インキュベーションマザー 北條夏旭 『Mother's Note-マザーズノート-』 -12ページ目

第157回 「武器がいらなくなる日」

武器とは、勝ち残り、ひいては生き残るために活用する機器あるいは、身体的な特質。

と私は思っている。

はるか昔は、人間の武器は固い石や尖った棒等、簡易な物であったが、人類の歴史と共に、より高性能な武器が開発される中、沢山、沢山、活用され、悲惨な戦いが続いた。

そしてやっと、一部の国の紛争を除けば、平和と言える時代が続いている。

それなのに、今なお、新たな破壊や破滅につながる武器の開発に余念がない。

人類は、常に他者からの迫害や制圧に怯えているのである。

その怯えがある種の経済活動につながるのだから、多分永久に武器の開発は止まらない。

それどころか、これまでは、争いの際に建造物や身体的に影響を持つものを武器と思っていたのだが、ITの発達で、簡単に相手を窮地に追い込むことができるようになってしまった。

ハッカーという新たな「頭脳」という武器を使って。

 

私たちが、平和に過ごすことができる背景には、安定したインフラと、そこそこの預金と収入源があっての事であるが、電気やガスや、交通網や通信網が途絶えた時になにができるだろうか。

ましてや、財産が一瞬で奪われてしまったら。

なんとか生きることはできるかもしれないが、今の生活は守れないはずだ。

そんなことができうるだけの技術が、現代にはある。

チラチラと目にしたり、耳にしたりしていても、ピンと来ないのは、そんな被害から守ろうと日夜努力している技術者の方々のおかげである。サイバー攻撃は、身近で常に起きているのだ。

何故そんな事が起きるのかは、簡単だ。ハッカー達もビジネスになっているからである。

そして、そのハッカーの攻撃を迎撃するハッカーさんがいて、日夜戦いは続いている。

全く、人類は、武器は変われど、戦う事がやめられないのである。

 

そんな中、なんとも、こんな事が本当に実現したら、戦いなど無くなってしまうのではと思えるビジネスを始めた会社に出会った。

株式会社Huberという。(http://huber.co.jp/

手始めは、訪日外国人に観光案内をしながら、モデルを固めていったという。

彼らは、ツーリストではない。通訳と地元に詳しい人とのペアで、訪日する外国人と事前に打ち合わせをし、観光案内をする仕組みを創った。結果、案内しているうちに、親しい友達になっていくという。

そして、この仕組みが世界中に広がれば、世界中に友達ができるというわけだ。

そうだ、友達になった人の不幸を願う人はいない。と思う…。

それに、友達に戦争を仕掛けたり、友達に毒を盛りたい人はいない。はずだ…。

なので、世界中が友達になる為のビジネスを、まずは、観光案内から広げていきたいという大きな思いを持っていらっしゃる。なにしろ創業者は孫正義塾の一期生だけあって、構想力も、説得力もあるので、すでに大手企業との取り組みも始まっている。

 

確かに、自分の周りをみても、日本人でない方々と顔を合わせることが増えてきた。

これから益々、諸外国の方々との交流が増えていく事を考えると、言葉の壁や、文化の違いを超えて互いに分かり合って仲良くなれたら、素晴らしい事だ。

憎しみや恐怖からは、幸せは生まれない。

一度の人生なのだから、より多くの人と楽しい時間を過ごしていかないともったいないのだ。

攻撃することばかりでなく、助け合う事の為にあらゆる技術が進歩して欲しいものである。

 

そう、お友達をつくりましょう!お友達大作戦に武器はいらないから。

 

 

