こんな式で何が分かるの!??
こんにちは。
数学学芸員のぷぷるんです。
この数式を見てください。
これはある数を表した数式です。
とても複雑な式です。
無限和、階乗…無意味に見える数が散りばめられています。
一体、何の数を表した数式でしょうか?
これは「円周率πの逆数」を表した式なのです。
すなわち
となるのです。
このπの逆数を表す式を発見(発明?)したのは、インドの天才数学者ラマヌジャンです。
ラマヌジャンは人類最大の天才とも言われ、上のような不思議な式を次々に発見しました。
9801だったり396だったり、一見よく分からない数が並んだだけなのに円周率を表すのですね。
不思議で不思議でしょうがありません。
私も未だに理解できない数学の神秘です。。。
神の作った世界の調和を知る者
こんにちは。
数学学芸員のようじです。
映画「のだめカンタービレ 前編」を見ました。
そこで千秋先輩の言ってた言葉。
「昔、天文学・幾何学・数論・音楽は神の作った世界の調和を知る者が学ぶ学問とされていた」
古代ギリシァの知識人は
天文学・幾何学・数論・音楽の4つの学問が「真理」に近づける手段として、
研究していました。
この4つの学問をquadrivium(クァドリウィウム)といいます。
これに対し、
文法・修辞学・論理学
をtrivium(トリウィウム)といいました。
数学の世界では「証明するまでもなく自明なこと」を「トリヴィアルである」といいます。
このトリヴィアルという言葉はtriviumから来ました。
文法・修辞学・論理学は「自明な学問」ということでしょうか?
ちなみに「トリビア」という言葉もtriviumからきています。
数学こそ神の作った世界の調和を知ることができる。
この世界に潜む「真理」を垣間見れるよう、このブログでも数学の美しさを紹介していきたいと思います。
数学者メルセンヌ
こんにちは。
数学学芸員のようじです。
今日ご紹介するのは、素数の研究に大きく貢献した数学者の話です。
17世紀フランス。
世間では、素数を1つの公式で表せるか研究が進んでいました。
その素数の研究に大きく貢献した数学者がいます。
その名は、マラン・メルセンヌ(1588-1648)。
神学者であり、哲学者であり、そして偉大な数学者でした。
メルセンヌはある形で表せる素数に注目をしました。
nに1から数を入れていくと、
1, 3, 7, 15, 31, 63, 127, 255・・・
といった具合です。
そう、パソコンやITに詳しい方は「2進数で1111…と続く数か」と気付かれると思います。
このような「2のべき乗ひく1」で表せる数をメルセンヌ数といい、しかも素数のときメルセンヌ素数といいます。
上で挙げた例のうち、3, 7, 31などはメルセンヌ素数ですね。
では、メルセンヌ素数はどのくらいあるのか?
メルセンヌはそう考えました。そこでメルセンヌは
「nが257以下では、n=2, 3, 5, 7, 13, 19, 31, 67, 127, 257のとき、素数になるが、それ以外では素数にならない」
と予想をしました。
計算機やパソコンのない時代、すべて手計算で素数かどうかを判定しました。
nが小さいうちはまだいいのですが、nが大きくなると、メルセンヌ数自体がとてつもなく大きくなります。
n=31のとき、メルセンヌ数=2147483647になります。。。
とてつもなく大きな数ですね。これが素数かどうかを判定するには、そうとうな労力がかかります。
(この数が素数であると証明したのはオイラーでした。)
現在、メルセンヌの予想は一部はずれていることが分かりました。
n=67, 257は素数でないことが分かり、メルセンヌの予想にないn=61, 89, 107も素数であることが分かりました。
さて、ここまで読まれた方はお気づきになるかもしれません。
そう。メルセンヌ数が素数となるときは必ず、nが素数のときです。
どうしてかって?
それは神様からのちょっとしたクイズです。
ぜひご自身でその秘密をあばいてみてください・・・。
友愛数
パーソナル数学コーチの八田陽児です。
今日ご紹介する作品は「友愛数」です。
友愛数(amicable number)とは、片方の約数の(自分自身を除く)和がもう片方の数になる組のことです。
この(220, 284)で見てみましょう。
220の約数は…1, 2, 4, 5, 10, 11, 20, 22, 44, 55, 110
284の約数は…1, 2, 4, 71, 142
です。自分自身(220と284)は除いて考えます。
そして、その約数の和を求めてみましょう。
1+2+4+5+10+11+20+22+44+55+110=284
1+2+4+71+142=220
となります。
この友愛数は2000年以上前に発見されていました。
中世には愛を育むお守りにこの2つの数が彫られていたそうです。
なぜこうなるのかは分かりません。
神のみぞ知る。
このような数の組み合わせは珍しく、まだそう多くは見つかっていません。
他の組み合わせについては、いつかご紹介しましょう。
みなさんも好きな方と220と284の関係を見つけられると、親密になれるかもしれませんよ。
小川洋子さんの「博士の愛した数式」では、博士の時計の番号と家政婦さんの誕生日が
友愛数の関係でしたね。
【秘密の小部屋】エイリアンアブダクションクイズ答え
エイリアンアブダクションクイズ の答えです。
八つ橋問題を解いた時、感じたことをこのエイリアンアブダクションクイズにも感じました。
それは急がば回れということです。
先ほどの八つ橋問題でも、目先の○を端から取っていくとうまくいきません。しかし、いったん遠回りのように見えて、ぐる~っと回ってみると全部とれるのです。
このエイリアンアブダクションクイズもそうです。
一見すると、一番近い同じ色の地球人を狙いたくなります。
しかし、それではいつまでたっても捕えることができません。
地球人の番として、上のようになっていると宇宙人は地球人を捕まえられます。
すなわち、色をつけたマス目でいうと、地球人の番に同じ色のマス目にいると捕まえられるのです。
言い換えると、宇宙人の番に違う色のマス目にいると捕まえられるのです。
ですから、近くの地球人ではなく、遠くの地球人を捕らえにいくとうまくいくのですね。
急がば回れ。もしかしたら、日常でも一番近くに感じることよりもちょっと遠回りとおもうことをしたほうがかえって近道なのかもしれませんね。




