副業でやっている家庭教師中の出来事。

どうしても国語の宿題を見て欲しいと言うので

専門外ではあったが仕方なく教えていた。

俺「じゃあ次の問題。「すかさず」を使って文章を作りなさい。」

やはり教えて欲しいと言うだけあって、

生徒は国語も苦手の様だった。

一向に手を動かす気配がない。

しかし、所詮「国語」。

10数年日本人をやっていれば何かしらの答えは書けるはず。

だから直ぐに「わからない!」と言って投げ出そうとする

彼に直ぐ正解を教える事無く、「もう少し考えなさい」と

厳しく言った。

すると、数分後、何とか彼は答えを書き上げた。














「バス貸さず船貸した彼はビッグマン。」

うん。君も相当なビッグマンだ。

「毒物」と呼ばれるものには当然、生命体を死に追いやる致死量が存在する。

その量は生命体の種類、重量、健康状態によって多様に変化する。

例えば体重60kgのヒトの場合

ヒ素は300mg~400mg。

青酸カリは150mg~300mg。

人類が作り出した化学物質の中で

最も毒性の強いと言われるVXガスにおいては

たった0.1mg・min/m3(mg・min/m3とは大気中濃度を表す単位)

で死に至る。

しかし、一般的に「毒物」とされていないものであっても

致死量は存在する。

例えば人体の60%以上を構成する水。

これも短時間に多量に摂取すると死に至る。

アメリカの主婦がWii欲しさに水ガブ飲み大会に参加し

水中毒で死亡した事故は記憶に新しい。

その他にもコーヒーなどに含まれるカフェインは

3~10g(コーヒー70杯程度)

