インキュベーションマザー 北條夏旭 『Mother's Note-マザーズノート-』
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第213回「旧り行くならば大和の言葉を」

 

大和言葉をご存じだろうか?

 

漢字が伝来する以前より使われていた言葉である。

「大和の国には神様がいらして言葉の力で幸せになる国」と万葉集の歌にもある程日本人の祖先が、言葉を言霊として受け止めていた頃の言葉である。言霊とは、全ての物の命をいかす役割を持つ言葉という意味を持つ。このような考えから生まれた日本人のDNAでもある大和言葉は実に優美だ。

 

 

 

例えば、旧(ふる)は昔のもの、古びる、老いるという意味。

または、ねび人(老人)老いの波(皺の事)‥など。

このように、同じ老齢を語るにも、どこか穏やかで何か心に響く言霊ではなかろうか。

そう、日本人にはこういう優美な物言いが出来る人種の血が流れていると思うと誇らしい気持ちになる。

 

それにしても、年月には抗えず、同世代はすべからく「ねび人」となり、少子高齢化の日本が抱える大きく面倒な課題の塊にいるが、やがてその大きな塊も限り(臨終、最後)になる上に、少子化も止められない状態では、日本国民が激減することは確定している。

 

 

なので、なんだかんだあろうがなかろうが、人口問題の解決には、海外の方々を受け入れていくしかない。ということは、この「大和言葉」も完全に消滅していくのだろうか。

 

しかし、あらゆる国々も、もとは外国との融合であるのだから、地球人という括りであれば言葉や文化の違い等、なるようになるのかもしれないが、それぞれの国にはやはり、維持したい文化というものがある。ここでいう文化は、特に教養あふれる格調高いものに限らず、先祖代々伝承されていく行動や思考のパターンだ。

 

 

 

こればかりは、AIの翻訳機能が充実してきても、その国の文化や風土が瞬時に理解できるとは思えない。なにしろ、森羅万象には、それらを現すその国なりの言葉がある。その言葉の意味と背景を知り、衣食住を共にするくらいの勢いで互いの国の文化を理解しあってこそ新たな国民として国の文化を創造していくものではないだろうか。

 

未来の片鱗を感じるのは、海外人材を国内外に紹介するチャーミングでエネルギッシュな社長率いる企業が様々な制度の壁を乗り越えながらも成長を続けている事だ。そこで登録されている多くの人材は、日本語検定の上級者が多いという。

大和言葉は敬語によくみられるので、その方々の方が大和言葉をご存じかもしれない。とはいえ、まずは、現在進行形の旧りゆく世代の方々には、使命として日本の文化を、日本の若者は勿論、日本に来られる方々に少しでも伝える事ができるように、大和言葉を見直されてみることをお勧めしたい。

 

私も、今更ながら流行り言葉や略語を控え「旧りゆくものとして大和言葉」を使うよう心掛けるつもりだ。

日本人の和の心を少数民族になっても大事にしてもらえるように。

 

 

 

2023-1月

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第212回「そこに音楽があれば」

音楽とは、人類特有の美的感覚を満足させる芸術群中の一つだ。

人類最古と言われている楽器はリラという4弦からなる古代の壁画等に書かれている琴のようなもので、この楽器に音階の原点があるとされている。

 

その後の経緯を端折って話を進めると、長い年月を経て少しづつ音階が増えたりしながら整理されていき、紀元前500年頃にピタゴラスさんが、数学で12の音を発見したことが切っ掛けとなり、音程を統一させる方法としてピッタリではないけど、この位でいいんじゃない?という平均律という調律法が生まれたという。ここにもピタゴラスさんの貢献があったとは、数学とは有難い学問だ。そのおかげもあって、その後様々な楽器ができ、楽曲ができ、今なお人類が、今では人工知能も新しい音楽を創造できているのだ。

 

