親の15%が幼児にサプリ 過剰摂取「有害の恐れ」
まずは、共同通信の記事から。
幼稚園や保育所に通わせている保護者の15%が、
ビタミンなど特定の成分を濃縮した健康食品のサプリメントを、
子どもに与えていることが6日、国立健康・栄養研究所(東京)が初めて実施した調査で分かった。
保護者の6割は「栄養補給」が利用目的と回答。 食生活に何らかの改善が必要と感じて、サプリに頼る実態が浮かんだ。
研究所は、幼児への有効性や安全性など検証したデータは乏しいとし 「身体に必要な成分でも安易に与え続けると過剰摂取につながり、 幼児に有害な作用が出る恐れがある」と注意喚起している。
調査は2007年5月から9月に青森、山形、茨城、栃木、埼玉、千葉、香川の7県の 幼稚園や保育所計21カ所で実施。 子どもの年齢は6歳までで、保護者2125人のうち1533人から回答を得た。
結果によると、口の中で溶ける錠剤や粉末、カプセルなどのサプリを、 15%に当たる228人が子どものため利用したことがあると答えた。
利用者のうち68%の154人が「ビタミンやミネラルのみ与えている」と回答。 32%の74人は「そのほかも利用」と答え、33人は、 脳の発達に良いなどと宣伝されるドコサヘキサエン酸(DHA)を含有する魚油系のサプリを利用。 次いでプロテイン、キシリトールが各7人、ハーブが6人などだった。
利用目的(複数回答)では「栄養補給」が140人で最多。「健康増進」58人、 「病気予防」42人、「体質改善」27人と続いた。 また106人が「たまに利用」と回答。「以前に利用」が90人、「毎日利用」は32人いた。
コメント: 世の中の「お母さん」は、子供のために良かれと思って、サプリを与えてるのでしょう。与えているものをみれば、だいたい「ネット情報」だということがわかります。 なお、同様の調査は、うちの大学の大学院生も、以前、やりました。 そのときの調査は首都圏だったけど、もっと「ひどい状況」でした。 まあ、私なんか、幼児のころに「養命酒」を飲まされてましたけどね(笑)。 身体が弱く、頭の悪い子でしたから(今は、主に「顔」、「頭」と「根性」)。 特に、子供には、この手の物(サプリ)を与えないほうがいいよ。お金もかかるし。もともとの「基本の食材」ですら「有害」なものが、われわれの幼少時よりは、ずっと多いし。
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国内高齢者にも免疫か 新型インフルに40%が抗体保有
米疾病対策センター(CDC)の調査でも、
60歳を超える人の一部に免疫がある可能性が指摘されているが、
日本人での報告は今回が初めて。
ただ調査対象が少ない上、
この抗体によって新型ウイルスの感染を実際に防ぐことができるかどうかは不明。
感染研は今後、さまざまな年齢層でどのぐらい新型への抗体を保有しているか、
1千人規模の調査をする。
今回の調査には新潟大と福岡市の原土井(はらどい)病院がそれぞれ採取した血清サンプルを使用。
若者(平均年齢27・8歳)と高齢者(同83・4歳)の2グループ各30人を対象に、
新型インフルエンザウイルスに反応する抗体が血清中にあるかどうかを調べた。
すると高齢者グループの40%で抗体の保有が確認され、
新型ウイルスに対してある程度の免疫を持っている可能性が示唆された。
若者では3・3%だった。
一方、季節性インフルエンザのワクチンを接種しても、
若者、高齢者ともに新型ウイルスに対する抗体の上昇は確認できず、
既存のワクチンには新型への効果が期待できないことがあらためて分かった。(共同)
コメント:
以上のような記事ですが・・・。
最終段落の文のほうが、重要なニュースです。
既存の(季節の)ワクチンでも、「あったほうがまし」というレベルです。
