第153回 「経営者の仕事は未来を創る事」
人の上に立つ人は、絶対にしなければならない仕事、むしろ、そういう立場でなければできない仕事がある。『未来を創る』事である。『未来を語る』事である。
その為には、常に新たな知識を吸収し、人脈を広げて、時にはリスクを取っても前進する勇気を持つことだ。
仕事柄、多くの個性的な経営者やリーダーの方々とお会いしてきて、半世紀近くなる。
今なお、成功をおさめ続けている方も、惜しくも現在は反省の日々を過ごされている方も、再度挑戦されている方も、新たに経営の立場を担う形になった方も。様々な経営陣のお話を聞く機会が続いているのだが、魅力的な経営者に共通して言えることは、ただ一つ。
未来を語る人達ということだ。常に、これからを、先を見ている方である。
どんな状況においても、未来を語り、チャレンジというリスクを取る経営者は輝いている。
考えてみれば、会社経営にかかわらず、リーダーとなる人は、自分自身を守る事よりも、社会の為に、将来を考えて行動するものだと思う。
チャレンジというリスクは、突然に降りかかる物ではないので、覚悟する事で最小限に抑えられる。
想定内に抑える為にあらゆる準備ができるからだ。
その努力の姿が他人の心に響き、こんなことで、大丈夫??と思うような事でも、目を輝かせて行動に移している人間は、誰かが手を差し伸べてくれるものだ。
私たちがインキュベーション事業を始めたころは、IT景気の始まりで、空前の上場ブームの幕開けでもあった。やや、熱に浮かされた感も否めないが、リスクを恐れぬ新進気鋭の経営者が続々現れていた。周囲もその熱意に促されて力を入れて応援したものだ。その後は、反動なのか、静かな時期が過ぎていた気がするが、最近になって、また新たな成長の兆しが見えてきて、少し心が躍っている。
技術の進歩に沿った事業がどんどん増えてきたからだ。
人工知能の発達や、自然エネルギー技術の進化に沿ったビジネス等いくらでも考えられる。
ITにかかわらず、環境に配慮した知恵と技術だけでも、災害や事故によるライフラインの危機も減少していくだろう。またもや、いろいろな事業が生まれる機会の窓が開いたのだ。
インバウンドの影響で、ホテル業にも新たな風が吹き、治安維持の為の警備会社も新たな警備機器を開発しているし、賃貸不動産業界も、新しいモデルを考案している。
まさに、これから益々面白い時代になっているのだ。
それにしても、これから、リーダーになる人達は、実に羨ましい。思いを形にするための、技術も、資金調達方法も、人材発掘の術も、実に効率よく解決できる時代なのだ。
しかし、効率がいい分、人間力は益々大事なのだ。
リーダーは、何事にも、恐れず、怒らず、哀しまない芯の強さを持たなければならない。
何故なら、リーダーは、失敗を恐れずに、チャレンジしていかなければならないからだ。
「経営者の一番の仕事は、未来を創る事」なのである。
なぁんて、偉そうなことを言ってしまったが、
この言葉は、私ごときの経験からの発信ではなく、数万人の頂点としてリーダーを続けてこられた素晴らしい人格のカリスマ経営者の言葉なのだ。
だから、本物の言葉。
心に留めておいて頂けたら幸いなのである。
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2017-06 |
インターウォーズ株式会社 取締役 Incubation Mother |
第152回 「残念な生き物には」
『残念ないきもの辞典』という本を棚に並べようとしていたら、いつのまにか収集していた本の傾向に気が付いた。
介護、葬儀、老人系、孤独系ワードのエッセイ、もしくは小説類で占められている。
仕方がない、人間とは正直な生き物だから、心理が購買行動に出ているわけなんだ。
なにしろ、ここ数年来、人生の経年劣化との闘いに拍車がかかっているのである。
少しでも気を抜くと老化という最大の敵に心も体も仕留められる。
でも、ついつい、落ち込みがちな気分を奮起させるために、表紙のワードはともかく、それでも、自分らしく生きるためには、前向きに動くしかないという内容のものばかりを極力選択している。
今回も、絶滅寸前のいきものたちのようにならない為に、ともかく前向きに動くしかない!
ダチョウの如くウドの大木に、毒を食べて寝るしか出来ないコアラや、怠慢のあまり飛べなくなって食べられるだけの鳥、カカポのようにならない為に。
なにより一日でも多く、朗らかな気持ちで生きる為に前向きに動くしかない!
