私は中学から大学まで、生物化学を教えていた教師でした。
中学・高校って、やり甲斐のあるブラック企業なのをご存じでしょうか。
教師って、残業手当がありません。つまり残業すれば残業するほど労働単価が下がります。(笑)
でも、手を抜けば、良い授業、良い教育はできませんので、
教師という職業にやり甲斐を感じれば感じるほど、生活の全てを仕事に費やすことになります。
(宿泊した燕山荘は日本一の山小屋です。)
朝は、生徒が来る前に仕事を進めるために朝7時には職員室にいました。
1日平均3.5時間の授業中は、立ちっぱなし、喋りっぱなしです。
空き時間は、校務分担の仕事や、実験準備、授業準備、小テストの採点など、やることが満載。
昼休みは、生徒が質問に来ますので、昼食を5分で済ますことや食べられないことも。
放課後は、部活動の指導を行い生徒が帰った18時くらいから残りの仕事を済まし、19時位に学校を出るというのが標準的な1日です。
家に帰ってからも授業研究などを行っており、これは、労働時間って言わないのですかね。(笑)
(北アルプスの女王「燕岳」)
休日も練習や、練習試合、公式の大会引率など、年間の休日が10日もない生活が続きます。
事故が許されない仕事ですので、練習や大会引率など、責任が重いです。
私は、校務分担が大きかったので、体育系の顧問は30代の前半で卒業し、文化系の顧問になりましたので、休日は少し取れましたが、
文化部は、顧問の指導レベルで生徒がレベルアップしますので、頑張りたくなってしまうのですよね。(笑)
お陰様でNHKのコンテストで全国優勝をすることができました。(笑)
文部大臣賞、NHK会長賞は、生徒が受賞するのですが、教師にとっての勲章でもあります。
私の教師人生の良い思い出です。
(燕山荘は食事も美味しいです。)
全国優勝しちゃうと、全国大会の手伝いもしなければならない状況になりまして、
NHKとのやりとりも頻繁となり、NHKの入館証も持つことになりました。
NHKの食堂で、並んでいたら後ろにサムライ姿の俳優さんが並んでいるなんてことも良い思いです。
ただし、更に仕事が大変になったのは言うまでもありません。やり甲斐のあるブラック企業ですから。(笑)
(食後は燕岳登頂へ。)
今でも卒業生から連絡が入るのは嬉しい限りです。
私が死んでも多くの卒業生の心に残るって素敵な職業だったなあ。って思っております。
こんな生活を支えてくれたのは、私の仕事の大変さを理解してくれていた妻の存在。
同じ学校の先生だったのは内緒です。 学校のマドンナ(byいちろう)だったのは、更に内緒です。
(イルカ岩と槍ヶ岳。)
このような生活でしたので、妻の理解があっても体力が必要です。
長くは続かないって思っていました。
と言うより、老化による手抜きの授業や仕事をするのは自分のプライドが許さないと思い、
60歳の年度末で、セミリタイアすると決めて準備をしてきたのです。
予想通りというか仕事のしすぎにより、今から14年前に身体が動かなくなり、(実際に動かなくなりました)半年以上休職することになってしまいました。
(いちkanaさんと槍ヶ岳。)
それ以降は、産業医より仕事のセーブを指示されまして、セーブした時間でブログを始めた次第です。
どんな病気だったかは、ブログの初期に書いております。と言うか、最初は病気ブログだったのです。(笑)
仕事をセーブしながらも自分のやるべき事(やれること)を考え、系列の大学とのプロジェクトを立ち上げました。
それから10年で、とある大学ランキングで3位に躍進させることができ、大満足の社会人人生を
昨年3月末で終了することができました。
(天空のテーブル席でのんびり。)
さて、セミリタイアをするためには、経済的バックボーンが必要です。
高校2年で父を亡くし、困窮したので、お金の大切さは実感として持っており、
お金は貯めてから使えの精神で、節約生活をしておりました。
それなりの給料も頂いておりましたので、貯金から始め、投資までしてきました。
(燕岳に乾杯。)
特に不動産投資は、ライフワークになっておりました。