塩は30~300g

醤油は160ml~1500mlを一度に摂取する事により

死に至る可能性がある。

私も先日、あるものの過剰摂取により死線を彷徨った。









すき家の「うな牛」 特盛3杯。
副業でやっている家庭教師中の出来事。

返却されたテストを見直すためモリモリ指導していた。

俺「じゃあ次の問題。1/2ah=sこれをaについて解くと?」

生徒「a=1/2hs」

やはりテストで間違えたのはミスではなく、

方程式の理解が曖昧のようだ。

俺「うーん。ちょっと違う。まずは1/2を移項させなきゃ。

  1/2を移項させる時はどうすればいいかな?」

生徒「2を掛ける!」

俺「そうだな。じゃあSに2を掛けると?」








生徒「ドS。」


ちなみに私はドMです。
副業でやっている家庭教師中の出来事。

数日後に迫った定期考査に向けて熱血に指導していた。

俺「じゃあ次の問題。高さがh半径がrの円柱Aがあります。

  この円柱の高さを半分に半径を2倍にした円柱Bの体積は

  円柱Aの何倍になるでしょう。」

生徒「・・・。」

数学が苦手な彼にとって、

少し難問であったのか暫くの間沈黙が続いた。

この様に回答が困難になってしまった場合、

俺は直ぐに答えを教えるのではなく、

少しずつ救いの手を差し伸べるようにしている。

俺「じゃあ、まずは円柱Aの体積を求めようか。」

生徒「hr²π。」

円柱の体積を求める公式を忘れている事もなく意外にも

あっさりと回答した。ここまで出来ればあと一歩。

俺「じゃあ次。高さhを半分にすると?」

するとまたもや彼はあっさりと回答した。







生徒「n。」




俺は神を見た。
副業でやっている家庭教師中の出来事。

定期考査の範囲を網羅すべく、熱烈に指導していた。

俺「じゃあ次の文。I enjoyed baseball dog very much.これ訳して。」

彼は自信たっぷりに答えた。

生徒「私は野球犬をとても楽しみました。」

俺「せっ、正解。」







確かに正解なのだが、何だか小恥ずかしかった。
副業でやっている家庭教師中の出来事。

定期考査が近付いている為、

いつも以上に気合いを入れて指導していた。

俺「まずはbe動詞の復習から。彼女は友近です。これを英語で言うと?」

楽しみながら成績アップをモットーにしている俺は

彼の好きなお笑い芸人の名前等を英作文の練習に用いる事がある。

ただこれだけの事であるが、意外と効果がある。

生徒「She is Tomochika.」

俺「そうだね。じゃあ次。彼は陣内です。」

生徒「He is Jinnai.」

俺「良く出来ました。じゃあもう一問。彼らはダチョウ倶楽部です。」

生徒「ゼイ ヤー ダチョウクラブ。」










英語を教える自信はなくなったが、

彼の行く末が楽しみである。
通常の4倍ものパテ(ハンバーグ)を使用するメガマックが

売れに売れた1月中旬。

マクドナルドはハンバーグ不足に悩まされた。

これ以上メガマックの販売を続けると全てのハンバーガーが

販売できない程に。

困り果てた営業本部長は社長にメガマックの販売中止を進言した。

しかし、社長は頑としてそれを受け入れず、

メガマックの販売継続を命じた。

それでもやっぱり、対応に苦慮した営業本部長は社長に代案を

提示した。

それは・・・












「メガフィレオフィッシュ。」

無論社長は却下した。




クライアントから依頼された仕事におおよその目処がついた為

パソコンの電源を落とす。

軽く伸びをしながらふと時計に目をやると深夜一時過ぎ。

もうこんな時間か・・・

俺はキッチンに行くとステンレス製のケトルを火にかけた。

就寝前はいつもハーブティーを飲むと決めている。

ブレンドするハーブはその日の気分によるのだが

今日はレモングラスとライムブロッサム、エロイムエッサイムの

三つに決めた。

沸騰寸前のお湯をハーブの入ったポットか、たかじんに入れ

蒸らす事ジャスト一分。

胸の空くような香が立ち込めたところで、

お気に入りのマイセンのカップに注ぎ一口啜る。

すると一日中張り詰めていた

神経の一本一本が柑橘系の爽やかなアロマ

によって解放されて行くのを感じる。

至福の一時。

この一杯が俺を深い眠りへと誘ってくれる。

さらに俺には欠かせない就寝前の習慣がある。

ブルーベリーのサプリメントの摂取と

コンタクトの手入れと千摺り。

仕事で一日中パソコンと向かい合い目を酷使する為

俺はかなりの近視である。

だからコンタクトを手放すことが出来ない。

かつて無精な性格から手入れを怠り角膜に穴を開けてしまい

酷く痛い経験をしてからは、

千摺りは人一倍念入りにするようにしている。

いつもの様にまずは洗面所でしっかり石鹸で手を洗い、

指先の汚れを落とす。

そしてコンタクトを外す為にそっと目に指を入れる。

そして外したレンズを洗浄液でよく濯・・・

この時俺はぼんやりとだがレンズに何か黒いものが

付着しているのに気付いた。

何なんだ・・・!?

カビか!?

いや。毎日しっかりと手入れをしている俺にとって

それは考えられない。

ではカルビか!?

いや。そんな肉系の物体ではなさ気である。

じゃあカルビンか!?

そんな米国の化学者っぽい物でもなく

どちらかと言うと繊維質の物体であるように思われる。

一体これは!?

片目を閉じ目を近づけるとそこには・・・。

漆黒に輝く・・・。




チリ毛。




カールの具合からみても人体の一極に生息する

チリ毛すなわち陰毛としか考えられない。

一体いつからこの陰毛ととレンズは同居していたのだろうか。

陰茎や陰唇じゃなかったからまだよかったようなものの

紙一重である。

一体誰のだろうか・・・

自分のならまだしも

道行くどこかの見知らぬ紳士のものだったりしたら・・・

そう思うとなんだか網膜が異常に痒くなってきた。






今夜はハーブティーだけじゃ眠れない・・・

W杯。言わずと知れた世界規模のフェスティバル。

普段からフットボールをこよなく愛す人もまたそうでない人も

国の威信を掛けて戦う選手の姿に皆熱くなる。

日韓共催のW杯から4年。

今回は一体どんなドラマが僕らを待ち受けているのだろうか。

今日はそんな日本代表選出に関する裏話。




私はジーコ。

悩みがある。

確かに私はサッカー選手としては天才的だった。

母国ブラジルでは生きた伝説となっている。

監督としても今までそこそこの成績を修めている。

しかし、何故か私は日本人に親しまれていない。

街中で若者に見つけられても遠くでヒソヒソと話しているだけで

誰も近づいて来ようとしない。

ましてやここ最近サインなんて求められた事もない。

何故だ・・・。

私は嫌われているのか?

トルシエの方が格好よかったのか?

いや。やっぱり日本人は岡ちゃんか?

