お遍路さん日記 特別編 〜鮒の里にて巡礼上演「花いちもんめ」〜 | しまだの芸術活動記。

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日々笑ったり泣いたりはしゃいだり小躍りしたり…
おおいそがしなのであります。


お遍路さん日記
特別編でございます。


流れ星流れ星流れ星流れ星流れ星


「歩き遍路をしたい」


と、思うきっかけをわたしにくれた台本。
宮本研さんが書いた一人芝居・花いちもんめ。

作品そのものからも
作品づくりを通しても
ありとあらゆる多くのものを
わたしに教えてくれる
この大切な作品を

四国で上演することを
夢見ていた わたくし。

それを叶えていただきました。

今回は、その、
わたしの人生において忘れがたい
一生 刻まれたに違いない
 一日 を
綴っていこうと思いますクローバー



《四国巡礼上演》
一人芝居
花いちもんめ
10月5日(土)19:00開演
@鮒の里(徳島・立江)







足流れ星足流れ星足



10月5日。
いざ、徳島へ向かうため…




羽田空港へ。


「深夜バスで前日の夜に出発」

が、わたくしの通例ですが、
前日は夜までお仕事だったためこの手が使えず。

本番当日の午前の飛行機で徳島入りすることに。

当日の便で現地入りなんて。

売れっ子女優気分。




うそ。

マネージャーも兼業なので
ソワソワ どきどき キョロキョロ。笑

おっと。搭乗口が変更したそうですよ、マネージャー。
なんてこったい!
アナウンスに従って女優、いそいそと移動。笑


そういえば、飛行機の、予約からチェックインから搭乗まで全部を一人でやったのは今回初めてかも?
なんて、この期に及んで気付いたり。

初めて一人で飛行機に乗ったのは小学生の時。
チャイルドシート ならぬ VIPチャイルドを利用して、羽田から島根へ。

ずいぶん成長したなぁ。

なんて、しみじみ感じたりして。


働く皆さまを
思わず見つめる。



わーーーい!
飛行機好きー!

耳抜きが下手っぴなので苦しさはありますが
やはり飛行機、好きです。^ ^


富士山!
綺麗!



飛行機旅の楽しみのひとつが、コレ。




コンソメスープ。


初めて飲んだ時の美味しさの衝撃たるや。
以降、虜。
飛行機に乗る時は ほぼコレ一択。
舌を焼くような熱さも衝撃的ですが…。

ふーふーふーふーふーふーふーーーー。



10分ほど遅れて
徳島空港に到着!




迎えに来てくれた めだか屋のおっちゃん こと、
増田さんの車で鮒の里へ。




ルームミラーにこっそり見切れております。^ ^

よう来たな!
吉成のお父ちゃんが張り切って準備しとるぞー!
着いたら打ち合わせをせんとな!
大勢集まるみたいだぞ〜!
うまいこといったらな、方々に上演しに行かないといけなくなるかも知れんからな、その時は敏腕プロデューサーの吉成さんと、わたしが専属運転手で一緒に行かないとな!ははは!

ははは。

始まる前から膨らむ夢。
流れる演歌。
愉快な道中。


しかしこの後

専属運転手・増田さんに壮絶な苦難が待ち受けていようとは…



鮒の里に到着!


玄関に素敵なお花が!
かわいい!素敵!かわいい!


お父ちゃん指揮の元、すでに客席や、あらかたの舞台をつくってくださっていて!

体制を整えて迎え入れてくださる有り難み。
忍さんの旅公演の時にも、演鑑さんに対してつくづく感じた有り難み。

後からわかったことだけど
飲み物や、飴や、その他いろいろ…
開演前や終演後にお客さんにお渡しするための、
数々のお接待の品もこの時すでにご用意してくださっていて。

心遣いに 感動。



お父ちゃんとおかあさん。
本当に素敵ご夫婦。


準備してくれていたのはそれだけではなく!

なんと、照明と音響も!!!