という気に結局はさせてくれる本であった。
ただ、いきものが紹介されているだけの辞典だけど。
ともかく、そんな気分、(古くたっていいじゃないか、まだ人間だものという気分)もあってか、最近は、古物の持つ独特の世界観に惹かれている。
良いものは年数が経っても変わらないどころか、むしろ価値が上がっていくというところに、ある種の希望?いや救いを見出せるのだ。
そういえば、あの有名な鑑定番組も変わらず高視聴率だし、巷では骨董市があちこちで開かれ、ネットにいたっては、オークションも益々盛んだ。そのうえ、今や、手作り品どころか、全くの私物さえも、個人間で売買する事が当たり前になってきている。私物売買、古物販売、物々交換と、方法は様々だが、中古でもなんでも、使える物を大切にしているのは、いい風潮だと思っている。
しかし、やはり、人生を懸けた専門家の作品や、名人の骨董品に出会うと、違いが歴然とわかるし、その工程や気迫に感動を覚える。手元におけなくても、美術品や伝統工芸品は必見に値する。
また、100年近くの歴史を経てくると、名もない食器でも、物知りの長老様の感があって頼もしい。
そもそも、私の骨董への興味は、画家で骨董にも造詣が深い方から頂いた食器から始まった。
なんて、使い心地がいい。なんど眺めても飽きが来ない。何故だ?というところからである。
私好みを理解してくださっているのが一番だけれど、長い年月を奇跡的に損壊せずに存在し続けた物は、お皿でもグラスでも置物でも、時別な格を持っていると思う。
これからも、大事にする事は間違いない。
物と一緒にしているわけではないけれど、何事にも一生懸命に生きて、社会に貢献し、成功した人には、その分の魅力が輝きになり最後まで尊重される。
気づくのが遅かった私はガラクタまっしぐらだが、でも最後まで、前向きにがんばって、せめてレアパーツの一欠けでも残したいと思っている。
残念な、生き様だったと後悔しないように。
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2017-05 |
インターウォーズ株式会社 取締役 Incubation Mother |
第151回 「子供の未来」
子供食堂のネットワークが進んでいるらしい。様々な事情で困窮している親子の為にボランティアで運営されている、時には相談相手にもなる心温まる食堂だそうだ。
誰もがおしなべて貧しかった頃は、近所で互いに協力し合ったり、分け合ったりして、貧富の差に嘆くことは少なかったように思うが、今では、有志によるボランティア施設を必要とする「超」格差社会なのだ。
そういう時代背景もあるのか、最近の若者の希望職は公務員だそうだ、安定しているからだという。
勿論、従来通りの大手ブランド企業での出世を目標としている若者も大勢いらっしゃる。
しかし、起業や独立を目指すという声は、あまり聞かない。というか、年々減少している。
理由は、成功確率が少ないから、下手な挑戦はしないのだそうだ。
今時の若者は慎重なんだと勝手に思い込んでいたら、自分達のやりたいことをやるために起業されたという、フィルムスタジオを経営するCEOに出会って大事な事を思い出した。
そもそも、起業する最大の条件は、「やりたいこと」があるかどうかだった。
慎重というより、どうしてもやりたいことが無いのかもしれない。
だからと言って、なんでもかんでも起業をお勧めはしないが、「やりたいこと」が明快な人は、具体的に計画されて、動かれてみたらいかがだろうか。
やりたいことには、こだわりがある。
やりたいことには、愛がある。
やりたいことには、自信がある。
やりたいことは、人を惹きつける。
人がついたら、「やりたいこと」が「出来ること」になる。
そんな流れがあったかどうかはわからないが、自分達のフィルム制作がしたかったという彼らは、思い通りに作ったフィルムで創業時から業界で評価されているという。
確かに、メンバーそれぞれの個性や感性を生かして創作された作品は魅力がある。
静かな中に強烈な印象が残る不思議な世界観を持っている。
日本の隠れた美を伝えたいからなのか、自分たちの拘りの表現方法なのかはわからないが、こんなに繊細で無垢な心を感じるクリエイター集団が、資本主義の仕組みにどのように立ち向かっていくのだろうと、余計な気をもんでいたら、芸能人のようなビジュアルの若きCEOが、年配者ばかりの会合で臆することも無く、出会う人ごとへの気遣いをもって接していらした。
荒波を生き抜く術を十分に持ち合わせた今時の起業家の強さを感じて頼もしかった。
