ユンハンス 木製ケース 置時計
1890年から1899年までのユンハンス製(ドイツ製)
百年以上前に作られたボンボン時計ですが、今でも正確に時を刻んでくれます、感謝したい気持ちになります。
正時になるとストライクが響きます。例えば三時なら、ボーン、ボーン、ボーンと三回のストライクです。その他に、例えば三時半には、一回のストライクで半時間を知らせてくれます。
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アンティーク クロックにもいろいろありますが、この時計は駆動用とストライク用の二つのネジを適度に巻いてやったり、面倒と言えばめんどうな時計です。でもまたそこがアンティーク クロックの楽しみでもあります。
イギリスで暮らしていると、有名な国会議事堂のビッグベンをはじめとして、昔からの時計が日常の暮らしに溶け込んでいるのを感じます。教会や町の中心には時計台があり、時を告げる鐘の音を耳にします。
田舎のカントリーハウスに泊まると、ウォールクロックのストライクが夜中に響くのをべッドの中で、うとうとと聞くとはなしに耳にすることもあります。また郊外のマナーハウスでアフタヌーンティーをしていると、グランドファーザーズクロックの音が響き、ノスタルジックな気分になります。
そういえば私が子供の頃、祖父の家にも振り子時計があった記憶があります。当時、日本でも振り子時計は割と一般的だったと思います。いつの間にかあの時計達は姿を消してしまいました。
こうした経験もあってか、イギリスで暮らし始めて間もなくアンティークの振り子時計に興味を持ちました。いくつかのアンティーククロック屋さんをまわって、気に入ったアンティーク置き時計を手に入れました。
裏面の扉を開くと振り子がゆれるボンボン時計です。アンティークのクロックというのは楽しく不思議な物です、遠い昔に時を刻んでいたアンティークなのに、今の時も刻むことが出来るのですから。
時計の駆動用とストライク用、二つのねじを巻きます。ねじ巻き用のキーは、この鍵自体がいかにもアンティークなフォルムでいい感じです。
時計の進み具合を計りながら、振り子のボブを上げ下げして微調整したりと、手間がかかりますが、それがまた楽しみでもあります。しかし一度調整してしまえば、百年前の時計でもけっこう正確に時を知らせてくれるものです。
時間毎に時を知らせるストライクは趣深く、アンティーククロックをタイムキーパーにする暮らしもなかなかいいなと思います。
写真五番目は時計の駆動部に刻印された 『星型マークに JUNGHANS』 のメーカーズマークになります。一方で、写真六番目はユンハンスのメーカーズマークについて調べたもの。対比してみると、写真の置時計が作られたのは、1890年から1899年までの10年間のいづれかの年と分かります。アンティーク クロックで、製作年を10年幅のレベルまで絞っていけるのはラッキーなことと思います。
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