ミケ様
お元気ですか?
にゃんこ先生です。
前回占例の続きです。
よければ記事をふりかえってみてください。
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易だけではありませんが東洋占術一般で、目的のことが起こる期限、なんらかのインパクトが予測できる時を「応期」といいます。
前回の占例では、いつ買うか?というのが占的になっていますので、その「いつ?」がそのまま「応期」です。
占的とは、何を占うか、その「何」にあたる物事です。占うターゲットです。
実は、にゃんこ先生は周易ではこの応期を観るのが、ちょっとむずかしいのではないかな、と思っています。単に、にゃんこ先生が応期を読むのがヘタクソなだけかもしれませんが。
断易(五行易)は大成卦を、占的と五行(木火土金水。東洋思想の五元素)に読みかえた干支術で、干支、つまり暦(日時)と連動しているので応期はバッチリ出ます。ていうか、応期を出すためにつくられたシステムといえると思います。
とはいえ、機械的にやれば誰でも……というわけではありません。キチンと応期を出すには、もちろんシステムに習熟している必要があるでしょう。
さて。
易システムの「バリアントの流れ」は日常世界における時間の流れです。
「バリアントの流れ」を判断に持ち込むことで、ひょっとしたら易システムでも応期が見やすくなるかもしれません。
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というわけでまた前回の絵です。
随=ODとした場合のテンプレートです。

【fig056 ODが「随」のテンプレート】
テンプレートの真ん中のマルは「バリアントの流れ」を示しています。この例では『基準卦が「随」だった場合の』「バリアントの流れ」です。
占った結果が「随」の『初爻変』なら、このテンプレートの真ん中のマルがそのまま「バリアントの流れ」になります。
でも出たのは、随の『四』爻変。
占った時点で「バリアントの流れ」はすでに四爻まで進行していて、「随」という大成卦になっている……ということです。
ですので、随の『四』爻変がのっているバリアントの流れは、上の絵のテンプレートの真ん中にあるマルではなく、コミュニケーション・スペース中にある別のマル(バリアントの流れ)であるということになります。
その混同に注意しながら「ans005_020 32の物語」で説明した「バリアントの流れ」の基準卦の求め方に従って随の『四』爻変がのってる「バリアントの流れ」を求めると下の絵のようになります。

【fig057 「『随』の四爻変」がのるバリアントの流れ】
伝統では十二消長卦は季節〜時の流れをあらわすとされますが、易システム的には32ある「バリアントの流れ」のひとつにすぎません。
しかし適宜、伝統を踏襲した時期を示すものとして観てもOKです。
そこらへんは臨機応変に。
本之卦のあとにはちょうど十二消長卦のひとつである「復」という卦が続いています。
「復」は十二消長卦では冬至の卦です。
占ったのは12月11日のことでしたから、一番近い冬至〜12月22日ごろが、まずは応期(お買い物をするのに適切な時期。クリスマスも近い)ということになります。
「ということになる」っていうか、バリアントの流れ全体を観て、この場合はそのように読んだ、ということです。
☆
なぜその大成卦を応期として選んだか?
他の人も納得できるように理由を説明できるなら、別に十二消長卦のような伝統にこだわらず、他の大成卦を選んでももちろんかまいません。
その「説明」は常識や経験から来るものでもかまいませんし、占術上のシンボルにおける動きや解釈でもかまいません。大概はそのふたつのブレンドになるようです。
そしてどんなときも、まずは自分がしっくりくるということが一番大事です。これを「ハンドブック」では「腑に落ちる」判断といっています。
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次回はテンプレートと関連の深い「ツイストペア・ホイール」のお話をしましょう。
ではまた。
☆後日談
この時買った自転車は今も元気に活躍中です。
基本的に値引不可の車種ですが、いくつかあるカラーバリエーションがある中で、もっとも人気のない色が売れ残っていて(いや、ぼくは好きな色なんですがね)2万ポイントつけてもらって「実質値引き」で購入しました。
売れ残り……ODの反対のIの「蠱」です。
残り物には福がある。
当たったと言うより無意識のうちにそういう選び方をしていた、といった方が正しいでしょう。
2万ポイントは若干の装備品と保険代で使い切りました。
そろそろ保険も切れます。
更新しなきゃ。
2年前の占例でした。
★コトバ
<伝統>
応期、占的、周易、断易
★LINKS
コミュニケーション・スペース
→「ans003_07コミュニケーション・スペース」参照
→「ans005_020 32の物語」
→ミケさんの質問
→易システム関連ドキュメントはブログトップのメッセージボードから参照してください。
PDFドキュメントです。
すべて無料、閲覧、複製、配布自由です。
→こちらから。
「(1)易システムハンドブックV2.02(最新(最終)はV2.03ですがほとんど一緒です)」は猫乃電子出版の田邉さんが根性で作成してくれたRomancer版(ブラウザで読める本)もあります(多謝)。
→こちらから。