この難しい時代に、やりたいことで起業しようとする人は、安心、安全、安定の選択を外して挑戦するのだから、昔というか、私なんかの時代より数段の気合と根性が入っているのは間違いない。
これからも、思い通りに日本の埋もれたいいところを沢山撮って残して頂きたいと思っている。
それにしても、クリエイターで独立や起業している人との接点は、それなりにあるのだが、どの方々もそれぞれの個性や専門にあったセンスのいい仕事をされている。なにしろ、プロの手にかかると映る物や作品がいきなり生き物になる。実に羨ましい才能だ。
情報化社会は、面倒な反面、誰でも発信できるチャンスを持っているのだから「何か」を「生み出す」「その瞬間を残す」という才能がある方たちにとっては、いい時代だと思う。
日本のクリエイターの名前が世界中を駆け巡り、子供たちの未来の夢の一つにクリエイターという職が入る日も遠くない気がしている。
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2017-04 |
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第150回 「時代は変われど、日々是好日」
先日、「ブロックチェーンと地域活性」というテーマに興味がわき、クラウドコンピューティングシステムの研究開発とソリューションを提供してくれるという企業のプレゼンを聞かせて頂いた。
いわゆる、昔の藩札のような概念で地域での消費に貢献する仕組みらしい。
プレゼンターは、貨幣システムの研究者だけあって、熱意のあまり、どんどん専門的になるところも好感がわく好青年である。声の通りもいいし、TEDを彷彿させるお話し上手なのでつい引き込まれていた。
おかげさまで、いずれ金融の仕組みも変化していくのだろうという予測はしていたが、もうすでに、仮想通貨は立派に存在価値を持ち、その技術はこれまでの金融や貨幣の仕組みまで変えられるところまで来ていたという事はよくわかった。
ただし、知らないでは済まされないのだろうが、「これは、まさに、ブロックチェーンという技術が生まれた事による・・・・キームガウアーのように・・・・チャージインセンティブが…ビットコイン・・・、トランザクションフィーは・・・、」と説明されていくのだが、構造に関しては、何がわからないのかわからないという情けなさである。
(でもなぁ、この時代、こういうITの機能を理解し、構成する能力のある方々のおかげで、日々便利な生活が出来ているわけで、そもそも記憶や計算能力など容量に及ばないし、運動機能はもちろん、様々な技も力も機械化が可能な時代だし。繊維も金属も進化しているので、ベイマックスのような癒し系ロボットが本当に出来るだろうし、この先は、あらゆる場面で人の出る幕がなくなるなぁ)とか、プレゼンを聞きながら、仕組みに関しては理解不能なので、違う事を考えていたが、「今は大規模な会社だから大きなことができる訳ではない。少数でも動かせる時代なのです」とのあたりから面白くなってきた。確かに、この企業の主張している、仮想通貨システムを活用すれば、反映する地域にはメリットがある。アナログだけど商店街の活性化に地域通貨が役に立った事例もある。
もちろんそれぞれの、地域の縛りや、説得方法等、これから課題が出てくるとは思うのだが、最先端の技術を駆使できる彼らが、まずは国内の地域活性という発想を持つということに光を感じた。
結局、どんなに時代が変わり、技術が進歩したとしても、人間社会は、欲と情の中で日々が過ごされている。家族、友人、仕事仲間、隣近所と仲良く安全に、適度に優雅に暮らしたいという願望は、どんな時代もどんな国の人間も変わらないのである。そして、人間のもっとも人間らしいところは、不屈の精神を持てるということなのだ。だから、進歩をし続けている。もう50年もしないうちに、地球の妹達のところへの旅行も日常になるはずだ。でも、きっと、そんな時代も愛する人と大好きな仲間と一緒に行ける事が幸せなのである。
だからもう、時代は変われど、〔日々是好日にちにちこれこうじつ〕で生きればいいのである。
日日是好日の意味は、毎日のんびりとしていることではない。
どんな日も、どんな時も、いい時も、つらい時も「よしっ!」今日も一日、一生懸命生きるということなのだ。
こればかりは、どんなに凡庸で役立たずと言われる私のような人間にも自分次第でできる。
新しい貨幣や流通手段が出来ようが、荷物が空を飛んで窓からこようが、気の利くロボットが介護に来ようが、何事も情報化され人生の行動全てがビックデーターに取り込まれ管理されようとも、いくつかの教科は無くされて幼少からIT能力を強化していく教育への変更も、それも「よし!!」なのである。