そもそも音楽を大雑把に括ると、クラッシック系とブルース系とロック系に分けられるという。その他のジャンルは、これを基に融合したり、進化や変化したものらしい。そのルーツに見合った数々の楽曲のおかげで私たちは人生をより心地よく生きている。

音楽は才能に恵まれた方は勿論の事、下手な歌でも、滑稽な踊りでも、習いたての楽器の演奏でも本人が気持ちよく楽しめる。時と場合によっては生きる励みを生み、過酷な場では命綱にもなるくらい音楽は人類が持つ生きる武器でもある。

 

 

仕事関係でも、会社の行事で音楽を主体にしたイベントが多いところは、大所帯でも社員と経営者の絆を感じる。音楽というのは、疲れを癒し、心躍らせる効果を持っているので、歌って踊れば上司と部下の垣根も超えて心が通うのではないだろうか。

 

それにしても、多くの経営者の歌を聞かせて頂いてきたが、それぞれに自分の思いの詰まった何かの時に自分を鼓舞してきた曲があり、その経営者の歌にその企業のポリシーや人生観を感じていた、不思議とその企業のその経営者らしい歌を選ばれるのである。最近は世代交代される企業が多く、私からすれば若者の経営者が増えているのでその思いを持った曲が徐々に新しいジャンルになっているのが面白くて仕方がない。

 

新しいジャンルと言えば、今やジャズやロックの次のループ(ヒップホップ、ラップ)だが、これからは、誰でもこういった曲が自作できるソフトapple社のGrageBandを使えば簡単に出来るのだから音楽の世界も新たな変革の時代である。

なんでも新しくなる反動なのか最近昭和レトロブームだという。

イベント等で昭和歌謡が流れていると懐かしい情景が浮かぶ。音楽と思い出は対なのだ。

 

現代も様々な技術開発は進んでいても、不安や恐怖を煽る状況や情報も蔓延しているが、どんな時でも人類には音で遊べるという、素晴らしい才能がそなわっているのだから、何があっても何が無くなっても、音楽という術を使って人生をうまく生き抜こうではありませんか。

なにしろ世界で一番幸福な先住民とされる、今を生きることだけ考えて、本当に何も持たないピダハン族でさえ、音楽だけは持っている。

人類に音楽は欠かせない。

 

 

 

そう、そこに音楽があれば、どんな時も心に栄養を補給できるのだ。

なんと、コスパ最強の栄養素ではないか。

 

 

 

 

2022-12月

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第211回「きのこの力」

 

きのこは野菜ではない、菌類である。といっても細菌ではない。

本体は菌糸というカビのようなものであるにも関わらず、菌核という塊状態の物(茯苓やトリュフ)や子実体としてのきのこ(一般的な傘のある形)は、薬用としても、毒としても、美味なる食用としても、その不思議な形態からマスコットとしても、芸術家達の題材としても、多くの人類にとって大活躍の菌類である。

 

 

 

 

とりわけ、日本の食材として高名な松茸は、万葉集にも載っている程、古くは雅な方々も好まれていた美味なきのこだが、生育する場所が限られている事から江戸時代でも殿様に献上される際には、松茸道中という一昼夜駆け抜けて運ぶという大イベントが行われていたほど昔から庶民には中々手の届かない貴重な代物だ。

 

とは言え、赤松を火力源にしていた昭和初期頃までは、そこそこ国産松茸も食せたのだが、プロパンガスの普及により赤松の需要がなくなった事から激減したとの事。その辺、人工栽培可能な一般食用キノコは安価で旨味もあり、腸活にいい食物繊維としても良く知られる優れものである。なにしろ人間は腸の調子が良いと自律神経もバランスよく、免疫力があがり、若返り効果もある。その上カロリーが無いのでダイエットに最適なお勧めの食材である。

 

そんなきのこの中でも、特に腸活成分を多く含んだ菌核に着目し、研究開発の末に商品化して静かに販売し続けている方の事を思い出した。販売開始時より効果がよくわからないというサプリメント系商品のビジネスは本当に難しいと実感したが、それでも諦めずに20年にわたり誠実に事業を継続されている。

