発症前にウイルス検出、唾液から 新型インフルで鹿大教授ら
簡易検査キットと遺伝子検査の組み合わせによる確定診断方法に比べ、100分の1から1000分の1のウイルス量で検出可能といい「発症前でも感染が確認でき、早期治療で重症化を防ぐ効果が期待できる」としている。
隅田教授によると、ウイルスがヒトの細胞の表面を覆う糖鎖にくっついて感染することに着目。患者の唾液に含まれるウイルスに、人工的に作った糖鎖をつけた微小な粒子を付着させ濃縮、検出する方法を開発した。
新型インフルエンザの感染は通常、高熱などの症状が出た後、簡易検査キットで診断されるが、一定量以上のウイルスがないと結果が「陰性」となるケースがある。(共同)
コメント;
この「新型」簡易検査キット(陽性)+抗ウイルス剤投与群 VS 「従来の」簡易検査キット(陽性)+抗ウイルス剤投与群 VS 「従来の」簡易検査キット(陰性)ゆえに抗ウイルス剤投与なしで、患者さんの転帰(入院率、死亡率)をまずは評価してみたいものだ。
おそらく前2者では、差がないだろう。
「新型」簡易検査キット(陽性)+抗ウイルス剤投与群 VS 「従来の」簡易検査キット(陰性)ゆえに抗ウイルス剤投与なし群で、どのくらいの差が生じるのかが重要。
小沢問題:やっぱり「被疑者」(容疑者)聴取だったのね
昨日の聴取は、黙秘権の告知があった時点で、やはり「被疑者」としてのものだった。これで、秘書のように、再度、聴取がありえる。
そして、昨日の彼の供述内容と「証拠」が矛盾すれば・・・(カタカナ3文字)・・・にいたる可能性が高い。
まあ、最悪なのは、予想どおり、このヒトのおかげで国会が空転し、予想どおり、景気回復が非常に困難になったということだ。
いや、もう、この1点だけでも、政治家の首領(ドン)としての「けじめ」は、つけなきゃいかんよ・・・。
だから、今の「金の問題の説明責任」よりも、「この国をどうしたいのか?」、超ロング生中継で説明してほしい。「2大政党制」の先にあるものを。
花粉症、新型・季節インフルエンザ・・・
特に春先に悩まされる人が多い、花粉症。
今期の花粉の飛散は、例年より随分穏やかになるという予測(昨年の40%らしい)が各誌で報道されていた。よって、花粉症の症状も例年よりも「マイルド」になるかといえば、それは大いに疑問だ。
特に、20台を中心に「最後の悪あがき」を見せている新型インフル「第1波」だが、
花粉症患者さんが、これにかかった場合、少々、ややこしいことになりそうだ。
まあ、今ある武器の範囲内で治療しますね。
「嘘つきは民主党の始まり」
昔から「嘘つきは泥棒の始まり」とは言われるが、「泥棒」を「民主党」に変えるだけで、こんなに端的に世相を表現できるとはな・・・。
自分でもびっくりだヽ(゚◇゚ )ノ
さて、小沢氏問題は「クライマックス」だが、彼の妻への事情聴取を小沢氏は断ったようだが、先に「奥さん」の方が、逮捕されたりしてな。
そうなっても、おかしくない情況にはある。
日本の「粉飾株価」も、いよいよ露呈し始めたし、海の向こうでは「米国の民主党」も、もはや、レイムダックに近い様相を呈し始めたし・・・。
「Change」って「口だけでは、うまくいかない」のは、洋の東西を問わないようだ。
厚労相、自殺やうつ病対策に意欲 PT初会合で
会合で長妻昭厚労相は、自殺対策を進める内閣府と協力を強める考えを示し「日本は先進国の中でも若年層の自殺が多い。厚労省としても有効な対策を打ち出したい」とあいさつした。
同省障害保健福祉部などの職員のほか、内閣府参与でNPO法人「自殺対策支援センター ライフリンク」の清水康之代表も出席し、3月までに一定の対策をまとめることを確認した。
今後は必要に応じ、民間有識者も参加。行政などによる相談の強化や、地域や職場での態勢整備、対策に当たる人材確保についても検討する。
厚労省によると、2008年の自殺者約3万2千人のうち、動機とされたのは、うつ病が最多で約6400人。うつ病を中心とする「気分障害」の精神疾患の患者数は同年、約104万人で、1999年からの9年間で約60万人増加した。(共同)
コメント:
今日は「薬の話」は、敢えてやめておくわ。抗うつ剤の話題は、最近書いたし。
さて、医学生や看護学生は、精神科の授業で「うつ病の患者さんを、励ますのは禁忌」と習う。いちおう、私も、そう習った。
・・・で、「たまたま」授業に出ていた(当時、不良学生)私が、授業中の発言で、どんなことを言い出したか大体わかるでしょ?特に、前からの読者の方ならば(笑)。
私は、ちなみに、授業をさぼりまくりましたが、ときおり、最新の論文などを自分で読んで、(出た授業では)、たとえば最近のNEJM誌やLancet誌じゃ、こう書いてあったんだけど、先生の「伝統的な教科書説明」と、この点で食い違うと思うが、
実際、臨床じゃ、近いうちに、上記の新知見が基準になるんですか?などと、優れた教官は「褒め」、愚かな教官は「怒りだす」ようなことをして、授業を活気付けて(ものは、言い様)いました・・・これは分野を問わずです。
・・・で、本題。
本当に、「励ます」のは、いかんのなら、どうすればいいわけ?