私は教師として、お金のために働くのではなく、自分のやり甲斐のために働いておりましたので、
アパートを持っても、自分が儲かることより、自分が所有する部屋に住む方が快適に過ごせることや
管理して頂いた不動産会社の利益が出るように考えておりましたので、
不動産会社からは、変なオーナーだと思われていたようです。
(槍ヶ岳に乾杯。)
その結果、空室が出ると優先して入居者を付けて頂けるようになりましたし、
メンテにお金をかけた不動産は、売却する時も購入時より高い金額で買い取ってもらえました。
私が、スルガ銀行から4.5%の金利でアパートを購入しようとした時の
いちkanaさんの驚きは、今でも覚えております。 引きつっていましたもん。(笑)
(北アルプスでの日の入り。(19:00))
いちkanaさんが、信じてくれたから購入できた事ですし、
まあ、現役時代は、そんな無茶もできたのですよね。
全ての不動産を、購入金額以上に売却することができました。
(夕日に燃える北アルプスの女王「燕岳」。)
今でも何室かの不動産を所有しておりますので、贅沢はできませんが、
年金が出るまでの4年はどうにか生活ができそうです。
我が家は、セレブではありませんので、お金の使い道は吟味する必要があります。
(燕山荘と星空と街の明かり)
セミリタイア生活を楽しむためにも、お得なことを追求しつつ、
身体が動く間に、出来ることを出来る時に行動していきたいと思っております。
(北アルプスでの日の出。(4:30))
登った人しか見ることが出来ない北アルプスの女王「燕岳」と王様「槍ヶ岳」は、
いちkanaさんに見せたかったのですが、天気の良さと、休日が合う訳ではありませんし、
特に夏休みの北アルプスは激込みですので、寛げません。
また、天気の良い土日は混雑しますので、平日に行く必要があります。
夕日や朝日に燃える北アルプスを見るためには、天気図を確認し、
数日前に決定し、行く必要がありますので、現役時代に行くのは無理です。
(朝日に燃える燕岳。)
そして、無事に北アルプスの夫婦初登頂が出来たのです。
山頂では、Wifiもありませんし、ソフトバンクは圏外でしたので、
訪問&コメントが滞っておりました。
人生の大きな夢を叶える事ができ、虚脱状態の今朝です。(笑)
(朝日に燃える槍ヶ岳。)
きちんと準備していけば、セミリタイアはできると思います。
ただし、無駄な出費(浪費)は、しないこと、きちんと研究して投資すること。
配偶者の信頼と理解を得ること。
そして、配偶者を愛することが大切だと思っております。
私は教育者ですので、一般の経済活動をしている人とは考え方が違うかもしれません。
何か、参考になる部分があれば嬉しいです。
いちろうのもう一言
教育者って、この水は美味しくて、飲めば健康になるよって教えることはできても
その水を無理矢理飲ませることはできません。
いかに飲みたくなるか、仕掛けを作るのが醍醐味で、「美味しい」って言ってもらえれば、
それまでの苦労は、その一言で救われてしまう職業なのですよね。
北アルプスの美しい景色、特に燕岳と槍ヶ岳を、いちkanaさんに見せたかったのが、結婚32年間の夢でした。
でも、その為には、標高差1,400mを5時間かけて登らなければなりません。
いちkanaさんからは、そんなに歩けないと一蹴されておりました。(笑)
早期退職をしても、この夢が叶えられないのは、悲しすぎます。
ユーチューブで燕山荘の素晴らしさや食事の美味しさ、登山の映像を見てもらい、
やっと、行くことができました。
昨日の朝、北アルプスの頂上(燕山荘)に居たって、「現実感のない夢のような時間だった」と言ってもらえました。
全ては、この日のためのセミリタイアだったと言っても過言ではない気持ちです。
(北アルプスの稜線にある燕山荘)
残雪の花崗岩の白さ、奇岩が美しかったです。
YAMAPの登山記録
YAMAPの記事はこちらです。
3Dの記録は動画でご覧下さい。 可愛い動画なので、好きです。(笑)
北アルプスにある日本一人気の山小屋「燕山荘」滞在記 ↓ ↓ に続きます。