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家建九郎です。


 

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初めに

 

誹謗中傷、名誉棄損にならないために

 

ブログを書くにあたって「誹謗中傷」や「名誉棄損」といわれないよう気を付けいていること

 

を先にご覧いただき、本ブログの趣旨をご理解くださいますようお願いいたします。

 

 

さて、昨日は提携ローンの話だけで終わってしまったのでいよいよ多くの方が興味のある住宅ローンの借り方のお話です。

これは色々なコラムやマネー雑誌などでも書かれているかと思いますが、ここでは私の実体験に基づく自分流の考えを紹介させていただこうと思います。

 

住宅ローンは特に商売などをしていない人であれば一生で一番大きな借金かと思います。

私も金融機関で借金をしたのは住宅ローンが初めてです。

 

さすがに年収の何倍もの借金をするわけですから普通に考えたらビビっちゃいますよね。

この何倍もの借金で金銭感覚がおかしくなってしまうのが住宅ローンの怖いところです。

 

住宅ローンって

いくら借りるかというよりどうしても月々いくら返すのかという尺度で考えてしまいがちなんですよね。

 

でもよく考えたら住宅ローンを35年間かかって返す人ってあまりいないはずです。

若いうちに住宅ローンを組んだ人であれば住み替えで住宅ローンを組みなおしたりすることもあるかもしれませんし、私のように中年になってから住宅ローンを組んだ人は35年経過する前に少しずつ繰上返済をしていくか定年退職を迎え、退職金で一括返済したりすることにもなるでしょう。

 

つまり、自分の人生設計をよく考えて返済計画を組んでいくのが大切なわけです。

例えば40歳の人が60歳で定年(又は再雇用による収入の激減)を迎える場合、20年で完済できる計画を組まなければなりません。

もちろん当初の借入期間は35年で構いませんが、自分の中での返済計画はあくまで20年で考えるべきです。

「35年かかって返す場合の月々の返済額」を見て返済可能などと言っていると本質を見失ってしまいます。

余裕があればエクセルなどの表計算ソフトで自分の思う返済計画をシミュレーションしてみればよいと思います。

エクセルをある程度使える方なら簡単な式を入れるだけで結構簡単にシミュレーションできますよ。

 

例えば住宅ローンの返済においては「元利均等返済」と言って、元金の返済と利息の支払いの合計が毎月同額になるように返済計画を組むことがほとんどかと思います。

最初は残高が多いところから始まって、最後は残高がゼロになることから、同じ返済額でもそのうちの元金が占める割合が全く違ってきます。

具体的にはこんな感じです。

 

 

これは金利0.7%で35,000,000円を35年間で返済した場合にイメージです。

 

月々の返済額(縦軸)は毎月93,892円と同額ですが、スタート時点では93,892円の内73,566円が元金の返済ですが、35年後には93,892円に限りなく近い金額が元金返済額になります。

上のグラフで黄色い部分の面積が元金の返済、青い部分の面積が利息の支払いになるイメージです。

 

現在は金利が低いので返済の当初から最後まで利息(青い部分)の面積が少ないのですが、金利が高いときはもっと青い三角形の角度が大きくなり、面積が広がります。

 

こういった計算もグラフも一旦エクセルで計算式を打ち込んでしまえば自分のライフプランを考えていくらでもシミュレーションできてしまいます。

住宅ローン相談会などで計算してもらうのも良いですが、様々なパターンでよくよく考えたい方は自分で計算した方が良いと思います。

 

 

私は賃貸アパート暮らしが長かったので、大体自分の年収と生活レベルであれば年間どの程度の金が貯められるかを把握していました。

これまで払ってきた家賃負担に加えて、今まで貯めてこられた金額であれば年収が大幅に下がらなければ同額を返済に回すことができるでしょう。

 

つまり

これまで払ってきた家賃+これまで貯めることができた金額

が返済可能額になるわけです。

 

逆に今まで貯められた金額以上の返済計画を組むのは非常に危険だと思います。

 