励ましたら「自殺」したケースが、臨床データ上、多かったからというのが「通説」だろうが、一体、そういうときには、どんな「励まし方」したんだよ。追い込むような言い方はまずいというが、「がんばれよ」とかならいかんのか?
まあ、暖かく身まもるなんて、ことが書いてあるテキストもあるが、余計わからんわ。
論文的には、(励ましの)方法は置いといて、「励まし群」と「非励まし群」の大規模無作為化試験がなされたわけでもないし。
当時、精神科の教授は、まあなあ私も正直なところ、よくわからんと困ってましたね。「わからん」から、人生は面白いと。{いや・・・こういう場合、面白くないです(笑)}。ただ、国家試験じゃ、「その際、励ます」とかいう選択肢があれば、有無を言わず、切っとけよと言ってましたがね(笑)。
以来、「暴君 教官」(小沢氏ほどではない)に成長した私は、もちろん年齢・男女・重症度ごとで違いますが患者さんに対して「観察」と「接し方」のポイントがあると、ようやくボヤーッとながら、わかってきたような・・・。
でも、最近、特に思うこと・・・。
みんな、病んでるね。
新型・季節インフルエンザに対する新規治療薬の副作用調査 処方例すべてで
塩野義製薬は20日、点滴方式のインフルエンザ治療薬「ラピアクタ」を発売した後、すべての処方例で副作用などを調査すると発表した。ラピアクタは1月中にも売り出す。世界初の点滴型インフル薬のため、使用実態や副作用の状況などを詳しく調べる必要があると判断した。
具体的には発売から6カ月または把握する症例数が2万に達するまでの間、投与した患者の年齢や性別、妊娠の有無、副作用の有無などを医療機関を通じて調べる。
コメント:
上記は、私らが「早期の限定的承認」をと言い続けて、最近、異例中の異例で超スピード承認されたインフルの最新治療薬の話。
私は、以前から、次のようなことを再三、指摘している。 たとえば、10月16日の記事では・・・。
「医薬品の市販後調査は原則として、全例調査をすべきなのです。
(略)・・・最初から、(意図的であれ、そうでなくても)省いていたんでは、あとで、さっぱり解析できません。バイアスがかかります。
(略)・・・「1例、1例のケース」を大事に扱うのが基本。これこそが、副作用(特に、予期できない副作用)のシグナルを検出し、薬害を防ぐ、唯一の手法なんです。(略)・・・まあ、調査に金をかけないで最初に変な「節約」をすると、あとで、大変なコストがかかります。」・・・と。
今回の上記報道で少し報われた気がする。
有効性の認められる新薬は、なるべく早く承認する。
その際、付帯条件をつけてでも早期承認する必要があるケースが多々ある。
今回のようなケースが、まさにそれ。
これから、同様のケースについても、こういう方法で承認審査・市販後調査を進めていくことが、最も効率的かつ合理的なのである。
新型ワクチン余ると厚労相 メーカーに解約交渉も検討
長妻昭厚生労働相は19日の記者会見で、新型インフルエンザワクチンは今シーズン中に次の流行が起きるかもしれないことを勘案しても「現時点で余る公算が大きい」との認識を示した。
既に欧州では、感染拡大のペースが鈍ったことなどからメーカーとの売買契約を解約する動きも出ている。長妻厚労相は「各国の対応を見ながら、メーカーとの(余剰分の解約)交渉ができるかも含め検討している」と明かした。
厚労省は都道府県を通じて新型ワクチンの必要量を調査しているが、英国とスイスのメーカーから既に9900万回分のワクチンを購入する契約を結んでおり、国産と合わせると全国民分を上回る量が確保できる見通しになっている。(共同)
コメント:
そろそろ、季節インフルのワクチンこそ、ちゃんと足りているのか否か、国民に正直に説明したほうがいいぞ。
新型の方は、変な「賞味期限切れ」のが「どこからか」入ってこないようにしてね。
余ったインフルワクチンはいずこへ?:欧州でワクチン解約相次ぐ 新型インフル、需要縮小
世界保健機関(WHO)は「各国の個別の判断でWHOが助言する立場にない」(フクダ事務局長特別顧問)と、解約の是非について明確な判断を避けている。ただ、WHO関係者の間には、新型インフルエンザへの警戒感が緩み、「高リスク層」と呼ばれる本来接種を受けるべき人まで接種されないケースが増えるのを懸念する声もある。