2017-11

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第157回 「明るい長寿社会」

希望の党という新しい党ができた。

希望とは、その人、あるいはその方々にとって、とっても良い事、望んでいる事である。

超高齢化、超少子化の、超格差社会でも、それぞれの希望を胸に困難を乗り越えていきましょうと呼びかける党ということなのだろか。

確かに人間は、どんな状況においても希望を捨ててはいけない。

老々介護問題や、そのひずみによる弱者が増え続けている状態でも、なにかしらの解決方法が必ずあるはずだ。

なにしろ、現代の日本は有難いことに、ご長寿様の健康寿命はどんどん延びている。

なので最近は、50代なんて若者である。70歳くらいが中年で90歳頃になってようやっとご隠居となれるといっても過言ではない。

90歳まで頭も体も健康で働ける方が増えれば、その分、介護問題も軽減される。

そうはいっても、全てを自力で補える人は少ない。高齢者には厳しい現実もあるのだ。

 

そんな中、超長寿社会をサポートする事業が増えてきて、少し嬉しい気持ちになっている。

例えば、高齢化の進んだマンモス団地が、分散型サービス付き高齢者住宅として変化し、周辺には、ターゲットのニーズに合わせたシニア向けの店舗や施設が集積し、まさに「集積の利益」を産んでいる。

また、まだまだ元気で動ける高齢者でも、一人暮らしとなると中々住居が見つからない事に業を煮やした若者が、「R65」という、高齢者の方の為に物件を探す不動産会社を立ち上げてくれた。しかも、創業者の希望は、自分たちのような不動産業が無くなることだと言う。

もう、年齢制限なんて不要な時代に入っているということなのだ。

いつまでも働く場があり、自由に住める環境があれば、より多くの人が、天寿を全うするまで元気でいられるはずだ。

 

健康長寿の秘訣は、何事にも興味を持って、他人とかかわって、前向きな精神でいることだと、生涯現役で長寿を全うされた日野原先生もおっしゃっていた。

藪から棒に希望を持てと言われても戸惑うが、自分の希望は何かと、改めて問い直して、それに向かって進んでいれば、年齢に関係なく楽しく明るく生きられる気もする。

そう、今話題の漫画、「傘寿まりこ」さんのように、80歳でも楽しく生きて欲しいと、若者達は思ってくれているのである。若者と言っても40代とか50代の新しい若者世代だが。

ともかく、戦後の何もない中から今日まで、皆が、おなか一杯にご飯を食べるために、必死でお金を稼いでくださった団塊世代の方々のおかげで、私たちは充実した衣食住を得た。

これからは、新たな長寿社会を築くための課題解決に挑戦し、またその解決策を提案してくれる若者たちを応援していくことが、バブルを超えた世代の使命なのだと考えている。

 

前途多難かもしれないが、それこそ、希望をもって頑張るしかない。

老若男女、国籍問わずに組織の階級なども意識せずに、それぞれの特性を生かして働く場が常識となる、明るい長寿社会を目指して。

 

そう、明るい長寿社会があると信じて。

 

 

 

2017-10

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第156回 「美の祭典」

美の祭典

動物学的にいうと、霊長目真猿亜目ヒト上科人科 学名ホモ・サピエンス・サピエンス。

そして、万物の霊長といえば?

そう、人間である。万物の霊長であるがゆえに、更なる進化をし続けなければならない。

優秀な遺伝子を残すために、頭脳明晰、眉目秀麗、才色兼備な人種を好む動物だ。

なので、人類は、神のごとく崇拝する、憧れの対象が必要なのである。

常に、並外れた能力や美しさを持つホモサピエンス・サピエンスを求めるDNAなのである。

その欲求が共通しているので、あらゆる事で、国で、世界一を競う祭典が行われてきた。

誰よりも足が速い方や、高く飛べる方や、力が強い方、技を巧みに操る方等、ともかく世界一を

競わせる。これは、更なる進化を追い続けるホモサピエンス・サピエンスの特性なのである。

 

