アライグマ侵入の波 | IDSアライグマ・ハクビシン・スズメバチ駆除日記

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ハチ・有害獣駆除担当のヴェスパ1号、アライグマ駆除担当の変人プロチョーネ1号、太ったネズミ駆除担当ムスムスクルスムスクルス初代 そして、ハクビシンのツヨシとヨワシの日常の奮闘ブログです♪
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 (久々(こちらの体感時間)にアライグマ成分多めの記事をお届け)

 

 プロチョーネです。このところ気温の上下のためかアライグマの捕獲が減少していたところ、これだけ金曜から雨も降って風もそれなりに涼しかった週末を跨いでも捕まらなかったらさすがにアライグマの生息数自体に影響がある何かがあるのではないかと思ったのですが、月曜に似たような体格、年のオスが3頭捕まって杞憂に終わりました。

 ↑ どれも約77cm、4,5kg程度の何ら変哲もないオスたち。

 

 

 アライグマたちに何かがあると連想したのも、現地の人たちから、どうやら今年は明らかにイノシシの数が被害、徘徊数共に減ってるらしいという話を聞いたためです。原因は、今となっては懐かしいかもしれない豚熱(旧称豚コレラ)らしく、いつもなら被害に遭う畑も被害がなく、あちこちでイノシシの死体も発見されているようです。

 県もこの噂を裏付ける発表を3月にしています。

 

捕獲野生イノシシのCSF(豚熱)検査結果について

https://www.pref.saitama.lg.jp/a0001/news/page/2019/0326-99.html

 

 この時点までに検査対象832頭のうち83頭が陽性だったらしいですから、10%とかなりの割合のイノシシが感染していたようです。その10%が広範囲で糞尿、水場ぬた場などでウィルスを撒き散らしたと考えればかなりの数のイノシシが人から見えない山奥でも感染、死亡したと考えていいでしょう。

 このようなことがアライグマにもあるのでは・・・などと思っていましたが、それならもっといろいろなところで噂を聞くでしょうから違うみたいです。結局アライグマの減少に何ら人間は貢献してないのでこちらとしては嬉しい結果とも言えませんしね。

 

 子供は平均生後2,3ヶ月程度である程度は歩けるようになり、子供を持つメスは子供をつれつつ移動し(よほど涼しく過ごせる場所があればそのままということもありますが、これまで過ごしていた人家の天井裏の大半は暑くて長居できないでしょう)、子供のいないメス、オスたちはあちこち移動してる、つまりだいたいは移動してるのが今の時期の平均的な生態なんですが今月捕獲があったのもほとんどは自治体の外周部ばかりでした。

 

 

↑先月中旬くらいに依頼があったお宅で撮影された、猫の餌を食べるアライグマ。2頭一緒に行動していたらしく体もあまり大きくないのでおそらく1歳程度のきょうだいがそのまま行動を共にしていたのかもしれません。この後すぐに立ち去ったようで1ヶ月罠を仕掛けても捕まりませんでしたが・・・。

 このように、あちこち移動してるために捕まえにくい時期でもあるわけです。

 

 で、本日の捕獲からアライグマの侵入パターンが見えましたので今月の捕獲状況を振り返ってみましょう。

 

 

 

6月8日   オス3頭

 ↑他の2頭は写真撮り忘れましたが、どれもだいたい4.5㎏ 75cmくらいのオスでした。これも平均的ですね。

 

 そして2日後には

6月10日  メス3頭

 今度は約4㎏、70cmくらいのメスが3頭同じような場所で捕まりました。どれも出産済みでしたので子供だけ獲られたか、捕獲された近辺にいる可能性もあります(見つかりませんでしたが)。

 

6月12日 オス

 6㎏80cm程度のオスが山奥で捕まりました。ここからしばらく捕獲が無く・・・

 

6月16日 メス

 今度はいつも捕まる外周部で5㎏70cm程度のメスが。既に出産をしていました。

 

 そして今週の3頭が捕まったんですが、本日火曜も

 70cm4.7㎏のオスが外周部で捕まりました。

 

 以上のことから、まだ未知の生息地(前回https://ameblo.jp/ids-gaichu-h/entry-12600405064.htmlみたいな・・・)があることを除いて、常に罠を設置してる地点を基準として考えれば、現在この自治体には滞在しているアライグマの数はかなり少なく、捕獲されるのはほとんど外部から侵入してる分だけ。そこへ侵入してくる波は、行動範囲が広く活動的なオスから始まり、その後からメスがやってくる形で形成されているのではないか。

 アライグマが通路や餌場を共有する社会性を持つことは以前のセミナー記事で紹介している通りで(https://ameblo.jp/ids-gaichu-h/entry-12568472246.html)、オスからメスの移動順序も以前から社内でも推測されてきたところなので、やはりこの実例からも一定の法則があることが伺えます。

 もちろん周囲の自治体にアライグマが大勢いる限り、未知の安全な生息地や繁殖地がある限り、このような小康状態が破られる可能性も常にあるわけですけれども・・・。

 

追記(6月24日)

 そして今日は外周部でメスが捕まりましたー!オス4頭の後にメスなので単独のことも多いんでしょうが、数頭単位である程度バラけつつ移動している姿が想像できます。この調子で侵入してくるアライグマを止めたいと思います。炎