事前にお話していた時よりも立派なものを用意してくださっていました。


照明は、小さめの灯体をスポット代わりに正面から。

足元と背後にはアッパーライト。
背後のは色付きで、透けた素材の布に当ててまさにホリゾントのような仕上がり!


音響は、デッキを2台も用意してくださっていました。


さぁ、ここで再登場!

専属運転手(仮)の増田さん。



手元をハンドルからデッキへと変え、
悪戦苦闘!


そう。本番の音響を増田さんがオペしてくれたのです。


あらかじめわたしの方で用意したプランとCDを、台本片手に増田さんへ説明。

(CD作成やその他諸々 準備段階の偉大なる協力者…音響の務さんと、制作の ゆりえちゃんにこの場を借りて再びの感謝!m(_ _)m)


増田さんにとって
普段触らないデッキと
お芝居の音響ならではの独特の操作。


曲を流すタイミングは、このセリフで…
このセリフの後に音量をこうして…
一時停止して…頭出しをして…


台本…デッキ…台本…デッキ…
にらめっこ。


増田さん…1年前、わたしに声をかけたこと、今になって、後悔してるんじゃないかしら…(° _°;)

なんて よぎりつつ。



流れ星足足流れ星足足流れ星




きゃー!やだー!
売れっ子みたい!


わぁぁぁい♫
お花〜っ♫^ 
(((*゚▽゚*)))♡

色とりどり!綺麗!
嬉しい!すごく嬉しい!
(*´꒳`*)音符音符音符


お父ちゃんが、
これもちゃんと準備しておいたけん!
と………


ん?




あはは。

おっきいね〜!
こりゃあ たくさん入りそうだ!ガッハッハ。笑



そうして嵐の如く時は過ぎ。

開演まで あと1時間半。

そろそろ自分の準備もしないとね。


アップや発声を済ませ
髪や顔をつくって



自撮り。

どうも、女優 兼 マネージャーです。笑



コンコン!

おかあさんがわたしのいる控え室へ。

ソワソワしてしまって〜!

おかあさんの方が緊張している様子。

あはは!大丈夫〜!
後で、おかあさんに手甲の紐を結ぶのを手伝って欲しいんだけど、30分後にこの部屋に来てもらえますか?

はいはい!わかった〜!


……数分後……


コンコン!

はーい!

そろそろ手甲を結ばないと…

おかあさん、ちょっとまだ早いです〜!笑



……更に数分後……


コンコン!

はーい!
おかあさん、まだちょっと早…

お客さんが来てるよ〜!

あら。



控え室の扉を開けると、

これまでのお遍路で出会った あの方や、あの方が、ご挨拶に来てくださって。


お知らせのお手紙ありがとう!
観に来たよ〜!
がんばってね!
楽しみにしてます^ ^


と、差し入れまでいただいてしまったり…!!!プレゼントチュー

もーーーう!わーーー!感激ーーー!
ありがとうございますーーーーー!(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)



流れ星流れ星流れ星




賑やかだった控え室が
すーっと静かになる。




着替えやメイクを済ませながら、

1人で来たんだなぁ。

と、つくづく思った。

心細いような 不便なような
身軽なような 贅沢なような

なかなかどえらいことをさせてもらってるなぁ。

全部に携われるって有り難い。
大変だけど、ものすごく幸せ。


そして、
一人だけど、全然一人じゃない。

花いちもんめを演じる度に感じる
すごく大切で有り難いこと。


それをまた噛み締めて
ふと号泣しそうになる。


いかん いかん!
まだ本番前だぞ!


