果があるものの、他の原因も含めた死亡率には影響を与えなかったことを意味します。【要約】45頭のステージ2~3のCKDの猫が対象でした。猫をランダムに通常食(23頭)、または腎臓用療法食(22頭)に割り当て、最大24ヶ月間、3ヶ月ごとに評価した。尿毒症、腎関連死亡、および全原因による死亡の差を比較した。結果は、療法食を摂取した猫群では、基準時および12ヶ月および24ヶ月の評価時に、血清尿素窒素(BUN)濃度が有意に低下した。体重、ヘマトクリット値、尿中のタンパク質/クレアチニン比、および血清クレアチニン、カリウム、カルシウム、上皮小体ホルモン濃度に有意な差は認められませんでした。通常食を摂取した猫のうち26%が尿毒症を経験したのに対し、療法食を摂取した猫は0%でした。また、療法食を摂取した猫群では腎関連死亡は有意に減少しましたが、全死因による死亡率には有意な差は見られませんでした。この研究で評価された療法食は、ステージ2~3のCKDを持つ猫に対して、尿毒症と腎関連死亡を最小限に抑える点で、通常食よりも優れていることが示されました。【関連記事】猫の慢性腎臓病 ~ステージによるフードの使い分け~ポイント ステージ別、症状別、猫用腎臓病療法食の使い分けをまとめました。 慢性腎臓病と診断されていない場合 老齢のサイン 高いところに上らなくなった 痩せてきた。体重が落ちてきた。 毛づくろい ...nekodoctor222.com猫の慢性腎臓病 ~ステージによるフードの使い分け~☆猫用フード☆腎臓病療法食選び 獣医師執筆 2023.10改訂版これは食べてくれるかな?こっちの方が好きかな?と、療法食選びをする…こういう時間さえも、後々、「良い想い出」になるといいなと思いますnekodoctor222.com☆猫用フード☆腎臓病療法食ナビ