インキュベーター社長日記 | インターウォーズ株式会社 吉井信隆のブログ -29ページ目

「歎異抄」

過日、久しぶりに「歎異抄」を読みました。



「歎異抄」は、大学の恩師が薦めてくれて以来、何度か繰り返し読んでいる愛読書です。 



始めは、なかなか入り込めない内容でしたが、「悪人が善人より、救われる」という一説に出逢い、「いったいどういうことか?」と、衝撃を受けて以来、人間の本質とは何かを考える機会になっています。



混迷を極める昨今、いかに生きるかの指針となる名書です。

第162回 「新大陸」

人は、子供の頃から、人の視線を意識しながら育って大人になります。


時に、誰かの目を気にして、自分の立ち振る舞いが無意識に変わり、人のちょっとした言葉に考えや行動が左右されてしまうことがあります。いったい何がそうさせるのでしょうか?


 人は、複雑に入り組んだ環境変化情報社会の中で、多くの人と互いに影響をし合いながら存在しています。こういった環境で働く思考は「社会脳」=「ソーシャル・ブレインズ」にあるといわれています。


 私達の存在している社会は、「目には見えない一人ひとりの脳と脳のつながりのネットワークで社会が成り立っている」ことを、最近拡大している知の集積であるSNSが、社会に与えるインパクトを見ていて改めて思います。


 3.11の東日本大震災から起こった原発を始めとする社会不安により、関係のない食品や地域の商品までも、国内外の人々が買わない姿は、脳がイメージした不安やリスクが、脳ネットワークによって伝播した結果であり、ソーシャル・ブレインズで世界が構成されていること現しています。


 この脳社会が、より強固にサイバー大陸で繋がったインターネット社会は、誰もが想像を超えた力を持ち、社会のパラダイムを変えました。


 現在も進化のスピードはとどまることなく、リアルな個が実名で繋がった顔の見える「友達」のネットプラットホーム・フェイスブックは、たった数年で、110カ国で6.6億人(2011年4月現在)を有する「新大陸」に育っています。
 2004年2月、アメリカのハーバード大学で、若き天才マーク・ザッカーバーグが誕生させたフェイスブックは、これまでのインターネットとは、範疇を異にするインフラ革命とも言われています。


 顔の見える実名の友達同士の6.6億人をつなぐ「傾聴」フェイスブックは、社会の流れが変わるパワーとなって、各国でパラダイムシフトが起こっています。


 日本の参加者は、ここにきて700万人を超え、年内には1000万人を超えることが予測され、これまでにないインパクトが起こる予兆を感じます。


 現在、ネットビジネスで展開している企業にとって、 既存ビジネスに与える影響は脅威であり、一方、目線を変えると未来の新たなビジネスの機会でもあります。


 今、「既存ビジネスを守るか、先に手を打つか」の決断が、次世代のビジネスの姿を変えると思います。


 今、ここ、新たな「新大陸」に、一人でも多くの挑戦者が出現して欲しいものです。

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「キュレーション」

キュレーションとは、「知の編集」という意味です。



最近ネット上で、テーマに合わせた新しい編集によって、独自の価値が生み出され、表面的なニーズを超えた潜在的なウォンツに応える情報が提供されています。


スタートは、キュレーター(知の編集マン」自身の強い思いから始まり、様々なメンバーが集い思いを共有化し、知が組み合わさったコンセプトが出来上がり、プリウスやキリンフリーの様な生命力を持った商品やサービスが創生されています。



モノから、コトへの価値へと昇華され、物語を創り出す「キュレーター」が、これからのSNS時代を引っ張ってゆくアントレプレナー人材として、今後、注目さてくる時代になってきました。