それとも私は恐いと思われているのだろうか。

よし!それならば・・・。

代表発表当日俺は一つのサプライズを企てた。

確信があった。これが実行すれば私のイメージは一新すると。



午後2時。日本代表発表会見には多くの報道関係者が集まった。

流石の私もこれだけ多くの報道陣に囲まれると緊張する。

しかし、私はやらねばならない。

代表監督を引退した後も日本の芸能界で活躍する為に。

大きな決意を胸に私は

GK、DF、MFとゆっくり代表選手を読み上げた。

ここまでは大方の予想通りだったのであろう。

大したリアクションは起こらなかった。

しかし、驚くのはここからだ。

最後に私はFWの代表選手の名を読み上げた。

「高原、柳沢、玉田・・・大黒摩季。」

どーだ。日本のマスコミよ。私だって日本流のギャクの一つくらい言えるんだ。

爆笑だろ?えっ?面白いんだろ?さぁ笑えよ。

これで明日からお茶の間のスターだ。

明日のスポーツ紙の一面は

「ジーコ、采配、ギャグ共に冴える。」

とかだったりしてww

私は自信に満ちた目で会場を見渡した。

しかし、一粒の笑いも起きなかった。その代わりに会場がどよめきに包まれた。

Why?面白くなかった?そんなにどよめく程のダメ出しかよ~~~。

きっついなー。日本ハードル高すぎやん。

ブラジルだったらみんな大爆笑でサンバ踊るでしかし。

代表監督辞めてブラジルに帰りたいわー。恥ずかしぃ~~~。

死にたいわ~~~。

でも言ってしまったものはしょうがない。

軽く咳払いをし私は代表の発表を続けようとした。

しかし、マスコミ各社は私の最後の一人の発表を待つことな慌しく動き出した。

えっ?そんな~~~。えっもう帰るん?

ちょっと寒い事言うたからって帰らんでもええやん。

日本代表の発表だよ。まだ最後の一人言ってないよ?

うわ~~~。

明日のスポーツ新聞の一面の見出しが思いやられるわ~~~。

「ジーコジャパン黒星発進。会見でスベる。」

こんなんやろ~~~。ホンマもう辞めてブラジルに帰りたいわ~~~。

茫然自失の俺に会見場では罵声が飛び交う。

やってもっこりブロッコリーやわ~~~。

イメージアップのつもりが思いっきりイメージダウンやん。

後悔の念に駆られていると、

各社の報道陣が一斉に私に向いなにやら捲し立て始めた。

えっなんて言ってるの?もしかして辞めろとか言ってるの?

代表発表会見が辞任会見かよ~~~。勘弁してよ~~~。

私は通訳に助けを求めた。

ジ「ねー。何アイツらやめろとか言ってんの?」

通「いいえ。何故久保ではなく巻を選んだのか?と聞いてますが。」

はぁーーー?

巻なんて選んでないよ?ってゆーかー。

久保って最後に言おうとしたんですけど。

・・・。

はっ!!!!

もしかして・・・。

大黒摩季→大黒、巻

ってことか!!!!!

