NY市場サマリーのサマリー 5/1(金):ドル対円で週間下落、利回り低下、S&P・ナスダック最高値
<為替>
ドル/円が週間で2月以来の大幅な下落を記録する基調にある。前日に政府・日銀が為替介入を実施したとみられることが背景。三村淳財務官は1日、外為市場で投機的な動きが続いているとの見方に変わりはないと発言した。三村氏の発言を受け、ドルは対円で約157.1円から一時155.49円まで急落したが、その後は下げ幅を一部縮小した。終盤では0.26%高の157.04円。日本が大型連休に入る中、アナリストの間では、当局が再び円を支えるために介入に踏み切る可能性があるとの見方が出ている。
ユーロは1.172ドルで横ばい。週間ベースでは2週連続の上昇に向かっている。ポンドは0.16%安の1.135ドルとなり、4週連続の上昇が途切れる見通し。
<債券>
米国とイランの戦闘終結に向けた協議の行方を見極める動きが続く中、原油価格の下落と歩調を合わせるように国債利回りが低下した。トランプはこの日、イランが仲介国パキスタンを経由して米国に送付したとする最新の提案について、満足していないと表明。現在も電話で協議が行われているものの、進展は見られていないとした上で、「合意には至っていない。合意に達するかどうかは分からない」と述べた。
イランのアラグチ外相は、米国が姿勢をあらためる場合、イランは外交に応じる用意があるとあらためて表明している。中東情勢を背景にした原油高でインフレが再燃するとの見方から、米国債利回りはこのところ上昇。景気見通しに対する不確実性が一段と高まる中、米経済指標が総じて改善しているにもかかわらず、市場はあまり反応しなくなっている。
FRBは4月28─29日に開いたFOMCで金利据え置きを決定。ただ、FOMC声明でインフレへの懸念が強められたほか、決定は8対4と大きく割れた。反対票を投じた4人のうち、クリーブランド地区連銀のハマック総裁、ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁、ダラス地区連銀のローガン総裁は、金利据え置き自体には賛成したものの、現時点で声明に緩和バイアスを盛り込むことは支持できないとして反対した。
来週の注目は労働省が8日に発表する4月の雇用統計。ロイターが実施したエコノミスト調査では、雇用者数の6万人増が見込まれている。財務省が発表する向こう2四半期の入札見通しも注目されている。
10年債利回りは1.6bp低下の4.374%。2年債利回りは0.1bp低下の3.884%。2年債と10年債の利回り格差は49bpと、約1bp縮小した。
<株式>
堅調な企業決算と原油安を追い風に、S&P500とナスダック総合が最高値を更新して取引を終えた。ナスダックはハイテク株の上昇が主導。両指数は6週連続で上昇し、週間ベースでの連騰は2024年10月以来の長さとなった。ただ、ダウは小幅安で終了した。
今週は企業決算が相次ぎ、S&P500の時価総額の2割超を占める企業が決算を公表。超大型ハイテク企業マグニフィセント7のうち5社が今週決算を発表した。LSEGによると、これまでに決算を発表した314社のうち、83%が利益予想を上回り、78%が売上高予想を上回った。
米国とイランの戦闘停止に向けた協議を巡っては、イランが仲介国パキスタンを経由して米国に送付したとされる最新の提案について、トランプ大統領は満足していないと表明。現在も電話で協議が行われているとしながらも、「前進はあったが、合意に達するかどうかは分からない」と述べた。
この日発表の経済指標では、米供給管理協会(ISM)の4月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が52.7と、前月から横ばい。好不況の分かれ目である50を4カ月連続で上回った。
個別銘柄では、アップルが3.3%高。前日発表した1─3月期決算は、iPhone販売が供給面での制約を受けたものの、ノートパソコンMacBookの需要が堅調だったことで、売上高と1株利益が予想を上回った。
石油大手エクソンモービルは1.0%安。この日発表の第1四半期決算は、調整後利益が市場予想を上回ったものの、中東情勢を受けた輸送の混乱、金融デリバティブに関連した会計処理上の一時的なずれが影響し、未調整ベースの利益は5年ぶりの低水準となった。
石油大手シェブロンは1.4%安。第1四半期決算は調整後1株利益が市場予想を大幅に上回ったものの、純利益は減少し、5年ぶりの低水準にとどまった。
<金先物>
取引序盤の1%超安から切り返して小幅高となった。イランが米国との交渉に向けた新たな提案を送付したことを受け、戦争終結への期待が高まった。
前日比0.4%高の4649.60ドル。米東部時間午後1時50分時点で、現物の金は0.1%高の4627.63ドル。取引時間中には4559.48ドルまで下落する場面もあり、週間では1.7%安となる見込みとなった。
「イランとの戦争終結に向けた交渉に関する明るい材料が、序盤の下落からの回復を後押しした。戦争終結はFRBの利下げ再開につながる可能性があり、ドル安は金相場には追い風となる」と。
<米原油先物>
イランが米国との交渉に向けて新たな提案を送付したことを受けて急落した。
北海ブレント先物が2.23ドル(2.02%)安の108.17ドル。米WTI先物は3.13ドル(2.98%)安の101.94ドル。ただ、ホルムズ海峡の封鎖が続き、米海軍がイラン産原油の輸出を阻止する中、週間ベースでは両指標ともに2.95%高となる見通しとなった。

