VTR1000F 三相オープン式レギュレーター その1 | ガレージ 一狐亭

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どうもこんばんは、一狐です
バイクシーズンも終わってしまいましたが、これからは家の中でできる事を
去年はメーター、今年はレギュレータレクチファイアについて調べてみます

3ヶ月ほど前に壷でMOSFETのレギュの話を目にして、交換してみようと考えました
MOSFETタイプは数年前に、ZX-10Rで新採用されたREGがパンクしやすいと話題に上がった事で初めて存在を知りました
その時はこれだからカワサキの初物は・・・で終わってすっかり忘れてましたがw

当初はMOSFETタイプを検討していましたが、その中でこのページを発見
ROADSTERCYCLE.COM
海外ですが新型レギュレータをキット販売しているサイトです

その中で気になる物を発見、SH775というタイプ
調べてみると従来のサイリスタを使っていますが、なぜか形状はMOSFETと同じで紛らわしいです
TRIUMPH RAT.NET のフォーラムにスレッドがありました
そこを見ると内部の構造が通常のサイリスタショート式と違う


従来の物はダイオードブリッジで整流し、サイリスタをショートさせる事で電圧制御してますが


SH775はサイリスタブリッジで整流も電圧制御も行っています
どこかで見た事ある回路と思ったら、つい最近KSRPROのレギュレータで書いた新電元のページ にありました
一番下にある三相オープン式レギュレータがこのSH775みたいです

この制御回路自体は三相サイリスタコンバータやサイリスタ式三相全波整流回路などと呼ばれ割と一般的みたいです
出力電圧の変化が容易 にできる反面、発電機の整流回路として使うとロスが大きいみたい
また、ダイオードに比べてサイリスタは電圧降下が大きい=発熱が多いです
発熱の関係で取り出せる電力も少なく、近年の電子制御器機満載のバイクには採用されていません

オープンタイプのレギュレータはKSRPROでも採用されており、FETタイプと比べて充電ロスはあるものの、補機駆動損失(フリクションロス)は少ないです
これはKSRでは実感できるほどの効果があったのでVTRにもMOSFETタイプではなく、オープン式(開放型)の物を搭載してみたいと思います


さて、このSH775ですがTRIUMPHのフォーラムによるとポラリス社のATV にSH775BAと言う型番で採用されているみたいです
Polaris REGULATOR-3PH,35A,SERIES,105C for 2011 Polaris R11HR76AG/AR RANGER 6X6 800 EFI 4012941
と書かれており、Polaris OEM part # 4012941 で買えるみたいです
RANGER 6X6 RZR800 で採用されているらしいですが日本ではあまり馴染みが無く入手性は悪そう
代理店で注文できるかもしれませんが、円安ですしおすし

ちなみに、日本だとほっとんど引っかかりません
唯一引っかかったのは電装スレではなく燃費スレ というのも面白いです
用途には合ってますからねw
メリットデメリットについても書かれています

SH775を取り寄せても良かったんですが、できればバイクに純正採用されている物が良いなーと思いもう少し調べるとありました
同じく虎フォーラム

下の方に
There is now another Series R/R offering on the market:
In the specs for the new 2014 VStrom 1000
とありSH775の最大出力35Aより大きい50AとMOSFETと比べてもそう変わらない大電力を供給可能な新タイプSH847AAが紹介されています

早速検索すると
スズキV-Strom1000ABSの主要装備 にバッチリ書いてあり、めっちゃ近くに答えがありましたw

新設計マグネトとECM
オープンタイプレクチファイアを使用すると、マグネトが必要最小限の発電を行うため、メカニカルロスを低減すると共に低速回転時のコントロール性をアップ。低中速でのパワフルな走りに貢献します。
ページより引用

かなり期待できます
早速注文
スズキの純正パーツNo. はリンク先の5番
32800-31J00 RECTIFIER ASSY

14,800円でした
在庫有りですぐに来ます

と言うわけで今年はレギュレータ関連で冬を乗り越えたいと思います


MOSFETタイプも入手済みだったりw