中国招待旅行、4日目。拠点は上海に移っています
上海は3回目だったので、せっかくだから郊外に行ってみたいと思っていました
中国語字幕クラスの水野衛子先生に、上海近郊のお勧め都市を尋ねてみたところ、「春は江南ね」と、「鳥鎮」「蘇州」「杭州」を挙げてくださいました
協会から希望を聞かれていたので、この3つをリクエストしてみたところ、蘇州、杭州はさすがに遠すぎるけれど、せっかくだから、と鳥鎮には行けることになりました
鳥鎮がどんなところかというと……、百聞は一見に如かず、まずは撮った写真をご覧いただきましょう


そう、中国の古い町並みが残っている(復元含む)場所です。上海からは車で2時間のところにあります。2時間離れれば、空気は少し綺麗かな、と思いましたが、鳥鎮もまだまだ濃霧状態でした。
入り口を入るとすぐ、水路を巡ることのできる船に乗る場所がありました。早速ガイドさんと同乗


この日は大学生の丸尾さんが具合が悪く、協会の劉さんと共にホテルに残ることになり、私は上海専門のガイドさんと2名で鳥鎮を巡りました。

両側には実際にここに暮らす人々の家屋もあります。古い町を国が観光地として開発しつつも、当時の生活を保存するのは、韓国の河回村などに似ていますね。水路から人々の生活を垣間見るのは、以前訪れたタイのバンコクを思い出しました。
水路を船で行くと、周囲の道をを歩いている観光客の皆さんにバシャバシャと写真を撮られます。私も船から周囲を撮ったり…。
そんな様子を見ていたガイドさんが、「船の人は歩く人を撮り、歩く人は船の人を撮るのね(笑)」と言っていました。あ、ガイドさんはもちろん日本語がペラペラでしたが、上海から車で出発する際、「中国語を勉強しているので、今日は一日中国語で話して下さい」とお願いしていたので、少し専門的な観光説明以外はほとんど中国語で通しました。毎日こんな環境だったら伸びるだろうな~~。
鳥鎮は、国内(中国人)観光客に人気のスポットなんだな、ということが分かります。春雪の時期でも、週末でもないのに、すごい人でした。ガイドさんが、週末はもっと凄い人になる、と言っていました。
船から降りて町歩き。民族博物館や、



伝統工芸、藍染めの博物館などもあります。

ガイドのフェイフェイさんが、中国の伝統工芸、昔の生活のこと、そしてこの鳥鎮が観光地になったいきさつなどをいろいろ説明してくれました。観光開発のため、お金と引き替えに立ち退きにあった人、そのままここに住んでいなさい、となった人、いろいろあるのだとか。もちろん不公平感はあるものの、「国の言うことには逆らえない」ため、人々は受け入れ、このような観光地になっているのだとか。

また、ここは人気ドラマ「紅楼夢」の撮影地なんですよ、と聞き、「ハッ」と思い出すことがありました。
以前、水野衛子先生の字幕作品、中国映画『北京ヴァイオリン』を観たことがあるのですが、父と子が田舎を離れ北京に行く前の田舎が、こんな風景だったんです
上海から空港に向かうときにフェイフェイさんと劉さんにその話をしたところ、『北京ヴァイオリン』という邦題にはピンとこないようで、検索してくれました。中国の題は『和你在一起(あなたと共に)』。その撮影地は鳥鎮の近くにある「西塘」という町でした
「西塘」は、今回の旅行の前に中国人の友人が、「鳥鎮もいいけれど、その近くにある西塘もいいわよ、と教えてくれていたところでした。
現地を歩くと、こうして前に観た映画のワンシーンが思いだされ、その撮影地のような場所を訪れることで映画の印象も、町の印象も強くなり、知識や語彙として定着していく……。
留学ができない私でも、たまにこうしてなるべく言語が話されている地を訪れることは大切なんだなぁと実感しました


昼食は私たちが今回観光をしている鳥鎮の「東柵景区」内のレストランで食べました。私の好きなトマトと卵の炒め物が出ました。フェイフェイさんに作り方を教えてもらいましたよ。
フェイフェイさんは男のお子さんがいて、こうしてガイド業をしているときは自身のお母さんが面倒を見てくれているのだとか。「ガイド業は皆さんが休みの時に忙しいんですよ」と。夜も土日も家を空けることが多いそうですが、自身のお母さんがほとんど子供の世話をしてくれているそうです。
昼食を済ませた後は、お土産を買いながらブラブラし、上海へ。移動だけで往復4時間かかるので、滞在は3時間くらいでしたが、充分楽しめました。
上海についたら丸尾さんはすっかり元気になっていて、一緒に上海の一流レストランへ

看板料理はこちらの「豚の角煮」。トロットロで最高に美味しかったですよ。この旅いちばんのレストランでしたね。サービスも最高級。さすが、古くから国際都市を誇る上海



その他の料理も「残したくない」と痛切に思う美味しさ。だけど、女性ばかりだとこの量を完食するのは難しい……。以前、韓国の浦項でカニを残したときのような口惜しさ……、夫を呼びたい(爆)

丸尾さんは上海が初めてで、名物、外灘の夜景を観たことがないそうで、リクエストしてみたのですが、もうスケジュール上行けないことが分かりました。
でも、次の日の朝、空港に向かう途中、途中下車をさせてもらい、夜景ではありませんが、外灘を観ることができました


劉さん、フェイフェイさん、ありがとうございました

帰りの空港では先に関空行きの飛行機が出発するので、丸尾さんをお見送り。留学経験のある彼女の存在は、大変ありがたかったです。また、楽しかった 北京の運転手さんとも話せる語学力、羨ましい
(北京訛りにおじさんに有り勝ちなモゾモゾ発音)





これからはもっと旅行の機会が増やせるといいですね。モンゴルやハルピンなどにも興味があるし、朝鮮族の住む吉林省も。大連、青島、南は広州や厦門などにも行ってみたい。いちどだけ訪れたことのある香港や台湾にもまた行きたい。
家族や職場のみんななど、多くの人々の助けで実現した今回の旅行、とても有意義でした。自分に関係した話なら、初対面の人とでも割と普通に会話ができることが嬉しかったですし、歴史、文化、地理への関心もより深まりました
