NY市場サマリーのサマリー 8/11():米国株続落、ドル横ばい、利回り低下幅縮小

ダウ -184(-0.34%)、ナスダック総合 -159(-0.60%)、米10年債利回り 4.696%VIX 15.28

 

<為替>

ドルが円やユーロなどの主要通貨に対し、ほぼ横這いで推移した。市場では、FRBの金融政策の行方を見極めようと労働省が12日に発表する7月の米CPIに注目が集まっている。

 

円は対ドルで0.01%高の159.28円。日米両政府は7月末、円が対ドルで約40年ぶりの安値に下落したことを受け、円相場を下支えするための協調介入を実施。ただその後も円相場の先行きには不透明感が残り、追加介入の可能性も意識されている。

 

市場関係者は、経済のファンダメンタルズが改善し、日銀が利上げを再開するまで円が軟調な状態から抜け出すのは難しいと指摘。

 

「良好なファンダメンタルズが示されるまで、円相場は下落を続ける」と。

 

「7月の米CPIが市場予想を下回る弱い内容になれば、ドル相場は下落する。日本当局が再び介入に動くと予想するのは早過ぎるかもしれないが、ドルの下落に再介入への警戒感が重なれば、ドルが対円で再び160円台に乗せる可能性は低下する」と。

 

米国では労働省が7日発表した7月の雇用統計で非農業部門雇用者数が予想外に減少したほか、過去2カ月分の雇用者数も大幅下方改定されたことで、FRBによる9月の利上げ観測が後退。金利先物市場では現在、9月15─16日の次回FOMCで利上げが決定される確率は50%と織り込まれており、1週間前の58%から低下した。

 

 

<債券>

国債利回りが低下した。取引序盤には米国とイランの合意の可能性を巡って楽観論が広がっていたものの、イラン当局者のホルムズ海峡を巡る発言を受けて後退し、終盤にかけて低下幅は縮小した。

 

パキスタンのアシフ国防相が、米国とイランが「何らかの取り決め」で合意に近づいていると発言したとの報道を受け、原油先物は下落。利回りは一時、低下幅を拡大した。ただその後、イラン最高安全保障委員会のレザイ事務局長が、米国が行動を改め、イラン側の条件を受け入れない限り、ホルムズ海峡は再開されないとの認識を示したと伝わったことで、利回りは低下幅を縮小し、原油価格も上昇に転じた。

 

市場はまた、今後の金利の道筋に関する手掛かりを得ようと12日発表の米CPIにも注目。

 

「原油価格とCPIの行方が分かれば、米債利回りの動向も分かる。ただ、長期のブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は十分に抑制されており、これはFRBが物価をコントロールできると市場が確信していることを意味する」と。

 

ロイター調査によると、7月の米CPIは前月比0.1%上昇する見込み。6月は0.4%低下していた。前年比では、伸びは3.4%と、前月の3.5%から鈍化すると予想されている。

 

10年債利回りは約1bp低下の4.690%。

 

 

<株式>

米国株式市場は続落。中東情勢を巡り、安定化につながる合意実現に懐疑的な見方が強まった。また、アマゾンやアルファベットが売られ、相場を圧迫した。

 

イランの国防・外交を統括する最高安全保障委員会(SNSC)のレザイ事務局長は11日、米国が行動を改め、戦闘終結に向けたイランの条件を受け入れない限り、ホルムズ海峡の封鎖は解除されないと述べた。

 

北海ブレント原油先物は不安定な値動きの中、約1週間ぶりの高値付近で推移した。S&P500エネルギー株指数は1.1%上昇した。

 

「ここ数カ月そうであるように、全ての当事者にとって有効な合意にたどり着くのは実に難しい。原油はやや上昇しており、この問題を巡る不確実性の高まりを織り込んでいる。市場は明らかにこの紛争を巡って時折変動してきたが、多くの人が想定していたような大きな逆風にはなっていない」と。

 

アマゾンは2.1%安、アルファベットは3.8%安となり、いずれもS&P500とナスダック総合を押し下げた。スペースXは約4%下落した。

 

 

<金先物>

金相場は下落したものの、2カ月超ぶり高値付近で推移した。米CPIの発表が待たれている。

 

スポット金は午後1時50分(米東部時間)時点で0.3%安の4376.31ドル。取引序盤には6月5日以来の高値となる4434.84ドルを付け、100日移動平均(4387.92ドル)を上抜ける場面もあった。米金先物の清算値は0.5%高の4441.10ドル。

 

「インフレが抑制されていることが確認されれば、金相場の支援材料になる」と。

 

CMEフェドウォッチによると、FRBによる9月利上げの確率は50%、12月は79%と見られている。

 

 

<米原油先物>

米国時間の原油先物は引き続き上昇し、約1週間ぶりの高値を付けた。米国とイランの和平合意実現への期待が後退する中、供給混乱が長引くとの懸念が原油高につながっている。

 

北海ブレント先物が1.19ドル(1.4%)高の88.91ドル、米WTI先物が1.07ドル(1.3%)高の83.20ドル。ともに2日連続で7月31日以来の高値を更新した。

 

この日は、イランの国防・外交を統括する最高安全保障委員会(SNSC)のレザイ事務局長が、米国が行動を改め、戦闘終結に向けたイランの条件を受け入れない限り、ホルムズ海峡の封鎖は解除されないと表明。紅海の出口にあたる

バブ・エル・マンデブ海峡ではイエメンの親イラン武装組織フーシ派がエジプト企業所有の小型貨物船を攻撃し乗組員4人が死亡したほか、ホルムズ海峡側のオマーン湾ではパナマ船籍のコンテナ船が米軍の攻撃を受けたとの情報も伝わった。