河川敷あたりの草むらをみると、ハルジオンが群がっています。
美しい花という感動はありませんが、素朴で、愛らしい姿が、
緑の雑草のなかで、引き立っています。
そして、道端の日当りのいい場所には、ムラサキハナナも、
群がっていました。
ハルジオン(春紫苑)。
キク科ムカシヨモギ属の多年草。
原産地は北アメリカ。
開花期は4月~6月。
花びらは1ミリ程で糸のような形状で、中心は黄色く
筒状の花が集まり蜜が多く、ミツバチや蝶々を誘っています。
葉と茎は明るい黄緑色で、まばらに銀色で透明感のある
産毛が生えています。
茎の中は空洞。
あまり枝分かれをせず茎の先で花を咲かせます。
蕾は、比較的垂れ下がり、ピンク色の花が多い。
花がよく似ていて、迷うのはヒメジオン(姫紫苑)。
花びらが細くて、ちょっと下向きなハルジオンに
対して、花びらが少し太くて数が少ないヒメジオン。
葉っぱが空洞でやわらかめな茎を抱くような形で伸びていますが、
ヒメジオンは、ストレートに伸びています。
ハルジオンに対して、ヒメジオンは、中身が詰まっていて、
触ると堅め。
ハルジオンは春に咲く紫苑として、4月~6月頃で、
ヒメジョオンは6月以降。
舌状花の付き方は共通ですが、ヒメジオンは、垂れ下がらず、
やや上向きに花がつきます。
とはいえ、今の時期、見られるのは、ハルジオンですから、
迷わなくてすみます。
ムラサキハナナ (紫花菜)。
別名は、ショカツサイ(諸葛菜)、ハナダイコン(花大根)。
アブラナ科オオアラセイトウ属の一年草。
原産国は中国。
花期は、春から初夏にかけての3~5月。
美しい紫色の花を咲かせ、葉や花が食用になるということで、
世界の広い地域で栽培されるようになり、日本には17世紀に渡来。
とはいえ、各地で広く栽培されるようになったのは、第二次大戦後
のこと。
強健な性質でこぼれ種でもよく繁殖することから、各地で野生化。
花は淡い紫色の4枚の十字形の花弁を持ち、中心には黄色い
雄しべが6本と1本の雌しべ。
花は花期の後半になると徐々に色が薄くなっていきます。
黄色い花を咲かせる「ハナナ(菜の花)」に対して、紫の花を
咲かせることに由来してつけられた和名。
単に菜の花(アブラナ)に形状が似ているというだけではなく、
実用面でも野菜としての利用や種から油を採取する点などの
共通点があります。
いのちの電話。
あいついでの自殺がニュースになっています。
俳優の渡辺裕之さん、そして、昨日はお笑い芸人の上島竜兵さん。
ふたりとも、60代そこそこで、病気を苦にしてではなく、
顔色もよく、仕事もこなしていたようでしたが……。
コロナ禍の閉塞感が、根底にあったのでしょうか。
繊細で、人一倍やさしく、責任感の強い方が、ふとした自殺の
ささやきに引き込まれ亡くなるのは、あまりにつらい。
2020年の、三浦春馬さん、芦名星さん、竹内結子さんの
自殺連鎖のことも思い出してしまいます。
このときは、みなさん若くて、30~40歳でした。
大勢の人に慕われている、そんな人こそ陥ってしまう、
自殺への衝動。
「いのちの電話」の電話番号が表示されていますが、果たして、
相談の電話を、気軽にすんなりとできるものなのか。
アメリカなどでは、カウンセラーを持つことは、そう特殊ではない
ですが、日本は、精神科への受診など、まだハードルが高いですね。
まして有名人だったら、なおさら。
悩みとか、不安とか、常にあるものに対しての免疫をそれこそ、
日本人が、いかにアップしていくのが課題です。
ウクライナの人たちの不屈さは、学ぶところが大きいです。
人望もあり、慕われてもおり、親友はいっぱいいたはずの二人。
でも、相談されはしても、相談しづらかったのか……。
友がいても、愛する家族がいても、うちあげられない。
人間とは、なんて、やりきれないものをかかえていることでしょう。
ナガミヒナゲシ (長実雛芥子)。
あちこちで、雑草化しているナガミヒナゲシ。
とてもかわいらしい姿をしていますが、最大で一個体から15万粒の
種ができるという繁殖力の強さゆえに、自治体では、「在来植物の
生育に影響が出る可能性がある」としています。
根と葉から、他の植物の生育を妨げる成分を含んだ物質を出し、
生態系に影響を与える植物とされています。
実にいのちは毒があり、素手でさわると、かぶれる恐れがあるそうです。
ヨーロッパ地中海沿岸原産の1年草。
ケシ科ケシ属。
原産国は、地中海沿岸地域。
開花時期は4~6月。
日本では、1960年に東京都世田谷区で初めて確認。
それから、全国に繁殖が広がりました。
意外に、入ってきたのは、新しいのですね。
では、最後に今の綿毛のタンポポを。
どこに飛んでゆくのかな~♪