また、このまま新型のワクチンを開発していても、たぶん「第2波」には役に立ちません。特に、この「第2波」は、ハイブリッド型(季節と新型の交雑したもの)でしょうから。新型と季節の両方に同時期に罹る人も出てくるでしょう。
まあ、ワクチンには、あんまり期待しすぎないほうがいいですね。
鳩山氏の参考人招致に賛同相次ぐ 民主は拒否
自民党の石原伸晃幹事長代理はテレビ朝日番組で「献金の実態を明らかにすべきだ。参考人招致をしたい」と要求。公明党の高木陽介選対委員長も「実施した方がいい」と賛同した。
共産党の小池晃政策委員長は「徹底的に明らかにしなければならない。賛成だ」と同調。社民党の福島瑞穂党首は「参考人招致もあり得る」と指摘した。国民新党の下地幹郎政審会長代行は「西松建設巨額献金事件に関する二階俊博経済産業相の問題と一緒にやらなければ公平性に欠ける」と慎重な考えを示した。
民主党の菅直人代表代行はフジテレビ番組で「明らかに間違いで違法だが、修正してきちんと謝った。金の出所を説明したことも含めて納得できる説明だった」と強調。自民党の小池百合子元防衛相は「野党ぼけだ。与党ではそれでは済まない」と批判した。(共同)
コメント:
ちゃんと平等に、「お縄」になりなよ。
民主は、また「代表交代」。その間、自民は「総裁選」。
で、解散は8月のお盆すぎで、9月に総選挙でいいじゃないか。
<多能性幹細胞>:どっちと言われても・・・♪
まずは、Newsから。
成体マウス精巣から万能細胞=よりESに近いと主張-独研究所
成体マウスの精巣にある精子のもとの幹細胞を、増殖能力が高く、身体のあらゆる細胞に
分化する万能細胞に変えることに成功したと、ドイツのマックスプランク研究所などの
研究チームが3日までに米科学誌セル・ステムセルに発表した。
過去にマウスやヒトで同様の研究成果が発表されているが、万能細胞の基準となる
胚(はい)性幹(ES)細胞により近いと主張し、「生殖系多能性幹(gPS)細胞」と名付けた。
研究チームは、精子のもとの幹細胞を特殊な方法で培養する際、通常より大幅に少ない数で
培養するなどの工夫をした。その結果、gPS細胞をマウス受精卵(胚)に注入して母胎に
移植すると、gPS細胞に由来する細胞を持つ子が誕生し、子の生殖細胞にも受け継がれた。
2004年に新生児マウスの精子幹細胞からES細胞とほぼ同じ「多能性生殖幹(mGS)細胞」を
作ったと発表した篠原隆司京都大教授は「ES細胞にどれぐらい近いかは、追試して検証する
必要がある」と指摘している。(記事引用元:時事ドットコム)
コメント:
どちらがES細胞に近いかか・・・?
かなり言いすぎかもしれませんが、そんなもん、どっちでもいいわ(笑)。
ここらあたりまで来れば、どちらが「より安全・安心か」も重要な課題になる。
それにしても、なんで「この分野の基礎研究」畑の方々は、ここまで「安全性」に関心が無いのだろう?(海外の)iPS細胞研究では、特にそうなのだが・・・。ウイルス無し・外来遺伝子無しのiPS細胞、あるいはタンパク質で樹立されたiPS細胞・・・。特に、マウス研究のものなら、安全性評価データを示してほしい。各々、もう十分なフォロー期間があったはずだ。
他の医薬品なり、医療機器の開発研究については基礎研究段階でも、安全性については厳しい評価にさらされるが・・・。
最先端の国際的競争下にある「凄い研究」をしているからというのは、少々思い上がりだと思う。誰のために、誰のお金を使って、こんな研究をやってるんだ。究極的には患者さんらのためだろう?
・・・で、誰が、多くの期待を込めて、血税を払ってるんだ。少しは意識して、「社会性」を持てよ(>_<)
口では、患者さんのためにとか言うけれど・・・彼らの腹の中が読めるわ(笑)。
たとえば、gPS細胞は、ほかの方法よりも、癌化の恐れが無いのか?