それが時代の流れというものだ。
ともかくも、学術の進歩が、無意味で無慈悲な格差や殺戮のない世界になる為に役立てばいいのである。
穏やかで、細やかな幸せを求めている人々の為に役に立ってくれればいいのである。
そうはいっても、せっかくの機会だったので仮想通貨についてもう少しは勉強してみようと思っている。
え?それどうやったら儲かるの?と聞かれた時の為に。
日日是好日、自分なりに勉強するのも「よし!!」だからね。
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2017-03 |
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第149回 「お店という遊び場がある」
今時は、支払う手段さえ持っていれば、どこでもいつでも、物が買える。
公園のベンチでも、電車の中でも、世界中のあらゆる物が好きなように買える。
じゃあ、物を売るお店なんてもう必要無いのではないか、とか。
事を売る商売以外は、無くても大丈夫、とか思う人がいてもおかしくはない。
でも、しかし、でも。やっぱり、実店舗のお店はいいのだ。
店頭や棚に飾られた商品を物色しているだけでも面白いが、懸命に販売行為を仕掛けてくる店員さんとのやりとりや、探していた物をみつけたり、思いもよらぬ発見等あると尚楽しい。
財布と相談して獲得出来たら、更に幸せである。
通販もそれなりに楽しいし、便利ではあるが、定番商品以外の品物は、出来れば避けたい。
返品交換OKというやり方も、膨大な量は無理だし、梱包や返送手配も面倒である。
やっぱり、自分で見て触れる実店舗がいい。現物はあらゆる知識をくれる。
なので、なにかとお店巡りをする。近所はもちろん、見知らぬ街でも、商店街や商業施設を見つけると立ち寄りたくなる習性がある。
しかし最近は、大型店舗が勢いを増して進出してくださるので、個性満載の個人店舗は絶滅寸前である。歴史ある商業施設や百貨店すらも、大型店舗に変貌してきている。
時代の流れと知りつつも、あきらめきれずに、商業施設の在り方や店舗を求めて、施設や店舗系の方々と情報交換をしている中、パワーセンター内商業施設の方からいい話が聞けた。
※パワーセンターとは、カテゴリキラーと呼ばれる価格破壊業態の店舗が集合した施設の事だ。
1994年、日本初のパワーセンターが新潟で誕生した。当時としては、センセーショナルな出来事で大勢の見物客で賑わっていた。その中のパティオという地元有志の方々で運営されている若者向けの施設の方だ。
23年の歳月での様々な変化や、思い出話の中、その方のなにげない言葉に胸が熱くなった。
その施設は、周囲の店舗群の変動に耐えながら、地元の若者の為に出来ることをずっと考えて施設運営をされてきた。そして23年後、その若者の子供たちが若者に成長し、その結果。
「いやあ、うちのお客さんは、親子二代の人が多くてねぇ。」と。
(もう、それ、私の求める商業施設やん。安心して買い物が出来るという信頼と、いけば楽しい事があるという期待感と、行ってよかったという満足感があればこそのリピートやん!!!)という心の声と、ファミリーでその施設に訪れるお客様方を想像しつつ。
雪深い地域の上に、導線の不備、行政の課題に耐え、カテゴリーキラー店舗に囲まれた場所でのテナント誘致にどれだけのご苦労をされてきたか。また日々の集客の為、地域の安全の為に、今もってたゆまぬ努力をされていることを存じ上げているだけに、どうしようもない喜びが溢れた。
やっぱり、お客様は見ている、感じているのだ。
これからも、親子2代といわず、ずっと。
地元の方に愛される続ける商業施設を維持して頂きたいと心から思えた。
にしても、時代の流れで様変わりはするかもしれないが、やはり、お店という空間は残って欲しい。
物を見て触って話して、購買心理通りの注意、興味、連想、欲望、比較、確信、決断という段階を経ていくことは、例え、確信、決断の行程がないウインドウショッピングでも楽しいゲームなのだ。
お店は楽しいよ!
お店に行って遊びながら、お気に入りのお店を見つけたら、数倍楽しい時間が過ごせますよ。
もちろん、お時間のある方に限りますが。
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2017-02 |
インターウォーズ株式会社 取締役 Incubation Mother |









