九州・宮崎県宮崎市で女性のための心理療法・漢方治療を行う「よこやまクリニック」の横山顕子院長が『不妊を癒す―ストレスケアと生殖ヒプノセラピー』(静林書店刊)を出版しました。

 

 

 

横山院長は、心理療法(マインドフルネス/イメージ療法/ヒプノセラピー)と漢方を通して女性が自分らしく生きるお手伝いをしており、特に不妊・未妊女性のカウンセリングに力をいれています。

 

『不妊を癒す』には不妊に悩む女性が実際に妊娠できる心身をつくるためのセルフケアの方法がわかりやすくまとめられています。また、不妊問題を専門に扱う催眠療法「生殖ヒプノセラピー」についてもわかりやすく説明されています。

 

暗示、イメージワーク、マインドフルネス、ヨガ、寝禅、といった様々な不妊ケアに役立つリラックセーションを導く方法の解説と実際に読者がそれらのいくつかを自分で練習できるようにリラクセーションのスクリプトも用意されていて不妊治療を受けている方にとって役立つ実践的な内容となっています。

 

さらに筆者はこれまでの不妊治療分野であまり扱われることのなかった年齢退行療法や前世退行療法といった退行療法の効果に着目しています。不妊の原因が体にある場合は医師が検査によってそれを探ることが可能ですが、それが心にある場合は医師にもクライアントさんにもなかなか原因がつかめません。そういった場合に効果を発揮する方法が退行療法なのです。

 

年齢退行療法にもいくつかの方法がありますが、代表的なものは長期記憶として固定化されて残っている辛い感情・感覚・認知を思い起こすことによりその記憶をいったん不安定化させて、その記憶を構成している脳神経群に新しい要素(記憶内容)を付け加えることによって記憶を再構築する(作り変える)ことをします。

 

不妊となる原因を作り出している幼少時の妊娠出産に対する恐怖体験(トラウマ)などがある場合に効果的です。

 

また、現代を生きる50代未満の女性はスピリチュアル的な事象を信じている方が多く、スピリチュアルな信念や思念が不妊の原因となっている場合がありえます。そのような場合には前世療法や悲嘆療法といったスピリチュアルな心理療法が使えます。

 

「生殖ヒプノセラピー」という命名は直截的で固い印象を与えるかもしれませんが、筆者の願いは不妊治療とともに、不妊に悩む人を「温かく包み込む心理的ケア」が広まることであり、「子供がいなくても、普通に堂々としていられ」、「もっと心強くいられるようなサポートが普通に得られ」る社会を創ることなのです。「生殖」とは宇宙の根源的な愛の交流だと思い当たった次第です。

 

不妊治療を受けている方や不妊関連の医療・心理関係者にも読んで欲しい貴重な一冊です。

 

『不妊を癒す―ストレスケアと生殖ヒプノセラピー』(横山顕子著、定価:2000円+税、静林書店刊)のお求めは、Amazon から。