「ES細胞類似比較論争」も興味深いが、同時に、その証拠も示してくださいませ。
iPS細胞バンク・・・キター
文部科学省は、様々な臓器の細胞に変化する新型万能細胞(iPS細胞)を集めた
バンクを2012年に設置する方針を決めた。
様々な性質を持つiPS細胞を大量にそろえ、世界の研究者の要望に応じて配布できる
体制を整える。
iPS細胞に特化した本格的なバンクの設置は世界初で、初期の整備費用を10年度
予算案の概算要求に盛り込む。
バンクは、理化学研究所バイオリソースセンター(茨城県)に建設中の新施設に設置
される予定。
文科省は、国内研究機関に対する今後2年間の目標として、安全で臓器に変化する
能力の高いiPS細胞の作製法の確立などを掲げており、この間にできた細胞を
同センターが大量に培養して各地に安く配布する。
病気のメカニズム解明に使える患者由来のiPS細胞も取り扱う。
iPS細胞は、がん化の危険性を減らすために、いくつもの作製法が世界で開発されて
いる。作製法が違うと、臓器への変化しやすさが異なることも分かってきた。配布された
細胞を多くの研究者が使うことで、特性がより解明され、実用化に向けた動きが加速する
と期待される。 (読売新聞)
コメント:
意外にも、まず茨城に、お造りになられるんで。
ちょっと、不便なんですけどね・・・。神戸あたりかと思ってましたが・・・。
いろんな政治的配慮があるんでしょうね。
まあ、バンク作る前に、高品質で安全なiPS細胞をいかに創るかを解決しないといかんのだが・・・。
結局、最近までの「タンパク質iPS細胞」までの中で、どの創り方がベストなのか把握できているのですかね?いっときますけど、理論どおりには、うまくいかないよ。
ヒトES細胞の研究・・・世界初の成果だって!
さまざまな細胞に変化する能力をもつ人の胚(はい)性幹細胞(ES細胞)から、
家族性アルツハイマー病と筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)の病状を再現した細胞を
作ることに、京都大学やNPO法人幹細胞創薬研究所(京都市)などが世界で初めて成功した。
病気のメカニズム解明や薬の開発を大きく進める成果で、中辻憲夫・同大教授が3日、
東京で開かれた講演会で発表した。
研究チームは、アルツハイマー病患者の遺伝子をES細胞に組み込み、
大脳の神経細胞に変化させた。
数週間後にできた細胞には、患者の脳に蓄積されるのと同じ異常なたんぱく質の断片が、
健常者の脳に比べ2倍の割合で生成された。
また、ALS患者の遺伝子を用いて運動神経の細胞に変化させたところ、
自発的に死を迎える細胞が2割弱できた。 (読売新聞)
コメント:
じゃ、それぞれの患者さんの皮膚繊維芽由来のiPS細胞での
結果と比較検討してくれ。たぶん、現状では、ヒトES細胞のほうが有利だろうけど。
そうした研究は事実上、日本では京大しか、できないのだから・・・。
アメリカが、やっちゃうぞ!・・・もうやってるけど(笑)。
タミフル耐性、感染研も確認 リレンザは有効
府によると、感染研は3日に府から検体の提供を受けて詳しく検査。
このウイルスをタミフルに反応させたところ、ほとんど効き目がなく、
耐性を獲得していることを確認した。
一方、別の治療薬リレンザは効果があった。
コメント:
ほらね。タミフル耐性の場合、リレンザが効くでしょ。
インデイアン嘘つかない(笑)。
音楽と医療
大音量の音楽を聴くと心拍数が速くなり血圧が上昇する一方、
静かな音楽を聴くと心拍数と血圧がともに低下することが、
イタリア、パビアPavia大学のチームによる新しい研究で示され、
米医学誌「Circulation(循環器)」オンライン版に6月22日掲載された。
同大学内科教授のLuciano Bernardi博士はこの知見について、