ただし、家を持つと初期費用以外にランニングコストとしてこれまでかかってこなかった

・固定資産税

・修繕費(または修繕積立)

などがかかってきますのでこれらも忘れずにシミュレーションに織り込むことが大切です。
 

私の勝手なイメージではありますが、この辺のことを

大半のハウスメーカーの営業マンは全く考えてくれません。

ハウスメーカーの営業マンの頭にあるのは「この人の年収からするといくらまで借りられるか」という皮算用であり、施主が返済可能かどうかははっきり言って知ったことではありません。

だから打ち合わせをしていると予算がどんどん上がってしまうわけです。

 

住宅ローンというのは転職していないサラリーマンであれば「年収基準」や「返済比率」といった要因から誰でも借入可能額が算出できる仕組みになっているものが大半です。

ハウスメーカーの営業マンたるものこの計算には非常に精通しています。

 

もちろん私もモデルルームを回るにあたってはにはこの返済比率などから自分が住宅ローンを借りられるかどうか考えてから回っていました。

でもどれだけ私が「住宅ローンは多分大丈夫だ」とアピールしてもハウスメーカーの営業マンは年収などをしつこく探ろうとしてきます。

ちゃんと考えている方からすると結構鬱陶しいです。

 

そもそも住宅ローンの返済というものは税引後の手残り金額でする必要があります。

でも返済比率の計算は年収が4百万円でも1千万円でも同じ税引前の金額を分母として計算するわけです。

世帯年収1千万円の場合でも、夫婦どちらか一人で1千万円稼いでいる場合と、夫婦共働きで1千万円ある場合は全く手残り額が違います。

これは所得税の段階税率や社会保険などによるもので夫婦共働きでそれぞれ5百万円ずつの年収の場合が一番手残りが多くなるかと思います。

 

また、家族の扶養状況や健康状態、生活レベルなどによって返済に回せる金額は全く違うと思いますので、単純に返済比率だけを見た返済計画というのは非常にナンセンスだと思います。

 

さて、住宅ローンが借りられることが分かれば次は

どのようにいくらを借りるのが有利か

ということです。

 

まあハウスメーカーの営業マンはどんな条件であろうが施主が住宅ローンの審査に通るということが分かった瞬間猛烈な勢いで案件のクロージングに突っ走ることになると思いますので・・・

 

ここからは先は施主が自分で考えるしかない部分です。

何といっても施主の考え方次第ですからね。

 

皆さんよく悩まれるかもしれませんが、住宅ローンには固定金利変動金利があります。

また、固定金利には固定期間というものがあって、3年程度の短い固定期間のものから、10年固定や全期間固定というものもあります。

 

ここ何年も低金利が続いており、ゼロ金利を通り越してマイナス金利などという異常な状態に突入しています。

しかし、いくらマイナス金利になっても私たちが借入をするローン金利がマイナスになることはありえませんし、銀行もお金を貸す以上は運営経費がゼロというわけにはいかないので現在の水準というのはもう下がる余地がほとんどない状態と言えるかと思います。

 

私が住宅ローンを借りたときは一般的には変動金利を選択する人が多かったようです。

銀行の担当の方もそう言っていました。

しかし私の頭の中はほぼ固定金利一択でした。

本当は全期間固定金利が良かったのですが、全期間固定だと金利が高くなってしまうので、私は10年固定を選択しました。

 

もし変動金利で借りてしまった場合、10年以内に大きく金利が上がってしまうとその時点で繰り上げ返済を考えなければならなくなってきます。

ハウスメーカーの営業マンの中には知ったかぶりをして「金利なんか上がらないですよ」などと言ってくる人もいました(サンヨーホームズの営業マンではないですよ)。

 

