VTR1000F MOSFETレギュレータ | ガレージ 一狐亭

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どうもこんばんは、一狐です
外は雪でやる事もネタも少ないので、去年の続きMOSFET型レギュレータ
特に最近の大型車には結構な割合で搭載されており、メリットが一杯あります
2019年時点で新型車でMOSFET型はあまり見かけなくなり、新型のサイリスタショート式タイプが増えています

MOSFET型はコイル焼けの報告が多数あり、お勧めできません

変換効率が良い
従来のダイオードとサイリスタでは電圧降下(損失)が大きく、電力を消費してもしなくても本体がかなり発熱します
新型はショットキーバリアダイオードとFETの組み合わせで損失を減らせるため、大電力を送っても発熱が少ない

電圧の安定
発電量の少ないアイドリングでも安定して電圧を維持でき、細かく制御できるので電圧の振れ幅が少なく、電装品を多く付けてもバッテリー上がりしにくい

アイドリング~低回転の安定
電圧が安定する事で、燃料ポンプの圧力安定に繋がり噴射量の変化が少ない
~03年位までの初期インジェクション車はCPUが遅く、きめ細かなフィードバック制御が苦手でドンツキの原因になります
電圧フィードバックをかけても間に合わなかったり、車の様なISCVも無いのでかなり乗りにくい物でした
また、アイドリング~低回転の電圧が従来型より高いのでイグニションコイル一次側への電流が増える事でドエルタイム内に蓄えられるエネルギーが増え、点火出力を上げる事が出来ます

ノイズの低減
電子器機搭載を前提としているので、従来に物とは比べものにならないほどスパイクノイズの少ない電源が得られます
LEDや電装品の故障リスクが大幅に下がります


デメリット
本体の値段が高い事と、ジェネレータコイルへの負担が大きい事でしょうか
低損失で多くの電力を充電に回せる反面、3相をショートさせ理論上 発電電圧を0Vにする電圧制御時は発電した電力をより多くジェネレータコイルへ戻す事になります

ジェネレータへ戻った電力は殆どが打ち消し合いますが、発電時の誤差分が磁力と熱へと代わります

今まで電圧降下の大きいサイリスタが、誤差分をある程度熱に変換していたのを、ロスの少ないFETに変える事でコイルへ流れる電流は多くなり、レギュレータの発熱が減った分ジェネレータの発熱が若干増えます

LEDに置き換えたりして省エネ化すればするほど電力が余り、作りすぎた電力をより多くジェネレータへ戻すため、コイルの負担が増えて、配線の貧弱な旧車やジェネレータに風が当たりにくいフルカウル車では、コイルからの配線やコネクタの焼損、コイル焼けの原因になります


MOSFT型は特に初期のEFI(インジェクション)搭載車、発電の少ない旧車(大容量コネクタへの付け替えは必須)にお勧めです

2019年3月の時点で新型のサイリスタショート式レギュレーター(SH866BA)を試してみた所、MOSFET用に設計されていないバイクではこちらの方が良い様な気がします

レギュ自身の発熱はMOSFETの方が少ないものの、コイルや配線への負荷が少なそうです

H2や10Rのサーキット公道共にフラッグシップのバイク両方にサイリスタのSH866が採用されており、コスト以外にもMOSFETを選ばなかった理由がありそうです

大きさを許容できるなら、僅かに燃費とパワーが向上するオープンタイプもオススメ

 


メリットデメリットをVTRで考えてみると
キャブ車なので燃ポンが無いので関係無い
イグニションコイルへはコンバータユニットで200Vへ昇圧されたCDI車なので関係無い

ハッキリ言ってメリットがほっとんどありません
ノートPCでも搭載したり、グリップヒーター+電熱ジャケットを使って発電が追いつかないなんて人でない限り要らないんじゃないかと
と言う結論に行き着いたのでMOSFETは見送り、オープンタイプのレギュレータを搭載しようとなりました
でもせっかく買って調べたのでネタにしますw


MOSFET型と言っても何種類かあります
CBR600RR(PC40)、CBR1000RR(SC57)、FORZA(MF08)、VARADERO1000、SH300で採用されているFH008系配線付きの物

配線付きなので加工がしやすいですが数は少なめ
PC37、SC50、MF08前期は従来型で、SC59やMF10のFH014AAは特殊コネクタとなり入手がきわめて困難

ZZR1400、ZX-10R、YZF-R1、デイトナ675等色々な車種で採用されているコネクタ付きの物
これは前回のオープンタイプと同じコネクタが使えます

 

コネクタはZZR1400、ZX-10R、YZF-R1、デイトナ675等と同じコネクタが使えます

このセットだけで4,000円以上するお高いコネクタ

これコピー品が出回っています

本物に比べて防水性で不安が残ります

水がかかる場合はコネクタセットは安い方を使い、ゴムキャップだけ正規品の購入をお勧めします

 

 

コネクタ付きの物だとFH010BAFH012AAFH020AA 、が一般的かと
カワサキの物でもは大きい のと小さい のがあるっぽい
ヤマハだとそびえ立つクソの様にでかいFH011AA なんてのもあったり色々

新品で安く入手性も良い物は
YZF-R1 1D7-81960-01 14,040 FH020AA
ではないかと

中古だと安く入手できるのはフォルツァMF08の物だと思います
数も売れている上、廃車になっている数も多いためですw
ただしちょっと難点があります


MF08用とPC40用を比較すると、MF08は配線がかなーり短いので取り回しに苦労します
真横に出そうとすると距離が足りないなんて事になりかねないため、実車を確認してレイアウトを決めてから出ないと失敗する可能性有り


FH008DCがPC40、FH008DAがMF08
MF08のみ配線が短い

コピー品にも注意
安く売られている物の中にはMOSFET型の特徴的な台形をしておきながら、中身は従来品なんて物が出回っています

ヤフオクやアマゾンで売られている妙に安い物はまずコピー品

コピー品が出回りすぎて中古市場もかなり怪しいため、本物を求めるなら純正部品以外は信用できません

配線付きMOSFETタイプの本物は裏にアルミプレートが付いています

※アルミプレート付きのコピー品も出回り始めたので絶対の信用は厳禁

次回搭載テスト


ちょっと修正と追記しました