あぶない。
襲われて連れてかれるところだった。ははは。



わたしが味わうのは、また後で。


まずは皆さまに、味わってもらうんだ。



そうして開演。





中に入りきらないお客さまが
会場の外まで……



わたしの感覚では50〜60名くらいかな?と思っていたのですが、
実際は80名以上いらしたそうで。


満員御礼!有り難い!
立ち見だった方には誠に申し訳なかったです。。。



舞台上からでも、客席の息づかいが聞こえてきて。


皆さんが、いろんなことを受け取ってくださっているのがつぶさに伝わってきて。


わたしも、何かを渡せている感触が確かにあって。



言葉では表し難いのですが……

なんとも言えない一体感を感じました。




終演後、沢山の方にお声もかけていただいて。


兄弟や、いとこが満洲に居た、という方もいらっしゃったり。

普段なかなか生でお芝居を観る機会がないので面白かった、と言ってくださる方や、

劇場でないところでお芝居が観られるなんて思わなかった!と喜んでくださった方も。


舞台上でだけでなく、
実際にお顔を合わせてお話が出来てわたしも嬉しかったです。


山中で助けてくれた花咲じぃじファミリーや、
塩分タブレットを授けてくれた公民館の職員さん


駆けつけてくださって、
見守ってくださって、
ものすっっっごく嬉しかった。
心強かったのです。(;_;)



その後、徳島新聞の記者さんが
取材をしてくださいました。

この、夢のような嵐のような公演を迎えるにいたった経緯や、花いちもんめとの出会いや、これまでのこと、今後のこと、歩き遍路での印象的な出来事……などなど

公演後の興奮も相まって、
話し出すと止まらなくて、
いっぱいお話してしまいました。
えへへ。σ(^∀^;)

ふと伺うと、記者の濱岡さんは、わたしよりいくらか年下だそうで。

なるほど。

同世代ならではの雰囲気や会話のテンポに、心が少し緩んだのでした。

饒舌、御免。

ふふふ。


それから皆さんで記念写真カメラキラキラ



撮ってくださったのは、長年 様々なお遍路さんを撮影し、旅のエピソードと共に1つの作品にし、
各地で写真展を行うなど活動されている宮本さん。

そう。本番中のお写真を撮ってくださったのも、宮本さんなのです。^ ^
花いちもんめの作者と同じ名字ってのにまたご縁を感じたりして。^ ^

濱岡さんの取材の間、わたしの紡ぐ言葉にうなづいたりニコニコしながら傍で耳を心を傾けてくださっていたのもとても印象的でした。

(この後日、柴又で宮本さんの写真展が行われていて、お邪魔したりして。こういうご縁が楽しいクローバー)



左は増田さん、
真ん中が真梁さん、
右が先達の山下さん。


山下さんは本番中、わたしの登退場の介錯をしてくださいました。感謝。

真梁さんは、22番札所の平等寺の副ご住職。
わざわざお芝居を観に来てくださり、心が動いたとのこと。…嬉しい。(>_<)

「数日以内に歩いてお寺へ伺いますのでよろしくお願いします!」とご挨拶をして。

無事、翌々日に再会した話は、また今度。。。流れ星


それから、おあずけになっていた夜ご飯に
ようやっとありつく。

お弁当にしておいてくださった心遣いに うるり。



健闘をたたえ、増田さんと乾杯!
心強い共演者!感謝!


やったことのない作業の連続で
さぞ骨が折れたことでしょう。。。

しかし
本番でバッチリ決めてくださった増田さん。

要所要所で絶妙な音量の調整などをしてくださり、お客さんからも「あの虫の声は本物?音響?どこから?誰が?」と絶賛なのでした!

ありがとうございます!!!キラキラキラキラ



一日中(それより前からもずっと)
心を配って動き回ってくれた
お父ちゃんとおかあさんにも、大感謝。

ありがとうが伝えきれない。


この日のビールは
美味しいような 苦いような
なんだかいろんな味がした。



流れ星流れ星流れ星流れ星流れ星流れ星流れ星




実は、

ここに書ききれていない登場人物がまだ沢山いらっしゃいます。


本当に本当に いろんな人に

本当に本当に いろんなものを分けてもらって

無事に終演することが出来たのです。


このご縁や、ご恩は、
わたしなりに
これからもゆっくりと繋ぎ、
お返し出来たらな、と思っています。


そうして
いつでも準備をしながら

また生きるのです。

また歩くのです。



足足足足足足足流れ星キラキラ