私としたことがなんて解り難いボケをかましてしまったんだーーーー。

しかし、これなら私がスベった事にならない。

久保ごめーーーん。心の中でそう呟き

「以上。」

それだけを言うと私は会見場を後にした。




これが日本代表選出の真実。

今日は少し悲しい恋の物語。

その日、ちょっと早めの台風が俺の住む町に接近していた。

しかし、若さ故かその台風の脅威を予期する事が出来ず

夜遅くまで当時付き合っていた彼女と遊んでいた。

22時過ぎ。

「台風も来る近づいているみたいだし、そろそろ帰るね。」

そう言い彼女が帰り支度を始めた直後、

ドーンと言う雷鳴と共に

豪雨と呼ぶに相応しい激しい雨が降り始めた。

小降りになったら帰ればいいよ。

まだ俺には危機感なんてものはなくそんな呑気な事を言っていた。

30分後。

二人で見ていたテレビに緊急の交通情報が流れ込んできた。

俺の家の近くを走る私鉄が全線不通になったとの事だった。

彼女は帰る手段を失った。

俺が車で彼女を送る事も出来たかもしれない。

でも彼女の家までは片道30キロ以上。

豪雨の中無事彼女を家まで送り届けられる自信はなかった。

彼女は親に電話をし、今日は帰る事が出来ない事を伝えた。

彼女の親も事情が事情なだけに、許してくれた。

そして思い掛けず訪れた二人だけの夜を楽しんだ。

思い返せばこれが彼女と過ごした最後の夜だった。

翌日。

まだ午前中は豪雨の影響で電車は不通のままだった。

しかし、 彼女は午前中にどうしても大学に行かなければならなかった為

車で彼女を家まで送ることにした。

豪雨の影響なのか

普段では想像できないくらいの大渋滞だった。

試行錯誤しいろいろ抜け道を探すもののどれも大差なかった。

そんな中俺は異変に気付いた。

ハラガイタイ・・・

豪雨の影響で急激に下がった気温のせいか、腹が冷えたようだ。

刺すような痛みが俺を襲う。

こんな状況が悟られては恥ずかしい・・・

武士の俺はそう思い

額の脂汗をこっそり拭いながら

にっこりと笑顔で彼女との会話を続けた。

次の信号を曲がればコンビニがあったはず・・・

確かに俺の記憶には寸分の狂いもなく

そこにコンビニがあった。

ただし、正確にに言うのであればコンビニの跡地だった。

取り外されたコンビニの看板が

とっても寂しげだったのを今でも鮮明に覚えている。

まだ大丈夫。1キロくらい向こうにもコンビニが・・・

しかし、大渋滞の影響で1キロ進むにも数十分。

引きつる笑顔で彼女と会話を続けながらハンドルを握る手に力が入る。

まだ針の筵の上を歩かされた方がマシだとも思えた。

それでも何とか俺は耐えた。

今度は明らかにコンビニがあった。

そして勢いよくコンビニの駐車場に車を滑り込ませた。

そんな俺の目に飛び込んで来たのが・・・

「台風の影響の為本日休業」

の文字。

365日。24時間オープンのはずのコンビニが休業。

ありえない。

合コンで携帯番号を聞いたら「110」と教えられた時くらいにありえない。

ササーッ。血の気が引く音が聞こえた。

そんな俺の異変に気付いた彼女は優しく

「大丈夫?」

と問いかけた。

俺は

「うん。」

今にも消え入りそうな声で答えるのが精一杯だった。

そんな時頭の中で声がした。

「パンツにウンコが付いたら試合終了だよ。」

そうだまだやれる。

肛門は決壊寸前だがまだ接触した訳ではない。

俺はまだやれるよ、赤ペン先生!!!

気持ちを新に再度車を走らせた。

すると若干渋滞は解消されており、

思いの外早く次のコンビニまで辿り着けた。

次のコンビニは跡地でもなく、閉店もしていなかった。

後はトイレが空いている事を祈るばかりだ。

トントントン!

ノックに返事はない!

空いている!!!

神よ!

その時ばかりは無神論者の俺も神に感謝した。

トイレのドアノブに手を伸ばす。

カチャッ。

しかし、次の瞬間信じられない光景を目にした。

小汚い尻をこちらに向け用をたすおばさんの姿があった。

つまり開いていたけど空いていなかった。

振り返ったおばさんと視線が合うと

「ぎゃーッ!」

二人の叫び声が店内に木霊した。

そしてグルルルルルrrr・・・。

俺の腹はバブル崩壊後の株価の如く急速に下って行った。



おばさんがトイレから出た後、

何とか処理をしたものの、ズボンの染みは消えなかった。

車に戻ると長い間待たされた彼女はちょっとご立腹だった。

「ゴメン。お待たせ。」

そう言うと俺は何事もない振りをして車を走らせた。

暫く車を走らせた後、徐に彼女が俺に聞いた。

「・・・たでしょ。」

「えっ!?」

「・・・んだけど、・・・でしょ。」

「えっ!?」

耳は確かにその空気の振動を音として捉えている筈なのだが

脳がそれを受け付けない。

しかし、

次第に不機嫌になりながら同じ質問を繰り返す彼女を無視出来なくなった。

漸く脳がその質問を受け入れる。

「臭うんだけど、もらしたでしょ!?」

答えはもちろんNO!

全力で否定する。

否定しながらも気付けば車の窓は前も後ろも全開。

そして普段は吸わないタバコを無闇に吹かしている。疑いが晴れる余地はない。

そんな中、以前読んだ心理学の本の内容を思い出した。

「例えば浮気を疑われ場合、全力でその内容を否定すれば怪しまれる

だけです。そこで大切なのが浮気と言うキーワードから焦点を

ずらす事なのです。例としては「浮気をしてないって言う事をどうしたら

信じてくれるかな?」と聞いて見てください。そうすれば彼女の意識は

浮気と言うキーワードから、どうしたら信じれるかと言う事に移りますから・・・」

これしかない!

早速俺は実行した。

「俺が漏らしてないって事をどうしたら信じてもらえるかなぁ?」

すると彼女は即答した。

「お尻みせなさいよ。」

自爆。

俺は逃げ場を失った。

「早く!!!」

イライラを募らせながら急かす彼女。

俺は彼女の優しさに全ての望みを託し

染みの付いたお尻を彼女に差し出した。

すると・・・

「最低。」

そう一言残すと彼女は車を降り、去っていった。

そしてこれが彼女と交わした最後の言葉となった。



ケツの穴の小さい男以上にケツの穴の緩い男はモテない事を知った


臭い青春時代の想い出。