お薬を変更する際、時々、飼い主さんから

『この薬は以前の薬よりも強いのですか?』というご質問を受けます。

 

 

特に抗生物質に関しては、

耐性菌の出現により新しい薬が開発されるケースが多く、

初期の治療で使われる薬よりも、

後に処方される薬が「より強い」という印象を持たれがちです。



しかし、抗生物質の選択は、強さの違いというよりは、

状況に応じた適切な使い方が重要です。

 

例えば、野球選手の大谷翔平選手を考えてみてください。

彼は投手としても打者としても素晴らしい活躍を見せていますが、

毎日のように完投させるわけにはいきません。

 

同様に、特定の場面でバントが得意な打者や、

1イニングに限って完璧な投球をするクローザーのように、

抗生物質もその特性や効能に応じて適切に使用することが大切です。

 

 




つまり、抗生物質は「強さ」よりも「適材適所」での使用が重要です。

異なる病原体に対して最も効果的な薬を選ぶことが、

適切な治療を行うための鍵となります。