15日付のイタリア紙コリエレ・デラ・セラによると、イタリア政府は当初発注したワクチン4800万回分の半分の解約を決定。同様の動きは既にフランスやドイツでも出ている。
余剰ワクチンはワクチン不足の発展途上国などに転売される可能性が高いが、大量の余剰分をどこまで吸収できるかは不透明だ。(共同)
コメント:
腐ったワクチンは、途上国「など」へか・・・。
「など」・・・ねえ(笑)。
ワクチン大好き国家の日本に、こういうワクチンが知らず知らずのうちに入ってきて、健康被害が出るが、知らず知らずのうちに「原因不明で処理」されるケースが想定される。そういうことは無いように「祈るばかり」だ。
悲運のサイドスローの訃報・・・心筋梗塞の典型的パターン
巨人キラー逝く。阪神、巨人のエースとして活躍した現日本ハム1軍投手コーチの小林繁氏が17日午前11時ごろ、福井県福井市内の病院で心筋梗塞(こうそく)のため急死した。57歳だった。「空白の1日」としてプロ野球界を揺るがした江川事件の“犠牲”となる形で、1979年2月にトレードで阪神に移籍。その年に巨人から8連勝するなど22勝を挙げ、2度目の沢村賞を獲得。引退後は近鉄、韓国・SKでコーチを務め、09年から日本ハムで投手コーチを務めていた。
波乱に富んだ野球人生を送ってきた小林氏が、57歳の若さで他界した。関係者によると、同氏は福井市内の自宅で午前6時半に起床したが、その2時間後に「背中が痛い」と訴え、体調が急変。静子夫人のマッサージで症状は一時緩和したものの、その後に倒れた。
同夫人が救急車の出動を要請したが、救急車が到着した時点で既に心肺停止状態。搬送先の病院で心肺蘇生(そせい)術が施されたが、午前11時ごろに死亡が確認された。心筋梗塞による心不全だった。
小林氏は前日に都内で行われた日本ハム本社の商品展示会に梨田監督、ダルビッシュらとともに参加。特に変わった様子はなく、いつものように冗談を飛ばしながら談笑する場面が目撃されており、その日の夜には自宅のある福井に戻っていた。今月10、11日には自らが総監督を務める中学生硬式野球チーム「オールスター福井」を指導。突然の訃報(ふほう)だった。(スポニチ)
★小林 繁(こばやし・しげる)1952年(昭27)11月14日生まれ、鳥取県東伯郡出身。由良育英(現鳥取中央育英)、全大丸を経て71年ドラフト6位で巨人入団。76年から2年連続18勝で77年に沢村賞受賞など頭角を現すも、79年「江川事件」による異例の交換トレードで阪神に移籍。同年巨人戦9試合8連勝を含む22勝で最多勝に輝く。83年まで8年連続2ケタ勝利を挙げ、現役引退した。97~2001年に近鉄投手コーチで01年のリーグ優勝に貢献。07年韓国プロ野球SKの投手インストラクター。09年は日本ハムの2軍投手コーチを務めた。通算成績は374試合139勝95敗17セーブ、防御率3・18。右投右打。
コメント:
野球ファンなら、いろんな意味で記憶に残る選手だった。
1979年・・・私は小学校の高学年だったが、この年の彼の活躍は今でも覚えている。
球速からすれば平均138km前後だったが、まあ、バタバタと三振を取ってたな・・・。
ちなみに、彼の投球ホームをTVのCM(大阪ガスだったと思う)で真似た「明石屋さんま」は、そこから有名人になった。
非常に残念だ。
それにしてもスポニチの上記の記事は、良い。
まさに典型的な心筋梗塞の症状経過を詳述している。
「急に背中が痛くなる」・・・しかも早朝に。
もう、この時点でMI(心筋梗塞)を疑う。
8時くらいのマッサージしている時点で、救急車を呼んで搬送→緊急検査→PCIあるいはCABGの施行・・・それなら助かっていた可能性が非常に高いと思われる。
「ゴールデンタイム」内に間に合うように・・・これが「分かれ目」になるということです。
新型インフル感染者の死亡率;米国>英国>>>・・・>>日本
英国の新型インフル感染者の死亡率は0.026%であり、分析(BMJ誌・・・超一流誌の1角を占める)によれば、やはり、死亡例の多くで抗ウイルス薬の投与開始に遅れがでている。
やはり、日本は、この疾患での死亡率は極端に低い。日米英を見て、すぐに抗ウイルス薬を投与するか否か、あるいはそういうことができる医療環境・風土・制度であるか否かが、決定的な差になって現れている。
この例を通しても、言えること・・・日本の医療の崩壊をなんとしても食い止めねばならない!
となると、税金を上げるしか方法は無いのですが・・・。