「リハビリ療法に音楽を利用する方法について理解を高めるものだ」と述べている。
一方、音楽による心血管への作用を評価する別の研究を
独自に実施した米メリーランド大学メディカルセンター(ボルティモア)
予防心臓病学センターのMichael Miller博士によると、
今回の知見はすでに多くの病院で医学的に利用されていることだという。
「われわれは、心血管治療の場では落ち着いた静かな音楽を流している。
潜在意識のレベルで作用し、血圧や心拍数を低下させる効果がある」と同氏はいう。
今回のイタリアの研究とメリーランド大学の研究とでは、重要な点が異なる。
パビア大学の研究グループは、クラシック音楽を用いた。
20代半ばのボランティア24人(半数は訓練を受けた歌手)を対象に、
ベートーベンの第九交響曲、バッハのカンタータ、
プッチーニやベルディのオペラからアリアなどをヘッドホンで聴いてもらい、
心血管系への作用を評価した。心電図および皮膚モニターの数値から、
音楽が盛り上がり音量が上がる場面では刺激作用があり、
音楽が弱くなる場面ではリラックス作用があることが示された。
この作用は、穏やかだが顕著なものであった。
この研究では、被験者に自分に心地よいと感じる音楽と、そうでない音楽を選んでもらったという。
Miller氏の研究については、
「音楽に対する心血管の反応は、情緒的反応によって増幅されると考えている。
われわれの研究の結果は、この知見と矛盾するものではなかった」と同氏は述べている。
ある専門家は、今回のイタリアの研究について「非常に興味深い」と述べ、
患者がランニングマシンやエアロバイクで運動するときにヘッドホンで音楽を聞かせると、
酸素流量や血圧に改善がみられるかどうかという点に関心を示している。
また別の専門家は、音楽療法の効果が研究されているさまざまな患者集団について、
異なる分野にまたがる学際的研究を促進することが次のステップとなりうると指摘している。
(Nikkei Net)
コメント:
この研究発表以前から、私なんて前から選曲に気を使って、
臨床上で実践してます。主に、内視鏡治療の際ですけどね。
循環器内科医の仲間も、上記のように、治療中に静かな音楽を流してます。
別に、それで診療報酬が加算されるわけではありませんがね。
タミフル耐性ウイルスと交雑懸念 新型インフルで東大の河岡教授
デンマークや大阪府で新型インフルエンザウイルスにタミフル耐性を示す
河岡教授は「季節性インフルエンザに感染した子どもの18%で
タミフル耐性ウイルスが出ており、普通のことだ」とした上で、
出現したばかりの耐性ウイルスは増殖する能力が乏しく、
通常は流行しないとの見解を示し、
「通常のタミフルの使い方をしていれば、耐性ウイルスは流行しづらい」と話した。
だが現在、Aソ連型ウイルスのほとんどがタミフル耐性となっており、
これが新型ウイルスと同時に流行した場合に交雑して新型が耐性を獲得する恐れがあるという。(共同)
コメント:
インフル研究の「まともな権威」の河岡先生も、私が先の記事で指摘したことを講演で言われたようですね。
もう、ハイブリッド型(と、私が勝手に言ってます)が出るという前提での対策が必要です。治療上では、タミフル耐性なら、理論上、リレンザで対応可能です。
ただ、この「中継ぎ」が、どこまで持つのか・・・。まあ、新規治療薬については、「肩慣らしくらい」はさせておいたほうがいいので、そうしています・・・。
ワクチンですか?
なにか、またまた、その生産量のことで厚生労働省は右往左往しているようですが、
そんなもん、「ハイブリッド型」には効果は無いでしょうね。
それと、今、冬の南半球で流行っている「新型」と「季節」ですが、ここからできる「ハイブリッド型」の日本への「輸入」も要注意です。
夏休みに、このあたりに旅行される方々、帰国後、身体の調子がおかしかったら、
速やかに、医療機関へ。