恋する生徒会長番外編・同窓交遊 | 有限実践組-skipbeat-

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 このお話は、魔人sei様のリク罠№160 をお題としてスタートさせた現代パラレル蓮キョの本編に、入れ込むことが出来なかった設定をお届けする為に書き下ろした番外編です。


 キョコsideでお届けいたします。

 お愉しみ頂けたら嬉しいです。


 本編を含む前話はこちら↓

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 おまけ【その真実】



恋する生徒会長・番外編

■ 同窓交遊 ■





 合同学園祭から二週間ほどが経過して、もう何度目になるかも定かでないレベルで敦賀さん家にお邪魔をしていた私は、破廉恥にも敦賀さんと二人で布団にくるまり、ベッドで彼と身を寄せ合っていた。


 敦賀さんの体のあちこちについていた痣が消えていたのを確認して、それだけの時が過ぎたのだ…と、嬉しさを噛みしめながら私が胸をなでおろしたトコロだった。



「 良かった。本当に 」


「 なに。心配してた?別に男なんだから痣の一つや二つ、残ったって俺は気にしないけど? 」


「 私が気にするの!私のせいで……大好きな人の体に大嫌いなアイツの痕が残るってのが許せない!! 」


「 そ。 それだって俺は勲章にするけど。でも、それを目にするたびにそんな顔の君を見るぐらいなら残らなくて良かったかな 」



 私を抱きしめる手に力が入り、敦賀さんが更に近付く。

 まつ毛に触れる体温の愛おしさに負けじと彼を抱きしめた。



「 良かったわよ、本当に 」



 敦賀さんと、本当の恋人として付き合うきっかけとなった合同学園祭当日。

 約束通り敦賀さんはショーちゃん率いるアカトキの生徒たちを全員返り討ちにしてくれた。


 けれど翌日の日曜日。

 ショーちゃんは片手に余るほどの友人を引き連れて再びLMEにやってきたのだ。



 飛び出して行かん勢いの敦賀さんの腕を掴んだ私は全身で彼を引き止めた。



『 待って!待って敦賀さん、もういい!!そんな痣だらけの体なのにやめて下さい!! 』


『 いくら君の言葉だってそんなことが出来る訳ない 』


『 ダメ!!こんなこと、私が言うべき事じゃないのは判っているけど、でも敦賀さんは生徒会長じゃないですか!校内の秩序を守らせるべきあなたが今日も同じ事をしたら…… 』


『 最上さん。悪いけどこれだけは譲れない。俺は君を誰にも渡したくないから 』


『 ……え? 』


『 昨日、あれだけのことをしたのに懲りずにまたやって来たってことは、アイツの中で消化できない何かがあったってことだろう。

 それを無視する訳にはいかない。君と付き合っていいのは俺だけだ。だから変な未練を残されたら困るんだよ。それをアイツに判らせたい。もちろん、君にも思い知ってもらいたい 』


『 ……っ… 』



 ショーちゃん達以外の一般入場希望者はまだ誰も来ていない時間だった。

 だからって校門目指して駆け出そうとした敦賀さんを、私の次に引き止めてくれたのは思いもよらない人達だった。



『 敦賀くん。どこに行こうとしてるの 』


『 光…… 』


『 そうだ。お前の仕事は昨日までで済んだだろ。今日あいつらを制するのは俺達の役目だ 』


『 村雨…… 』



 こういう時、敦賀さんを止めてくれるのは社さんなのかなって私は思っていたから、正直私は驚いた。


 まさか女学園側の校門でウサギの着ぐるみを着用していた石橋光さんと、中庭橋の一本を守ってくれた村雨さんが一歩を踏み出すとは思ってもいなかったのだ。



 この時のことを思い出し、腕の力を緩めた私は敦賀さんへ視線を向けた。



「 敦賀さん 」


「 うん? 」


「 そういえば、校門に立ってくれたウサギとクマ、ウチの生徒たちに好評だったんですよ。可愛いのに動きが鋭くってかっこいいって… 」


「 ああ……そうだろうね。着ぐるみが足枷になるだろうって踏んでいたのに、物ともせずだったって話は後で社さんから聞いて笑ったよ 」


「 足枷? 」


「 ……ん。これは公言しないで欲しいんだけど、光って関西ではちょっと名の知れた男だったんだ。一度頭に血が昇るととにかく喧嘩っ早くなることで有名な奴でね。西の闘犬なんて通り名まで付いていた男で… 」