その特性が求める祭典の中に、まずは、容姿端麗が絶対条件となる、その年度の世界一の美女を決めるミスワールド、ミスインターナショナル、ミスユニバースがある。

本物の才色兼備を競う祭典である。

このミス何々に選ばれる女性達は、顔やスタイルは勿論の事、教養、特技、頭の良さ、人柄、愛嬌、度胸、話し方等々、全てが評価の対象になる、完璧で理想的な女性達である。

完璧な美しさを競うのは、女性だけではない。この時代、メンズワールドもしっかり存在する。

そう、今や、世界一のイケメンを決める祭典だってあるのだ。

これも、進化を追い続ける特性のおかげである

そんな超人類的な美は持てないにしても、並でも、並以下でも、少しでも美しくありたいと思うのも、人類の性であるので、進化に伴い美容関連の業界は成長を続けている。

身だしなみは人類生活の基本である。

超高齢になったとしても、身ぎれいにすれば、外出も億劫でなく、どなたかとおしゃべりをするだけでも、健康維持につながり、予防医学の役も担うはずである。

見た目補正というのは、あらゆる問題解決に通じる。これは絶対に確信がある。

なにしろ人類は、綺麗なほうが好きなのだ。そう作られているのである。

しかし、最近は理美容界の市場が減少気味だという。

反面、美容家電やサプリメントの売り上げは伸びている。

もっと言えば、美容整形の市場規模は拡大している。

見た目に対する人類の欲求は永久に不滅なのである。

むしろ理美容界に思い切った変革が求められているのだ。

現実に、リーズナブルでシンプルなサロンが少しづつ増えている。

カラーだけとか、カットだけとか、セットだけとか、現代の生活者に合ったサービスモデルである。

欲求は変わらないが、提供する側には、挑戦する勇気や努力が求められるという事だろう。

 

それにしても、遺伝子的に恵まれた美男美女軍団は実に羨ましい。

 

今年の世界一の美男、美女はどんな方々であろうか。

 

 

2017-09

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第155回 「勝てば官軍」

勝てば官軍、負ければ賊軍。

何事も勝敗においては、勝った方が善であり、正義。

何を言っても、何の事情があっても、負けたら、悪であり邪なのだという考え方だ。

そして、ビジネスの上では、負けたら良いとか悪いではなく、負けたら倒産だ。

とおっしゃったのは、他界されてはや13年が過ぎた藤田田氏である。

まったくもって、その通り。それにしても、物凄い手腕と人間的な魅力を兼ね備えた素晴らしい方であったとは思っていたが、21年前に書かれた「勝てば官軍」を改めて読み返して、その洞察力や創造力や経営者としての度量に更なる尊敬の念を抱いてしまった。

この目まぐるしい速度で、様々な物が移り変わる時代においても、人々は働いて収入を得て、その収入を消費して世の中が巡っている事には変わりはない。

なので、藤田さんの言葉は、今も変わらず新鮮であった。

折々に挟んである、独自の感性での発言も、多少消沈もするが、面白い。

例えば、不細工な女子でも必死に化粧をしたり、着飾ったりするとか、男は財布を握っていないとか。言いたいことをズバズバと放ちながらも、勉強するべき視点やビジネスの基本中の基本をわかり易く教示してくださっている。

21年も前に書かれているにもかかわらず、古さを感じない理由は、そこに、間違いない大成功の事実があるからだ。そこを具体的な数値で諭されると尚更に納得感がある。

 

どこでも、会社という組織は、経営者の方針や役割によって変化をするのは仕方がないが、藤田さんのマクドナルドは多くの経営者を生んで、他社で活躍されている方も含め、そのDNAは確実に継承されている。流石に強いDNAである。

 

それにしても、ビジネスの世界で成功したい人は数多くいいるが、その中で本当の成功者となる人は希少である。成功の定義もそれぞれあると思うが、まずは、自社の存在をその業界の中で一番になるまでやれたかどうかではないだろうか。また、個人的な成功は、好きな仕事をして、社会に評価され、幸福な家庭と財力を持つことだと私は思っている。

 

でも、誰もかれもが、成功できるわけではない。賊軍がいるから、官軍になれるのだ。

しかし、いつ、それが変わるか分らないのも事実だ。時代の流れはいきなり来る。

そして、具体的な努力をして、目標を持って行動していれば、その機会を掴みやすいのである。

ちなみに、ご本の中に、『お金が必要だけどどうしたらいいかと来る人が多いのだが、「いつまでにいくら必要で、今これだけあるのだがどうしたらいいか」と言える人は少ない』とあった。

