ans005_027 TPW、創造の方向 | ぼくは占い師じゃない

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易経という中国の古典、ウラナイの書を使いやすく再解釈して私家版・易経をつくろう! というブログ……だったんですが、最近はネタ切れで迷走中。

ミケ様
お元気でお過ごしのことと思います。
にゃんこ先生です。

ツイストペア・ホイールのお話です。

   ☆

ツイストペア・ホイール。

易システムで二番目に重要な図です。
一番目はマスターマトリクスです。

お話の前にチラ見しておいてほしいのが、以前にも登場した「伏羲六十四卦方位図」です。

【fig024_1 伏羲六十四卦方位図(再掲)】

まわりの円形部分ですが、よおくみると、ツイストペアどうしが向かい合っています。

さらに円周上をたどっていくと、ファミリーごとに並んでいます。

ツイストペア・ホイールというのは広くとらえればツイストペアを円環状に並べた輪のことですから、そういう意味では伏羲六十四卦方位図もツイストペア・ホイールといえます。

伏羲六十四卦方位図の場合、数理的には整っていますが(二進数順)のべたんに六十四卦が並んでいるだけです。

ツイストペア・ホイールは下の様なものです。

【fig059 ツイストペア・ホイール】

この図には階層とホロスコープでいうところの宮があります。

ツイストペア・ホイール(以下TPWと略記)は、伏羲六十四卦方位図の円環状の並びに階層をつけたものともいえるでしょう。

とはいえ、TPWは伏羲六十四卦方位図から出て来たわけではありません。

もとは先天図から出てきたものです。

ハンドブックでTPWの成り立ちを詳しく説明しています。

先天図はTPWの三層目、八卦が並んでいる部分にあたります。

伏羲六十四卦方位図も先天図から出来ています。
ルーツは同じということですね。
だから結果的に似たようなものができます。

TPWの階層構造は易システム独自です。

   ☆

総論的にTPWの構造を説明する絵を描いてみました。

【fig058 TPW総論】

ホイール上では創造は中心から周辺に向かって「常に起こっている」と思ってください。

0層目、中心は初期微動。
ひとつのものが「なにかしよう!」と思った、その根源的な衝動です。

その衝動は今現在も私たちの奥深く熾火<おきび>のように息づいています。

根源的衝動は、巨大な陰、巨大な陽ともとれます。

この巨大な陰、巨大な陽は以前にお話しした「ひとつのもの」をつつく指です。

これが1層目。
「両儀(伝統では、陰陽をまとめてこう呼びます)」です。

「巨大」「巨大」と、連呼しておりますが……

「巨大なもの」っていうのは、微細で、希薄で、非局在的とういうことです。
微細で希薄だからこそ、非局在になれるともいえます。
相互浸透的、普遍的、全的ということです。

「巨大なもの」に対する、「卑小なもの」というのは、粗大で、濃密で、局在しています。
粗大で濃密ということは三次元時空内にあるか、それに近いレベルにあるということです。

粗大で濃密で、非局在ということはありません。
構造が維持できないと思います。
仮に無理にそんなモノを創ったとしても、たぶん、ばらばらに分解、もしくは自壊してしまうでしょう。

分解、崩壊するということは希薄になるということです。

カンタンにいえば「広がるとうすくなる」ということですね。

濃密で局在ということはありえるでしょう。
その物質的な極限は三次元時空ではブラックホールと呼ばれています。

TPWを中心から周辺に向かうということは、微細で希薄な(*)意図が、局所的で具体的なモノになっていくということになろうかと思います。

これが、「創造の方向」です。

この方向をハンドブックでは大成卦の構造になぞらえて「創造の6ステップ」と呼んでいます。

   ☆

御託を並べていたらあっと言う間にこのボリュームになってしまいました。

次回につづきます。


★注釈

(*)希薄な
「弱い」という意味ではありません。
「あまねく」と言う方が近いかもしれません。
薄く微細に広がってる、そんなイメージです。


★コトバ
<伝統>
両儀
<易システム>
ツイストペア・ホイール、創造の方向、創造の6ステップ


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