「 西? 」


「 あ…。関西出身なんだよ、光 」


「 そうなんですか? 」


「 ちなみに村雨も 」


「 え?村雨さんも関西出身? 」


「 いや、正確に言うと村雨は近畿出身。アイツも有名だったんだ。村雨が通ると血の雨が降るって言われていて、近畿の赤雨…って呼ばれていた奴でね 」


「 闘犬と……血の雨…… 」



 想像しえなかった事実を聞き、私はゴクン…と固唾を飲み込んだ。



「 え…と、どうしてそんな二人がLMEに…… 」


「 それね。二人とも地元ではかなりの有名人だったらしいから、いくら成績が良くても地元で進学を受け入れてくれる学校が無かったみたいなんだ 」


「 へ? 」


「 だから思い切って東京に出て来たって聞いた。俺、オープンキャンパスのとき偶然二人に会ったんだ 」


「 二人に? 」


「 そう。詳細は端折っちゃうけど、偶然にも3人とも人に追われていてね。そのときお互いに助け合ったんだ。それが知り合ったきっかけ 」


「 助け合い… 」



 なるほど…と思った。


 合同学園祭当日、15時を知らせる鐘の音が響いたあと、アカトキの生徒を全員追い出してから、気を失った敦賀さんを校医の指示で村雨さんが女学園へ運ぼうとしたとき、急遽駆けつけて来たウサギの着ぐるみさんと顔を見合わせて二人はプッと吹き出したのだ。



 それを見て、仲が良いのかなって印象があったから

 村雨さんが生徒会役員ではないと知って私はちょっと不思議に思っていたのだ。




 敦賀さんは天井を見上げて懐かしそうに目を細めた。



「 その日、校内見学はろくに出来なかったんだけど、入学しちゃえば嫌でも毎日見るしなって話になって、そのあとちょっとしたお上りさん気分で、三人で東京観光をしたんだ。

 あの二人、今でこそああいう外見だけど、当時はひと目でヤンチャって判る見掛けだったから誰も近づいて来なくてね。あのときは本当に久しぶりに俺も凄く楽しめて…… 」



 それを聞いて私は心の緊張を解いた。



 ――――――― ああ、なんだ、そうだったんだ。




 誰も近づいてこようとしなかったのに、敦賀さんだけは違ったから。

 だからその二人も敦賀さんに心を開いたのかも知れない。



「 ……ふふっ 」


「 なに? 」


「 そんなことがあったなんて。また一つ敦賀さんの事を知ることが出来て嬉しいなって思って 」




 すっかり痣が消えた逞しい身体を抱きしめる。

 すると今度は敦賀さんが私に負けじと私をギュッと抱きしめた。



 まつ毛に触れる体温が愛おしくて

 私の肩に唇を寄せる敦賀さんのそれに照れながら、私は彼の額にキスを贈った。



「 少しずつ、ね。お互いに…… 」


「 うん 」



 そうね。焦らず、少しずつお互いを知っていきましょう。



 敦賀さんと二人で運動した後だった…っていうのも手伝って、いつもの様に身を寄せ合っていた私たちは、もう何度目になるかもわからないまま二人で一緒に眠りに落ちた。





  END


光くんと村雨とはそんな出会い。顔見知りが居ないはずの二人が追いかけられていたのは、メンチを切ったorガンつけて来た相手でしょう。

そしてショーちゃんは、二人の自己紹介を聞いてその場でとんずらしました(笑)




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※恋する生徒会長おまけ話2・「最初のギフト」 に続きます



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