その背景には効果を知る顧客の支えがあるからこそで、これからも確実な信頼を確保して末永く販売を続けて頂きたく思っている。

 

 

それにしても、きのことは不思議な生物で、そもそも地球におけるあらゆる生態系にとってなくてはならない存在である。というか、地球そのものを救った菌であり、めちゃくちゃ大事な説明を端折って、超短絡的にいうと地球のインフラである。

 

人ときのこのつきあいは5300年前、負傷して死亡した事が判明しているアイスマンと呼ばれる凍結ミイラさんが携帯していた程古い付き合いである。薬あるいはお守りとして持ち歩いていたとされているが、なんとなく、アイスマンさんの気持ちがわかる気がする。何かに追われ、傷つき憔悴している時にきのこの力が必要だったのではないかと。人類は古来よりきのこの力を信じていたのではないかと。

 

なにしろ、私はきのこオタクなので話はつきないが、ようするに、こんな波乱ばかりのご時世において、あらゆる脅威や恐怖や不安から大切な人を守る為には自分が元気でいることが第一条件である。

運動や趣味によるストレス解消等、元気でいる為のノウハウは沢山あるけれど自分にあった食材やサプリメントを見つけるのも、ヘルスケアの一つなので、もしお嫌いでなければ、きのこの持つ不思議な力を借りて元気な日々をお過ごし頂きたいいと思っている。

 

 

 

2022-11月

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第210回「アイデアを受け止めて」

 

頭に被らなくていい、優しいメタバース的な体験を求め、遅ればせながら気のいい動物達と小さな島で暮らせるゲームを始めてみた。

島の住民として生活をおくる中、この作品の開発者に興味が湧いてサーチしたところ、発案者から受け継いだ女性が、大ヒット作品に押し上げたとの事。

ネット上には尊敬、敬愛、賛美もあれば、ありがちな誹謗、中傷も含めてあらゆる情報が流れていたが、彼女が中心となり、貢献されたのは間違いない。ついでにどんな経歴かを探していなくても知る事になるのだが、そこで懐かしい会社名に行きついた。

 

 

年寄りは、昔話か説教しかしないと言われるのは承知しているが、ご容赦頂きたい。

技術は進歩するが、結局人間の本質は変わらないので、歴史や過去の出来事をしっかり受け止めると新たな発想に繋がるかもしれないではないか。・・・と、言いたかった事はそこではなく、その昔懐かしい会社というのは、形を変えても未だ根強く残るプリクラを創造し流行らせた元祖である。社長室に地球儀を背負った男性の置物が飾られていた。

社名がそうだから置いていたとも思うが、私には当時の社長の男気がそこにあるような気がしたのを覚えている。

何かあったら自分が背負うという覚悟をされている、そんな気がしたのだ。

 

それからは、青年期に生命の危機に遭遇されていたり、プリクラの開発の切っ掛け等も知ることができたが、鯔背な雰囲気の中にも一貫して心優しい素直な方だというのは良く分かった。なので、一人の女性社員が気付いたアイデアや女性達の希望する価格を素直に受け止め形にすることによって一代ブームに火をつける事が出来たのだと思っている。

自分にアイデアが浮かばなければ人の言う事を素直に聞くことが秘訣なのである。

最も素直に聞くからには背負う覚悟も必要なので自分が納得いくまで検証するべきだが。

 

 

そもそも、動物と住める島の会社も歴代の社長が開発者の意見を素直に聞く企業の姿勢が次々とヒットを生んでいる。変わらず昔話で申し訳ないが、この会社の成長も一人の破天荒なアイディアマンを大切にした事が業績向上の要因でもある。

 

