【6月】夏休みまでの日数を数える | 場面かんもく相談室「いちりづか」

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「あと19回学校に行くと夏休み」

2学期までのおやすみの日は、夏休みを含めて48日。

 

 いつまでも続くように感じる6月 

よく、子どもは大人と時間の感じ方が違うと言われます。

大人よりも時間の流れが主観的に遅く感じられるそうです。

(科学的にどのくらい正確か分からないですが)


5月の連休明けから祝日がない訳ですから、6月が長く感じられる子は多いでしょう。

前回の「6月にすること」の記事で、「6月がしんどい理由」について述べました。

この6月を何とか乗り切るのが大事です。

 

そんなときにお勧めなのが「夏休みまでの日数を数える」ことです。

 

 「いい見通し」をもつことの大切さ 

「見通し」をもつことは、やる気につながります。

今ちょっと大変でも、先に何かいいことやの楽しいことがあるから頑張れるのです。

 

でも、子どもは大人よりも「見通し」をもつのが苦手です。

先を考える力は、当然大人よりも子どもの方が劣ります。

 

また子どもは、「予定をコントロールする」ことができません。

大人だったら自分で自分にごほうびを設けることができます。

ですが子どもは大人の決めたスケジュールでしか生活できません

自分では「いい見通し」を作ることができないのです。

 

ですので、子どもの生活の中に「いい見通し」を作り出すことはとても大事なのです。

 

 「見通し」があるから、手が抜ける 

大人は、疲れたら休んだり手を抜いたりすることができます。

何ごとにも常に全力で臨んでいる人はいません。

このように緩急がつけられるのも、「見通し」がもてているからです。


ですが子どもは、上手に「見通し」をもつことができません。

「見通し」がもてなければ、「どこで手を抜いたらよいか」も判断できません

 

それに子どもは、そもそも「手を抜く」ことが自体があまり許されていません。

「今週はちょっと疲れてるから、水曜日は休もう」とはなかなかいきません。

(本当はそうやって、ちょっと休めるといいのですが)

 

早朝から夕方まで学校で疲れるのに、家に帰っても宿題があります。

なのに疲れていて宿題を適当にやったら、叱られてしまうこともあります。

「今日は体育と委員会で疲れたから宿題なし」と自分で選択できれば本当にいいと思います。

 

 「見通し」は不安の軽減にも役立つ 

「見通し」を持つことは、不安の軽減にもつながります。

 

場面緘黙症は医学的には「不安症」のグループに分類されています。

緘黙症状の背景に「強い不安」があるケースはあることは多いです。

 

「不安」というのは漠然としたものです。

「何が不安なのか」が分からないのが不安というものです。

(対象が明確な場合は「恐怖」と呼ばれます)

 

この「不安」に対して有効なのは、「いい見通し」を持つこと

分からないから不安なのですから、分かるようにすることが大事です。

ですのでカレンダーを眺め、先の見通しをもつことは不安の軽減にも効果的なのです。

 

 「いい見通し」をもつために 

長い6月。

「いい見通し」をもつために、夏休みまでの登校する日数を数えてみましょう。

プールに入るのは何回か。

日直が何回まわってくるか。

音楽の授業はあと何回か。

苦手なことでも、具体的な回数が分かれば見通しが持てます

 

夏休みが終わるまでの「学校に行く日」と「お休みの日」を数えてみてもいいでしょう。

学校に行くのは19日、お休みの日は夏休み含めて48日。

 

そして夏休みの楽しい計画を考えましょう。

大人も子どもも、いいことやの楽しいことがあるから頑張れるのです。