具体的な相談でなければ、具体的なアドバイスは出来ないとも。

確かに、起業したいという人で、数字をしっかり言える人は案外少ない。

逆に、数に強い人は資金調達能力も長けていて、何故かプレゼンも上手である。

多分、数字を追っていると裏付けが必要になり、それを追求する事で自信も深まるのだと思う。

 

起業を目指す人は、数字を自分で楽しむ方法を見つけた方がいい。

なんと、藤田さんの「勝てば官軍」には、その糸口も載っている。

大袈裟だが、経営の迷いを吹き飛ばす指南書と言ってもいい。

 

なんにしても、成功した人の言葉は重いし、強いのだよ。

勝てば官軍だから。

 

 

2017-08

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第154回 「女性の品格」

少し前にブームになった書籍だ。

当時は、品格を持つ人になりたいと思いつつも、付け焼刃はすぐにメッキがはがれるからと、捨て鉢ぎみに読まなかったのだが。

なんと、私の考えを変える日が来た。

『女性の品格』を、生で感じてしまったからである。

 

それは、知人主催の宴の時。

素敵な年配女性が、照度を落とした会場で優雅な雰囲気でくつろがれていた。

シックで仕立てのいいスーツ、ネックレスもシンプルだけどゴージャスなデザインの物をさりげなく身に着けていらして、姿勢が良く、手の動きも美しく。話しかけると、なによりも言葉遣いが…。

何気ない日常会話なのに、決して気取ったところは無いのに気持ちがいいのである。

要するに美しい、しかもわかりやすい日本語を話されている事に気が付いた。

(ああ、こういうことか。これがなにより、私が品格を持てない最大の理由なんだわ)

と心の中で反省をしつつも、今更無理だと潔くあきらめ、地のままでおしゃべりと食事を続けているときに、またもや衝撃がぁ…。

いつのまにか、その女性は、綺麗に食事が終わっているのである。キレーに無い。

ひさしぶりに、食事終わりの綺麗な器を見たのである。

食べづらいはずの料理も、手に持つことも無しに…。えっ?いつ?いつ食べた?いや召し上がった?と混乱しながら、そういえば、品格は食事の仕方になにより現れる事も思い出した。

また、話す声も、笑う声も、丁度いい加減の音量で、暑くなった時のさりげない仕草も、帰り際の挨拶の仕方も、どこも無駄なく颯爽として、まったくカッコいい女性であったのだ。

代々続く家柄で育たれて、責任ある立場で仕事を続けられていることもあると思うが、ともかくも、女性の品格をまんま、ここぞと見せて頂いた。

そのあまりの格好良さに、品格への憧れが再び湧いたのである。

 

といっても、品格を持っていれば、お金持ちになるとか、恋愛が成就するとか、試験に受かるとか、ずっと健康でいるとか等々、必ず思うように幸福になれるという事ではないくらいはわかっている。

しかし、品格を持つか持たないかでは、心の強さが違うのではないだろうか。

人間の一番の心の弱さは、ひがみであると私は思っている。

僻みほど、人をゆがめ、貶める心情は無い。

僻みは、嫉妬や恨みや妬みや猜疑心を生む。

品格のある犯罪者や悪者など、空想の中でしかありえない。

人の人生の中でこんなに余分な感情はないのだ。

そして、品格は、その僻みを消す効果がある気がしてきた。

体はいつか老いるし、朽ちるが、精神は成長させることができる。

子供から、大人、そして責任ある立場となっていくにつれ、品格溢れる精神は必要である。

そしてなにより、女性が責任ある仕事を任されるようになってきた今こそ「女性の品格」を大事にして欲しいと心から思う。

もちろん、私も遅まきながらも、今更だけれども、エレガントな女性を目指して、生活態度も言動も気を付けようと思っている。

 

2017-07

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