にしても、人間はなにかしらの遊びが必要不可欠だ。常に刺激が、興奮が、欲しい生き物であるから、それが無いと退屈で仕方がないのである。遊びは人類の生きがいなのだ。

遊びというと、ロジェ・カイヨワ のシンプルな分類が有名だ。

 

 

アゴン(Agon):競争

アレア(Alea):運や賭け

ミミクリ(Mimicry):真似・模倣

イリンクス(Ilinx):目眩やスリル

 

ほらね、大抵の事柄はこの類に当てはまる。

これからも、人類は新たな刺激を求めて新しい技術や文化を生まずにいられないのだ。

 

そして、世界はメタバースを中心に新たなデジタル経済社会となる事は避けられない。

どんな職種も周囲のアイデアや意見に会社の発展が隠されているかもしれないのだから、何気ないアイデアを素直に受け止めたら存続発展につながる切っ掛けになる。と、思いませんか?

 

 

2022-10月

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第209回「仕事の道」

求人倍率は上がっていても失業率にあまり変化は無く、未だ多くの失業者がいる。

不思議なのは、始めから働くことを選択しない若手無業者の方もいるという。

無理矢理に就職しろとは言わないけれど、若い方が仕事をする喜びを知らないままでいるのは惜しいと心から思う。人間は突き詰めると働くことで幸せになる生き物なのに。

ともかく、気持ちよく働いたら、より楽しい青年期を過ごせるのに。

叱られたり、泣いたり、恥をかいたり、失敗して己の未熟さを思い知っても、時が過ぎれば良き思い出となる

有難くも人間とは都合良くできているのである。

 

昭和の頃、今では死語となっている「企業戦士」と呼ばれた人たちがいた。

「24時間働けますか?」と問われることに何の抵抗感なく、大騒ぎで仕事をしていた。

何と言っても、自分の仕事が好きで楽しかったし希望があったからではないだろうか。

そんな時代の同世代の一人がリタイアする話を聞いた。彼も生粋の企業戦士だった。

しかも、気合の入った仲間たちの間でも、伝説の仕事人だった人だ。

受けた仕事は手を抜かずやり抜く。体調も時間も関係ない。

知的で穏やかで面倒見も良い人情派だが、その昔、仕事をエスケープした仲間を戒めた時の怒りは、その様子を見ていた後輩達にとって忘れられない教訓になっている。

そういう「仕事を舐めるな!」という基本の心情は一生変わらなかったはずだ。

 

 

だからこそ予定通りのいいリタイアが出来たのだろう。

勿論その間には、心身共に相当な苦労があった事は理解している。

時代に揺れ動く老舗大組織の中を、中途の平社員から登るのは並大抵ではない。でも、彼には、自分の仕事道があった。

周りに左右されない仕事道を歩いていた。そして、組織人として重責につき、業績に貢献して終えるという目標を見事に達成した。その彼の仕事に対しての向き合い方は、「人一倍働いて当たり前」である。

昔から、どんな仕事も出来ないとか、わからないとか、やりたくないとかなんて絶対に言わない。

 

 

一度の人生、自分が受けた仕事時間を精一杯生きると決めていたのだ。

その時間の使い方に迷いなくその道を進めた素晴らしい人生だと心から思う。

かといって、全ての仕事人に同じような生き方を求めはしない。

人にはそれぞれの人生感があり、世の中には沢山の仕事がある。そして、どんな仕事にも喜びの種はある。その喜びを見つけて自分の糧にしていくと自分だけの仕事道が開いていくのだと思う。

 

 

とはいえ、人間の殆どは、なにかしらの仕事をして人生を過ごすのだから、出来れば大好きな仕事だけで時間を過ごせれば言う事ないが、そういう訳にもいかない。ところが、面倒で苦手な仕事でも笑顔で進めるとストレスが減り効率もあがるらしい。

 

つくり笑顔でも充分効果はあるというので何かの時には試されたらいい。

案外、好きな仕事に変化するかもしれないので。

 

 

 

 

2022-8月

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