いつもありがと、いちよーでっすо(ж>▽<)y ☆
本誌発売前にお届け…は間に合わんかった。
さてこのお話は、先日お届けしました「世界で一番」からの、「プライスレス・キス」を経て、「君に100アメ」まで辿りついた本誌続き妄想の最終話です。
これにもネタバレは含まれておりません。どちらかというと内容は、キョーコちゃんが紅葉役を獲ったあと、こんなことあったらいいな(…っつーか、面白いな)妄想です。
コミックス派でネタバレ回避お嬢様は自己判断でお願いします。
ちなみにタイトルからお察し。ヤッシーsideでお届けです♡
お愉しみ頂けたら幸いです。
■ 二人の為だから ■
「 これ!私が出演した映画のチケットなんです。良かったら見に来て下さい! 」
「 ありがとう、京子ちゃん。絶対に行くわ! 」
泥中の蓮はキョーコちゃんが初めて出演した映画。
だから俺も最初は微笑ましくその光景を見守っていた。
だけど……。
「 あ!あの、お久しぶりです!これ、私が出演した映画のチケットなんです。良かったら見に来て下さい! 」
「 え、いいの?ありがとう。絶対に行くね! 」
キョーコちゃんが身銭を切って配布している映画鑑賞チケットが、30枚に至ったあたりから俺の眉間に皺が寄り、そして70枚を超えたあたりで俺は思いきり頭を抱え、100枚に到達した今。
一刻も早くキョーコちゃんを諭さねばならないと思った。
「 キョーコちゃん 」
「 はい、社さん。お待たせしました! 」
「 お待たせしましたじゃないよ。いくら出演者で他の人より鑑賞チケットが安く手に入るからって配り過ぎ!もうそろそろ真剣にやめなさい!! 」
「 ………はい 」
「 色々苦労して来たのを見てたから、嬉しいんだろうってのは分かるけどね 」
結局俺は、オーディションから泥中の蓮の撮影が終わるまでの間、ずっとキョーコちゃんのマネージャーをしていた。
その間にもキョーコちゃんには色々な壁が立ちはだかり、持ち前のド根性と家主である蓮のアドバイスや応援を受けて、キョーコちゃんは一つ一つ、その壁を丁寧に乗り越えて来たのだ。
だから嬉しいのは判る。
わかるけどっ!!!
「 すみません。仰る通り、本当に嬉しくて、つい…… 」
「 判る!わかるんだけど、でもいくら何でも見過ごせない額に達しているはずだ 」
「 あっ、あの。でももう大丈夫です。知り合いにはあらかた配り終えました、から…… 」
そう言って俺が呈した苦言を素直に受け止めたキョーコちゃんが、最後の最後にチケットを渡した相手はどうやら蓮だったらしい。
推測するまでもない。なぜなら蓮が俺にそれを教えてくれたのだ。
蓮は朝っぱらから超嬉しそうにニコニコしていて
俺の顔を見るなりこう言った。
「 社さん、おはようございます! 」
「 おはよ、蓮。なんだ?今日はやけに元気…… 」
「 俺!昨夜、最上さんから泥中の蓮のチケットを貰っちゃったんですよ 」
「 ……へ……へー。そうなんだ 」
「 それで、彼女とそれを観に行く約束をしました 」
おや、それはいつになく頑張ったじゃないか。蓮。
俺が想像するに、それは多分こんな感じだったに違いない。
「 ………え?俺にチケットを?? 」
「 はい。……と言っても本当はどうしようか悩んだんです。敦賀さん、お忙しくて無理だろうなって。でも、お世話になっておりますからやっぱり渡したくて…。それに、行く、行かないは敦賀さんが決めることだなって考えて、お渡しすることに…… 」
「 行く!!俺、絶対に観に行くよ!そうだ。最上さんも俺と一緒に行こう? 」
「 へ?私も…ですか?敦賀さんと一緒に? 」
「 そう。俺と一緒に。クランクアップ後にプレで一度見ちゃっているだろうけど、劇場で鑑賞するのはまた一味も二味も違うよ。何しろ観客が目の前にいるんだから。ね?! 」
「 ……え…え?本当に?私が敦賀さんと一緒に? 」
「 そうだよ。行くね?! 」
「 う……あ、はい… 」
「 よし!!! 」
分かり易いほど明るい笑顔を浮かべた蓮から強い誘いを受けたら、後輩のキョーコちゃんはきっと断ることが出来ない。恐らくそれを見越して蓮は諾させたに違いない。
なんて。
これはあくまでも俺の想像。想像なんだけど!!!
「 そ、良かったな 」
まあ、気持ちは判る。
新人の頃もそうだけど
名が売れてからも、自分が出演した映画のチケットを蓮が知り合いに配ったことは一度も無かった。
それは、誰かを特別扱いしている…と思われることが無いよう。
それを回避するために蓮はしてこなかったのだ。
だから余計、キョーコちゃんのチケットがよっぽど嬉しかったに違いない。
その証拠にコイツ、溢れんばかりに輝く笑顔でいまハンドルを握っているから。
「 社さん! 」
「 ん~? 」
「 時間!スケジュール調整してもらえませんか。俺と最上さんのスケジュール! 」
「 ……… 」
それをするのは別にいいけど
これ、俺が暴露した方がいいのだろうか。
お前だけが特別じゃないってことを。
お前に渡す前に
100枚以上のチケットをキョーコちゃんが配りまくっていたことを……。
「 そうだな。映画を観に行くならそうしなきゃだよな 」
「 そうです。昼間はムリでしょうけど、だからってレイトショーって訳にもいかないでしょう? 」
「 だな。キョーコちゃん、高校生だし 」
「 ………社さん??? 」
「 うん、まあいいか。そうだな、スケジュール、調整してやるよ 」
「 なんです?なにか難しい問題でもあるんですか? 」
「 いや。何でもないんだ 」
いいか。それは黙っておこう。
どうせそのうち知ることになるかも知れないけど。
蓮もこんなに喜んでいる事だし
強引に押されたにせよ、行くって返事をしたのならキョーコちゃんは必ず蓮と行くだろうし。
「 あの……社さん。無理なら俺…… 」
「 いや、平気。大丈夫だ、蓮。何とでもなるから 」
「 本当ですか?すみません 」
「 謝るなよ。大丈夫だから! 」
そうそう。本当に大丈夫。
だから俺は二人の仲が少しでも
自分が願う未来へ流れてゆくことに希望を託し
俺が俺として出来る事を
二人の為にしてやろう。
E N D
そしてどこまでも両片想いでお話を締める一葉。なぜなら本誌からの続き妄想だから(笑)
このお話を思いついたきっかけは、私が大好きな作家さんの作品を原作とした映画に出演した某俳優兼歌手が、「俺、150枚ぐらい配ったわ… 」って言ったのを聞いてポポポンッ!と妄想が拡がりました♡
異性から映画のチケットを貰ったりしちゃったら、自分は特別?!…って、誰もが一度はそう考えちゃうだろうな~って思う私。
⇒ACT.258続き妄想最終話・二人の為だから◇拍手
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