インキュベーター社長日記 | インターウォーズ株式会社 吉井信隆のブログ -27ページ目

第170回 「曙光」

 昨年は、日本も世界も、多事多難な危機に直面した歴史に残る年でした。


 こういった年の瀬の12月7日、東証マザーズに25歳の村上社長率いるリブセンスが上場し、最年少経営者の上場記録を塗り替え話題を呼びました。


 変わりゆく歴史の転換期の中で、これまでの繁栄の方程式が変わり、新たなヒーローの誕生は、閉塞感漂う日本経済の中で、曙光が射してきたように感じました。


 2年前、当社でお会いした際、一見どこにでもいそうな23歳の村上さんは、「今、目の前で起こっている既存企業の提供サービスへの、不便さや矛盾、違和感を、ビジネス機会と捉え、もっといいサービスを創り出し、人々の生活に役立ちたい!」と、語っていました。


 その後、固定概念を持たない彼の創り上げたビジネスモデルは、理念、ビジョン、ビジネスモデル、マーケティング、収益モデルも、これまでにない発想を形にした事業で、ユーザーから高い支持を受け成長しています。


 いつの時代も、環境変化によって発生する新たなニーズに、既存事業会社が対応せず手をこまねいていると、新たな挑戦者が出現し、これまでの勢力にとって変わり、業界をイノベーションしてゆきます。


 本年も、デジタルグローバル社会での進化スピードは速まり、国境を越えた構造転換の中で、新興国・新産業や、企業間での新旧交代が、ますます激しくなってくるものと予測されます。


 昨年、青年登山家の栗城史多さんが、世界最高峰のエベレストに、酸素ボンベを使わずに単独で登る自らの姿をセルフ撮影し、インターネットで時を共有する生中継は、人々に大きな感動を与えました。時と空間をリアルに感じ合える境目のないデジタル世界は、 マルチタスク化を可能にし、社会に強烈なインパクトを与えています。


 デジタルグローバル化が与えた世界経済の本質が、連鎖と不均衡にあることが浮き彫りになってきました。
 現実を見つめ、新たな"かたち"でチャレンジしている村上さんや栗城さんのような人達が、一人でも多く出現し、日本をイノベーションしてゆく2012年でありたいものです。

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第169回 「起業の成功の法則」

 11月18日、関東ニュービジネス協議会の企業内新規事業委員会で、フリュー株式会社の田坂社長から講演をいただきました。


 フリュー社はオムロンから企業内起業し、MBOした成長企業であり、田坂社長は「企業発ベンチャー協議会」の代表理事も務めておられます。


オムロンの中で、30年間一貫して新規事業の立ち上げに従事し、30億を超える利益を上げる事業会社を育てたイントレプレナーの語る内容だけに、極めて興味深く共感した内容でした。


 お話し頂いた一部を紹介させて頂きます。


 田坂社長の企業内起業の成功起点は、事業領域の選定に1年費やし、成功確率の高い市場を客観的に設定することにありました。


 そして、その市場の中で、独占している企業がないこと、自分達の身の丈にあったマーケットであること、魅力と適社度の視点から、参入を決めたとのことでした。


 次に、誰が起業リーダーになるかが、成功要因の大きな要素であり、新規事業リーダーは、持って生まれた資質(このことを「天然もの」と表現)によるところが大きいとのことでした。


 社長がなすべき仕事は、新規事業に対する決意、決断、覚梧を持ち、起業リーダーに対し、会社の支援体制や仕組み作りをすることであるとの内容でした。


 「どんな事業にも必ず衰退期は訪れる。


新規事業なくして企業の成長なし」と、講演を締めて頂き、参加頂いた皆さんから、大きな反響を呼ぶ講演でした。


 講演を聞き終え、田坂社長は「自然体で、素直な経営者」といった印象が残りました。


 社会人になって立場あるポジションに付くと、なかなか人の意見を素直に受け入れられないものですが、成功している経営者は共通して、人の批判やアドバイスや市場の声に耳を傾けます。


