H30年度技術士二次試験(選択科目)の予想問題を作成しました。
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以下は、Q4(給水装置)の解答例です。
【問題】
給水装置工事における誤接合について、水道水に及ぼす影響と水道事業体が取り組むべき予防策について述べよ。
【解答例】
1 給水装置工事における誤接合の内容
給水装置工事は配水管から給水管を分岐して水道水を供給するための工事だが、①指定給水装置事業者等が工業用水等の配管から誤って分岐するケース(以降、誤接続と言う)と、②住民や工場が井戸水、再生水等の配管と給水管を接続するケース(以降、クロスコネクションと言う)がある。
2 誤接合による影響
誤接続により供給された工業用水、クロスコネクションにより供給された井戸水(専用水道を除く)、再生水等は、水質基準を満たしていないため、健康被害が発生する可能性がある。さらに、クロスコネクションについては、井戸水や再生水が給水管を逆流して配水管に混入した場合、広範囲に渡って水道水以外の水が供給されることなり、甚大な影響を及ぼすことになる。
3 水道事業体が取り組むべき予防策
誤接続対策として、指定給水装置工事事業者に対して以下のことを指導する。
①給水装置工事の実施前、水道局に申込みを行い、承認を得ること。
②給水管を分岐する際は、それが配水管であることを必ず確認すること。
クロスコネクション対策として、井戸水や再生水の使用者等に対して以下のことを広報する。
①給水工事は指定給水装置工事事業者が実施する必要があること。
②給水装置以外のものを給水装置に接続してはいけないこと。
ただし、広報での周知には限界があることから、水道事業者は、給水管に逆止弁を設置することを義務付けることが有効である。
【給水装置で上記以外で勉強するべき事柄】
H30年度は、給水装置について出題される可能性が高いです。このため、以下の事柄についても勉強しておいてください。
・貯水槽方式、直結給水方式、直結加圧給水方式の比較(水質改善、貯水槽清掃、省エネルギー)
・直結給水エリア拡大のために取り組むべき配水管整備(管路更新、ブロック化)
・水道メーターの種類と特徴
【補足】
給水装置関連については、水道法第3条の9号、11号に定義があります。
9 この法律において「給水装置」とは、需要者に水を供給するために水道事業者の施設した配水管から分岐して設けられた給水管及びこれに直結する給水用具をいう。
11 この法律において「給水装置工事」とは、給水装置の設置又は変更の工事をいう。
【補足】
給水装置は基本的に需要者の所有物です。このことを理解した上で、水道事業体が取り組むべき対策について文章を作成してください。
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