第161回 「破壊から創造を」

 マグニチュード9.0、前例のない東北地方太平洋沖地震によって、尊い命が奪われ、犠牲になられた皆様に衷心よりお悔やみ申し上げます。

そして、被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復興を重ねて心よりお祈り申し上げます。


 国家財政危機が叫ばれる渦中での災害は、特別災害予算を加え100兆円を超える、類を見ない過去最大の予算となるものと予測されます。


 これから、永い復興への闘いになると思いますが、これまでの目に見えない変化と違い、急激な目に見える破壊は、創造の機会です。


 未曾有の今回の有事を、小手先の復興改革でなく、先人の方々が敗戦から今日の繁栄をもたらし、世界の奇跡といわれた様に、「脅威の今だからこそ、希望を持って新たな人や社会の役に立つ新たな事業にチャレンジし、事業創造してゆく起業が、日本を救う」と、捉えていく道だと確信します。


 これからの日本に本当に必要なことは、最少不幸社会を作ることでなく、新たな未来を見据え、国も企業も雇用を創出する起業家を支援し、多くの人々の雇用を創り出すことが最重要プロジェクトです。


 国家予算や、企業の売り上げの1%を起業家支援予算に回せば、5兆円規模になります。


 自立、自律社会を目指し幸福を実現してゆくには、起業家を発掘し一人でも多く創生すること=日本の復興に繋がる図式だということを、歴史が証明しています。


 志を持って皆さんと共に、今、ここ、スピードある復興と、未来を見据え、一人でも多くの起業家と社会の役に立つ事業を創生し、雇用の創出に努めてゆきたいと思います。


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第160回 「マレーシア」

 過日、社のメンバーと様々な文化が入り混る国「マレーシア」に、行ってきました。


 黒川紀章が設計した完成度の高い眠らない空港や、整備されたハイウェイ、ガラス張りの高層ビルとブランド店が集うショッピングセンター、そして、屋台や生活感あふれる低層の、年を重ねた住宅のコントラストの中で、様々な民族が混在する街の人々の表情は、明るい笑顔と活気に溢れていました。

 現地を案内してくれた方から、「今のクアラルンプールのマンションは100㎡で800万位、シンガポールの5分の1位でアジアの中では2番目に安い。

一般の人の平均月給は、4万前後、管理職は8万、幹部クラスで25万位の月収。

現在のGDPは18兆円で、金利2.4%」との話を聞きました。

昨年11月にオープンしたユニクロは、日本より価格が高いにも関わらず賑わっていました。

 マレーシアは、15世紀のマラッカ王国時代から、ポルトガル、オランダ、イギリス、日本といった国々に占領され、その後国家として独立し、翻弄された歴史を持つ国です。


 こういった背景から3つの民族の人や、宗教、建築、文化、料理が入り混じり、多民族の間に生まれ育ったプラナカンの人々が、独自のプラナカン文化を創生し、今日に至っています。


 プラナカンの人々の家庭では、よくオープンハウスという気取らないパーティが開かれ、4ヵ国語を自在に話すコミュニティによって、融合したマレーシア独自の街が育ってきました。

 世界遺産のマラッカを訪ねた際、タン・チェン・ロック通りという名になった「タン・チェン・ロック」という方の住まいを見学した際に、時をかけて、それぞれの民族、宗教、文化を尊重し、融合した形で共存して生きる精神や知恵を結び、マラッカの街を創り上げた「タン・チェン・ロックという社会起業家」の存在を知りました。


 はじめ、何故この街が世界遺産なのか?と思っていましたが、この地の歴史とタン・チェン・ロックという起業家の成した街の姿は、世界に誇れる街だと思いました。

 カオスの街クアラルンプールの夜、エジプトのムバラク大統領が辞任したニュースを聞きました。

「革命」を先導したとされるフェイスブックは、この街で出逢った人達の大半が活用しているとのことでした。


 マレーシアは、インドネシアの6分の1しか面積がない多民族国家です。


 前マハティール首相時代に、(大前研一氏が18年アドバイザーを務めている。)工業化、情報化の基盤ができ、マレーシアの歴史とタン・チェン・ロックを始めとした起業家達が築いた融合文化や共存精神や知恵によって、貧困が撲滅され、ASEAN諸国より先んじた展開をしています。


 現在のマレーシアの街の姿は、「グローバル社会の未来の街」を、表現しているように思いました。


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