確かにそうかもしれません。

政府が無限にお金を市場に供給している限り、金利を低く抑えることは可能でしょう。

でもね、日本は先進国では突出しているレベルの借金大国です。

借金とは国債や地方債などのことです。

そして日本はもうずっと税金などの収入より支出の方が多い慢性赤字状態になっていますので、借金は膨らむ一方です。

しかも震災復興資金に加えコロナ対策ですよ。

もうどのようにしたら国債の返済ができるのか説明ができないレベルです

海外に債権がたくさんあるといっても所詮日本の交渉力で取り返せるとは思えません。

 

そして国債を一番買っているのは誰であろう日本の国民です。

個人が国債を買っている額はそんなに多くないかもしれませんが、国民が預けた預金や払込した生命保険料が回りまわって国債になっているわけですから結局国民が国の借金を支えているわけです。

そして国民の「買う力」が限界を迎えたとき、低金利で国際的には何の魅力もない日本国債は世界から見放され、日本の金利が爆騰する状態(いわゆるハイパーインフレ状態)になる可能性はゼロではないと個人的には考えています。

(何かの投資方針や相場の方向性を示す書き込みではありませんので念のため・・・)

 

まあ難しい話はともかくとして金利が急上昇する可能性がゼロではない以上、たかがコンマ数%の金利差で金利上昇リスクを抱えるのは割に合わないと考えたのです。

 

更にもう一つ言うと、変動金利の住宅ローンには5年ルールや125%ルールというものがあります。

5年ルールとは金利が変わっても5年間は元利返済金額が変わらないという制度で、125%ルールとは返済額が変わるときもこれまでの元利返済額の125%は上回らないというルールです。

変動金利というもののこの制度があるおかげで金利が上がっても直ちに返済が滞ることがないようになっており非常に安心感があるわけですが、これには大きな罠があります。

 

下のグラフをご覧ください

 

 

ちょっと見にくいのですが、

借入額35,000,000円

借入期間35年

に設定し、金利によってどの程度残高が減少するかをグラフ化したものです。

 

仮に変動金利を0.5%とし、固定金利を0.7%とします。

そしてもう一つは変動金利を選択したもののすぐに金利が3%に上昇し、5年間は返済金額がそのまま(0.5%の場合の返済金額と同額)、6年目以降10年目までは当初の返済金額の125%の返済金額になった場合の残高の推移が示されています。

 

(端数の計算方法によって多少のズレがあります)

 

赤のライン(一番下のライン)が変動金利(0.5%)の場合で、

月々の返済金額は90,855円となり、

10年間の返済金額合計は10,902,586円

10年後の残高は25,616,742円

 

緑のライン(真ん中のライン)が固定金利(0.7%)の場合で、

月々の返済金額は93,982円となり、

10年間の返済金額合計は11,277,873円

10年後の残高は25,858,575円

 

そして・・・

黒のライン(一番上のライン)が変動金利(0.5%)を選択したもののすぐに金利が上がってしまい、5年ルールと125%ルールが適用された場合で、

当初5年間の月々の返済金額は90,855円(5年ルールにより同額)

6~10年の月々返済金額は113,569円(125%ルールにより90,855円の125%)

10年間の返済金額合計は12,265,409円

となり一見金利上昇による被害は少ないように見えますが・・・

10年後の残高は33,062,817円

と恐ろしい額になっています。

 

 

10年間返済をして、10年後に一括返済をした場合でも合計の返済額をみると激しい差ですよね。

 

そして私は自分のライフプランの中で10年あれば今持っている資金と合わせて何とか住宅ローンを完済できるのと同じ金額を預金としてプールできると考えていました。

 

ということで私は無理に金利が高くなる通期固定のローンを探しに行くことをせず、

10年固定を選択することになります。

10年後に金利が大幅に上がっていれば繰り上げ返済するかもしれませんし、たいして上がっていなければ引き続き借りておきます。

変動金利と固定金利の金利差は安心料と思えば安いものです。

 

 

ちょっと長にくなってきましたので次回に続きます。

私が色々勉強して得た知識が少しでもどなたかのお役に立てれば幸いです。

 

 

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