僕の好きなドライフルーツ:デーツのススメ② | 最果てなど無いと知る〜健康を本質から考えるブログ〜

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前回はデーツについて、興味深いデータを紹介しました。

今回はその理由について考えてみました。

 

 

考えられるのはあのコンビ

論文ではその理由をデーツに含まれるポリフェノールの影響としています。

しかし、同じように糖質が多いにも関わらず、

デーツと似たようなはたらきをするものがあります。

 

 

それは、はちみつです。

 

 

過体重または肥満の患者55人について、砂糖を毎日70g与えた対照群17人と

はちみつを毎日70g与えた実験群38人に分け、30日間実験したところ、

結果は、はちみつを与えた実験群の方が体重と体脂肪が減少、総コレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪が減少しました。[1]

 

 

また、48名の糖尿病患者を2つのグループに分け、

一方にはちみつ、一方にはちみつを与えずに、8週間続けたところ、

はちみつを与えた糖尿病患者において、体重や血中脂質に有意な効果が確認されました。[2]

 

 

血糖値においては、26人の健常者を

天然はちみつ、はちみつの模倣品、ブドウ糖をそれぞれ摂取する3つのグループに分けて、

180分までの経口ブドウ糖負荷試験を行ったところ、

天然はちみつにおいて、血糖値が有意に安定していました。[3]

 

 

他にも同様の効果が様々な研究で確認されています。

 

 

デーツとはちみつは、甘さ以外は似ても似つかないものですが、

はちみつは約90%が糖質を占めています。

一般的に、甘いものを食べ過ぎると糖尿病になると喧伝されていますが、

デーツよりも糖質が多いはちみつでも、その影響がありません。

 

 

僕はその理由に脂質が含まれていないことと、果糖とブドウ糖のコンビが入っていることにあると考えています。

 

 

6名の被験者にブドウ糖のみ、果糖のみ、ブドウ糖と果糖の両方を摂取させ、運動させた実験では、

ブドウ糖と果糖での場合に、ブドウ糖単体、果糖単体よりもエネルギー効率が高まりました。[4]

 

 

果糖は身体に良くないと、よく言われています。

しかしながら果糖は、ランドルサイクルで脂肪のエネルギー代謝にスイッチしている際でも、

糖のエネルギー代謝を進めることができます。[5][6][7]

 

 

これは果糖の『触媒』的作用によるものだと考えられています。[8]

(果糖による悪影響の実験結果は、通常では摂取できないくらいの高用量で低用量の実験データは少ない)

 

 

そのため糖尿病のような代謝異常がある場合でも、糖を細胞の中に取り込めます。[9][10][11][12][13]

 

 

デーツとはちみつの実験データは、それを如実に物語っていると考えられます。

 

 

一方で現在の清涼飲料水のほとんどに含まれている

果糖ブドウ糖液糖という、遺伝子組み替えトウモロコシから作られた人工的なシロップがあります。

これを与えた動物実験では、血糖値や体重が希少糖と比べいずれも増加しています。[14]

 

 

ラットに果糖ブドウ糖液糖と砂糖を与えた実験では、

果糖ブドウ糖液糖を与えたラットに糖質と脂質の代謝に有害な変化を与えました。[15]

 

 

また、果糖ブドウ糖液糖は肥満と代謝異常に関連していることが示唆されています。[16]

 

 

他にも果糖ブドウ糖液糖には、

でんぷんの混入、農薬や重金属の混入、加工の過程によるアルデヒドの混入があり、

それによって、デーツやはちみつとは身体の反応が異なると考えられます。

というように、天然のものと人工的なものは、似ても似つかないということが言えます。

 

 

デーツはこのように、

ランドルサイクルによって脂肪のエネルギー代謝になっている際でも、

糖のエネルギー代謝をすすめるための良いサポーターになってくれます。

 

 

また、お腹が空いた時や、疲れた時のいいおやつになってくれます。

料理に使ったり、はちみつを持ち歩かなくても良いという利点もあります。

 

 

【関連記事】

 

 

 

【参考文献】

[1]Natural honey and cardiovascular risk factors; effects on blood glucose, cholesterol, triacylglycerole, CRP, and body weight compared with sucrose

ScientificWorldJournal . 2008 Apr 20;8:463-9.

 

[2]Effects of natural honey consumption in diabetic patients: an 8-week randomized clinical trial

Int J Food Sci Nutr . 2009 Nov;60(7):618-26.

 

[3]Natural honey modulates physiological glycemic response compared to simulated honey and D-glucose

J Food Sci . 2008 Sep;73(7):H165-7.

 

[4]Respective oxidation of exogenous glucose and fructose given in the same drink during exercise

J Appl Physiol (1985) . 1994 Mar;76(3):1014-9.

 

[5]Carbohydrate-induced thermogenesis in liver cirrhosis: glucose vs. fructose

Nutrition . 1994 Nov-Dec;10(6):521-6.

 

[6]Mechanisms of fructose-induced hypertriglyceridaemia in the rat. Activation of hepatic pyruvate dehydrogenase through inhibition of pyruvate dehydrogenase kinase

Biochem J . 1992 Mar 15;282 ( Pt 3)(Pt 3):753-7.

 

[7]Different effects of various carbohydrates on the metabolic rate in rats

Ann Nutr Metab . 1982;26(1):66-72.  doi: 10.1159/000176546.

 

[8]‘Catalytic’ doses of fructose may benefit glycaemic control without harming cardiometabolic risk factors: a small meta-analysis of randomised controlled feeding trials

Br J Nutr. 2012 Aug 14; 108(3): 418–423.

 

[9]Small amounts of dietary fructose dramatically increase hepatic glucose uptake through a novel mechanism of glucokinase activation

Nutr Rev . 2002 Aug;60(8):253-7.  

 

[10]Inclusion of low amounts of fructose with an intraduodenal glucose load markedly reduces postprandial hyperglycemia and hyperinsulinemia in the conscious dog

Diabetes . 2002 Feb;51(2):469-78.

 

[11]Acute fructose administration decreases the glycemic response to an oral glucose tolerance test in normal adults

J Clin Endocrinol Metab . 2000 Dec;85(12):4515-9.

 

[12]Stimulating effects of low-dose fructose on insulin-stimulated hepatic glycogen synthesis in humans

Diabetes . 2001 Jun;50(6):1263-8.

 

[13]Fructose consumption and consequences for glycation, plasma triacylglycerol, and body weight: meta-analyses and meta-regression models of intervention studies

Am J Clin Nutr . 2008 Nov;88(5):1419-37.

 

[14] Rare Sugar Syrup Containing d-Allulose but Not High-Fructose Corn Syrup Maintains Glucose Tolerance and Insulin Sensitivity Partly via Hepatic Glucokinase Translocation in Wistar Rats

J Agric Food Chem . 2017 Apr 5;65(13):2888-2894.

 

[15]Assessing the effect of sugar type and form of its intake on selected parameters of carbohydrate-lipid metabolism and plasma atherogenic indices in rats

Rocz Panstw Zakl Hig . 2019;70(1):59-67.

 

[16]High fructose corn syrup induces metabolic dysregulation and altered dopamine signaling in the absence of obesity

PLoS One. 2017; 12(12): e0190206.

 

 

 

 

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