私はこの記事に書いたように、60歳の年度末で早期退職しています。
一昨日は、元本保証の年利1.83%の投資 85歳まで生きれば倍に という記事を書きました。
一昨日の記事の追記としては、60歳以降も厚生年金・共済年金加入者は、国民年金に入れないこと。
ただし、経過的加算処理がされて、支給額が、国民年金を支払ったのと同じ加算になること。
年金が増えると、所得税、住民税、国民健康保険税が増え、その他の収入も合わせて、
現役世代並みの収入(383万円以上または夫婦で520万円以上)になると、
後期高齢者医療制度の医療費負担が3割になってしまう。事も考えなければなりません。
(普通は、2割負担、低所得者は1割負担です。)
ただし、これらのことは収入が多い事に対する負担ですので、
今日の記事についても、これらの点は省いて記事にしています。
だって、年金制度は分かりにくいので、単純にして、基本的考え方を理解できた方が良いですよね。
さて、皆さんは、何歳まで生きる予定ですか?
この難題、私が、早期退職するときに一番悩んだ問題で、今でも悩んでいます。
平均寿命の82歳で死ぬって分かっていれば、お金を気持ち良く使えますよ。(笑)
82歳で介護が必要になり、90歳で認知症になり。
それでも生き続けたらどうしようって考えてしまいます。
この悩みが、今月のJALウエルネス&トラベルに入っている無料のオーディオブック
「教養としての社会保障 香取照幸 著」で少し晴れました。
画像は、flierというこちらのサイトからお借りしました。
このサイトは、いろいろな本の要約を確認できるのですね。
この本の要約をお知りになりたい方は、上記リンクをご覧下さい。
この本、最初の部分は基礎的な話で、知っている内容ばかりだったのですが、
中後半から、日本の社会保障制度の問題や、北欧の社会保障制度の素晴らしい点など、
日本がすぐにでも実行して欲しい内容が明確に分かりました。
「少子化対策」ってネーミング(考え方)自体がダメだったとはトホホです。
その中で、一番印象的だったのは、簡単に言うと
年金とは、長生きリスクに備えるためのものである。ということ。
私は、これまで、年金を損せず受け取ることばかりを考えていました。
ずばり言えることは、「生活に困らないなら年金を受け取るな」ということ。
年金の繰り下げ受給すると、受給額が1年で8%超増えます。
自分のお金を8%の運用利回りで安全に投資できますか?
年金だと、それができるのです。ただし、元本は受け取れませんけど。(笑)
5年繰り下げで、受給額が40%超増えることになります。
具体的な数字にした方が分かりやすいですよね。
年金支給額が厚生年金と国民年金の合計で100万円とします。
(1年遅らせれば年間108万円、5年遅らせれば、受給額が140万円)
エクセルで、受給金額表を作ってみました。
※年金の変動を考慮し保守的に1年8%、5年40%で計算)
(万円)
この表で分かる事は、
1年繰り下げると78歳から、5年繰り下げると82歳からお得になります。
(繰り下げ受給は、75歳まで遅らせられますが省略)
しかも、この金額を一生、頂けます。(物価調整もあり)
つまり、年金の受給開始を5年遅らせることができれば、
一生、毎年、1.4倍の年金を受け取れることになるのです。
82歳くらいから、介護や、認知症のリスクが増えていく気がしませんか?
もちろん、早死にすれば損しますけど、老後資金のリスクは無いですよね。
損した部分は、国に寄付したのと同じなので、人生最後の社会貢献と言えるかも。
という訳で、65歳を超えても働く意欲のある方や、資金的ゆとりのある方は、
繰り下げ受給を検討して良い気がします。
私も検討します。だって、元本保証で8%の運用利回りって無理ですもん。
年金が破綻するって思っている方もいるかもしれませんが、
年金が破綻するときは、国が破綻するときなので、預貯金も消えてなくなると思います。
繰り返しになりますが、
年金が増えると、所得税、住民税、国民健康保険税が増え、
その他の収入も合わせて、現役世代並みの収入(383万円以上または夫婦で520万円以上)になると、
後期高齢者医療制度の医療費負担が3割になってしまう。事は、考慮しておりません。
(普通は、2割負担です。)
分からない事は、年金番号を準備して年金ダイヤルに問い合わせて下さい。
[0570-05-1165(ナビダイヤル) または03-6700-1165(一般電話)]
また、この記事の問題がありましたら指摘頂けると嬉しいです。
追記や、注意点をこの ↓ 記事に書きましたので、必ずお読み下さい。
82歳を過ぎて健康だったら、1.4倍の年金で、旅行を楽しめそうです。
増えた部分で、ギリギリJALのJGPになれるかも。(笑)
年金は、人生を守る最後の砦なので、損得で考えない視点が重要かも。