 事業の成否は、常に客観的です。自らの希望的観測に向けてがむしゃらに努力しても、マーケットはまったく反応しないことがあります。それは、客観的でないからです。


 若者の心を捉えたフリュー社の成長の歩みを伺っていて、様々な人々の声を取り入れ、商品やサービスを開発してきた根底には、「素直な心」で取り組んできた田坂社長の経営スタイルを感じました。


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第168回 「運を持つ人々の繋がりの中に」

10月5日、世界の人々のライフスタイルを変えた現代の稀代のアップル創業者、スティーブ・ジョブズが亡くなった。


スティーブ・ジョブズが世界の人々に与えたインパクトは、はかり知れない。


「有限の人生の時間の中で、私は若い頃に大好きなことに出合えて幸運でした。」

スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式で語った、有名なスピーチの中の言葉だ。
 
人生の成功者達は、「運」や「出逢い」という言葉をよく口にする。


ただ、「運」の正体や姿は見えないので、なかなか解らない。


つかみようがないので、分析もできない。


ただ、私が運を持った人々に共通して感じるのは、「運」は人に付くもので、寄り添う性質があり、人との交わりから生まれてくるということである。


夢を持った陽転思考の人達のネットワークの中にいると、運が集まって来る。


日経新聞の「私の履歴書」に登場する成功者たちは、人生の節目で必ず、「あの人のお世話になり、運が良かった」というくだりが出てくる。


人との出逢いと交わりから、人の人生が輝く事実を見ていると、「運」は人に付くものだと思う。


人は、一人で生きることはできない。


人と人との関係に生き、運を持つ相互依存のネットワークの中から、自己実現の力が生まれる。


歴史に名を残した人達は、運を持つ人々との出逢いの縁を編集し、大きなパワーに変えて、社会にインパクトを与えた。


志と運を持つ人々との繋がりを大事にすることから、機会が生まれる。


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第167回 「人生の節目に」

大半の大学生達は、社会人になる際、まず「就職活動」をする。


三年生になると、就職情報を参考に人気ブランド企業を目指す。


国公立や有名私大の学生も含め、多くの大学生が大手企業の狭き門にエントリーし、その結果多くの学生は断られ、就職活動の流れの中で縁のあった企業に入社する.


その後、現場でそれぞれのキャリアが営まれ、誰しもキャリア人生の節目に出会う。節目には、転職、起業、異動といった様々な選択に迫られる。


次から次へと職を変えている人に出会う・


人生の節目には、条件によるドリフト(流れに身を任せる)ではなく、しっかり自分を見つめなおし、将来の方向性をじっくり考えて欲しい。


節目には、自分は何が得意か・自分は本当に何をやりたいのか・どんなことをやっている自分なら、やりがいや意味を感じ、人や社会に役に立っていると実感するか・自分がこれまで誰と共に仕事をし、その関係をどのように活かしてきたのか、自分に問いかける。


きっと、これからのキャリアデザインの基盤が見えてくると思う。


 デジタル・グローバル、成熟化社会、円高、株安、3.11東日本大震災と、時代の節目を迎えている。


今は、人生の節目に立っている人にとって、機会の窓が開き、キャリアデザインする、恵まれたタイミングだ。


 一度しかない人生、自分らしい道の選択のチャンスだ。
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企業OSとの整合性

 よく、一般的には「転職は35歳まで」と言われます。しかし、当社の場合は、その年齢を超えた方々の転職のお手伝いもしています。(40代半ばを超えると、なかなか市場ニーズが少ない現実ですが。)


 経営幹部や管理職やプロフェッショナルの方々を企業が求める場合、40代がその中心となるからです。

 40代での転職となると、ビジネスマン人生最後の会社となる可能性も高いので、見極めは極めて重要になります。
 転職した結果、悩み深く後悔している人の多くは、条件を優先し選択したことによって、会社の価値観を見誤ったことから後悔している傾向にあります。
 風土や価値観が合わない企業OSで日々過ごすことは、極めて大きなストレスを抱えることになり、日々の生活から笑顔が失われていき、いつの間にか輝きのない自分になっていくものです。


 本来の自分の求める姿を実現する為に、自分が生き生きと活躍できるステージを持つ企業の、経営判断基準、つまり、企業の生き様と自分の人生観の整合性を確認して、意志決定して欲しく願っています。