2025年4月20日
午前9時過ぎ。曇り空の街をしばらく歩いてから、市内のカフェに立ち寄った。暖かいミルクティーをの飲みながら、最新のブログを書く。
日曜日の今日は、午後から公務が1つ。13時に自宅を出て、高崎Gメッセで開催される「大相撲高崎場所」のオープニングセレモニーに出席。知事として、挨拶する!!
その後も日程が入っているが、何とか1時間くらい(?)は滞在出来たらと思っている!!
さて、昨晩、親しい友人から、電話でこう聞かれた。
「なぜ、一太さんは、そこまで政治改革の問題にこだわっているんですか?!」と。
理由はシンプル。若手議員の頃からずっと取り組んで来た自民党総裁選改革と政治資金の透明化の問題が、ちっとも進展していないからだ!!
細かく言うと、政権交代後の「悪夢の3年間」を除き、実質的に日本のリーダー(総理大臣)を決める自民党総裁選のほうは、かなり改革が進んだ気がする。
岸田総理勇退後の総裁選で、過去最多となる7人の候補者が立候補した状況、特に40代の2人の候補者が出現した展開を見ながら、「既存の派閥が主導する総裁選の構図が壊れつつある」ことを感じた!!
対して、政治資金改革のほうは、その後も停滞したままだ。派閥の裏金問題を初めとする「政治とカネの問題」は、性懲りも無く起こり続けている!!
この流れを作った責任の一端は、24年間、自民党の国会議員をやり、当事者なのに「古い政治文化」を変えられなかった自分自身にもあると考えている!!
少し前に、石破総理が総理官邸に招いた新人議員に対して、会食後に「10万円の商品券」を配った話が、マスコミで大きく報道された。
石破総理のこの行動が、裏金等の問題で政治不信を募らせている国民の感情を逆撫でしたことは間違いない!!不適切かつ不注意な行動だったことは、会見等でも、厳しく指摘した!!
が、同時に、野党や主要マスコミが、「10万円の商品券など、庶民(国民)の感覚からは、かけ離れている!」と騒ぐ姿にも、違和感を覚えざる得なかった!!
「それならまず、長年の国対政治の中で、野党議員にも配られている国会対策費から何とかすべきではないか!(怒)」と思わずにはいられなかった!!
加えて、ひと昔前までは、(今だって多少はあるかもしれないが)大臣同行の出張でいい思いをしたり、与党から(様々な形で)現金を受け取っているジャーナリストも多かったはずだ!!
国民の皆さんは、与党の幹事長や国会対策委員長が、国会対策費という名目で、どれほど多くの野党議員を料亭等で接待し、節目節目でお金(現金)を配っているか、本当にご存知だろうか?!(怒x2)
この件については、(自分が知り得る限りの情報を整理した上で)どこかで一度、詳しく書かせてもらうつもりだ!!
が、気をつけて発信しないと、思った以上の波紋を呼び起こすことになるかもしれない!!「直滑降ブログ」史上、最高の視聴者数を稼ぐブログになる可能性もある!!(笑)
自分が言いたいのは、「世間の常識とかけ離れた」旧来の政治文化に染まっているのは、自民党だけではないということだ!!
事実、野党やマスコミだって、彼らが「庶民感覚では考えられない!」などと得意顔で攻撃する「古い政治文化」の恩恵を受けていたのだ!!国民(県民)の皆さんには、ぜひ、そのことも知っておいて欲しい!!
知事会見でも言及したが、山本一太は、自民党の裏金問題に巻き込まれなかった!!が、けっして、他人事とは思っていない!!状況によっては、自分だって(派閥が推奨する)「キックバック」を受けていた可能性があるからだ!!
かつては自分自身も当事者(派閥に所属する自民党国会議員)だったのに、何の疑問もなく「ルール違反の仕組み」を受け入れ、そのことに関して何の異論も言えなかったことを、1人の政治家として、本当に恥ずかしく感じている!!
ようやく廃止の方向に傾きつつある「文書通信交通滞在費」(いわゆる文通費)の透明化の問題だって、そうだ!!個人的には、ずっと「透明化すべきだ!」と思っていたのに、それを最後まで言葉にすることが出来ず、悔しい(情けない)思いをした!!
振り返ると、今から20年以上前に、与野党の若手議員4名で(今は廃刊となった)雑誌「論座」に政治とカネに関する論文を発表した。この論文の中で、それぞれの政治資金の中身も詳しく公開した!!
その際、先輩の党幹部から厳しく叱責されたことを、今でもよく憶えている。
親しかった某先輩議員に呼び出され、「あんなことを公表したら、大勢の仲間に迷惑がかかる。最も良くなかったのは、この件で週末の『サンデープロジェクト』に出演したことだ!」と怒鳴られた!!
が、叱責の言葉の後、こうも言われた記憶がある。「まあ、こんなこと言っても、君は言うことを聞かないと思うけどな!!(苦笑)」と。
昨晩、改めて、与野党4人の若手・中堅議員が共著で論座に投稿した「論文」を読み返して見た。久々に読んでみて、驚いたのは、政治改革をめぐる状況が、1ミリも変わっていないことだ!!(ガクッ)
政治資金をめぐるスキャンダルが発生する度に、繰り返し政治資金規制法が改正されて来た。にもかかわらず、同様の事件が繰り返されている!!(ため息)
そうした流れを横目で見ながら、「ずっとおかしい!」と感じていたのは、地方議員や首長が、国会議員と同じ公開義務を課されていないことだ!!読者の皆さん、これって、スゴく変だと思いませんか?!
政治家になって28年間、常にグレーゾーンが存在する政治の世界で、日々、悩みながら、「政治活動の適正な物差し」を模索して来た!!
今回、独自に国会議員の政治報告書データベースを開発し、公表している東大博士課程の研究者、西田尚史氏の勇気ある挑戦に感服した!!圧力に負けないよう応援したいと明言しているのは、単なるその場の感情ではない!!そこには、1人の政治家としての「長年に渡って積もり積もった思い」があるのだ!!
政治家 山本一太には、上述した「後悔の歴史」がある!!そんな経緯の中で、思いがけず(知事という立場から)この問題に関する自らの長年の思いを、改めて「内外に発信出来る」チャンスが巡って来た!!
知事である山本一太の野望は、群馬モデルで地方から中央を変えていくこと。その意味で言うと、率先して自らの政治資金報告書をデータベースに載せるのも、ある種の「群馬モデル」かもしれない!!度胸さえ決めれば、地方から「政治改革」(=政治資金透明化)への小さな流れを作れる気がしている!!
ここまで説明すれば、西田氏が登場したRehacQを見て感動し、2本も「渾身のブログ」を投稿した私の気持ち、分かっていただけるでしょう?!
追伸:
1.西田氏が開発した政治資金データベースが無料で公開されてから、約1週間が経過した。口には出さなくても、あらゆるメディアが、このデータベース(無料の公開情報)をチェックしているはずだ!!
が、これまでのところ、何の問題も発覚していない!!開示されたデータに関する報道も見当たらない!!実は、「ほとんどの国会議員が、真面目に政治資金を管理している」という証拠に他ならない!!そうでしょう?!
会見でも言及したが、そもそも国会議員時代に、自分が親しかった議員、周りにいた議員の中で、「政治資金をいい加減に管理している」ひとなど、1人もいなかった!!どの政党に所属していようと、大多数の国会議員は、真面目に政治活動を行なっているのだ!!
変に隠そうとするから、逆に国民から疑われる。これまで、何度もそのことを指摘して来た!!
もし何かの記載ミスが判明したら、そうなった理由を説明するか、事実を認めて国民に謝罪し、改善すればいいだけのことだ!!皆さん、そうは思いませんか?!
え?仮に政治資金の運用を公開したら(より正確に言うと、開示されている情報が誰でも分かるように整備されたとしたら)、次の選挙で危なくなるとか、政治生命の危機に直結するような人たちがいたらどうするのかって?!
中央だろうと地方だろうと、万一、有権者に知られたら困るような形で政治資金を支出している議員がいるとすれば、そうした人たちは、政治家を続ける資格がない!!一刻も早く退出してもらったほうが、国民(県民)のためになる!!少なくとも、自分はそう考えている!!
2.誤解のないように言っておくが、政治資金をどう使うのかは、個々の政治家の判断にかかっている!!例えば、高級な料亭やセクシーな店舗で使ったとしても、説明出来るなら別に構わないと思う。が、重要なのは、そうした活動をしている事実をちゃんと有権者に知らしめた上で、判断してもらうということなのだ!!